
散歩は毎日行うため、愛犬が散歩好きだと飼い主さんとしてはありがたいですよね。しかし、テンションが上がって吠えたり、リードを強く引っ張ったりするようでは困りもの。今回は、散歩で興奮した犬がとりがちな行動と、その解決策をご紹介します。
散歩は毎日行うため、愛犬が散歩好きだと飼い主さんとしてはありがたいですよね。しかし、テンションが上がって吠えたり、リードを強く引っ張ったりするようでは困りもの。今回は、散歩で興奮した犬がとりがちな行動と、その解決策をご紹介します。
愛犬が他の犬に吠えてしまうと、飼い主さんは申し訳ない気持ちでいっぱいになってしまいますよね。しかし、愛犬にしてみたら自分たちに近づいてくる犬に対して、怖いとか、追い払いたいという気持ちがあるから吠えているのです。愛犬が他の犬に吠えてしまう前に、おやつやおもちゃなどで誘導してもかまわないので、すみやかにその場から離れましょう。
散歩中の吠えを防止するためには、他の犬に出合わないようにしてあげることが大切です。見通しの良い道を選び、他の犬がいるかどうかを飼い主さんが率先してチェック。どうしても他の犬とすれ違いそうな場合は、愛犬から見えないようにコースを変えたり、おやつなどをあげたりして、他の犬が離れていくまで気をそらせましょう。他の犬が見えなくなるまで吠えずにいられたら、しっかりほめてあげてください。
「吠えることで他の犬が遠ざかっていった」という学習をしてしまうと、愛犬は他の犬を見たら吠えるようになってしまいます。他の犬にあっても吠えずに済むように、散歩中は飼い主さんがしっかりまわりの様子を確認してあげましょう。いざ他の犬とバッタリ出合っても、吠える回数は減っていくはずです。
多頭飼育の場合、1頭が吠えると他の犬も連鎖して吠えてしまうことがあります。こういう場合も、基本は最初に解説した「他の犬に吠える体験自体を減らす」ことが重要です。
手間はかかりますが、まずは1頭ずつ散歩をして吠え体験を極限まで減らし、上手くいったら徐々に2頭一緒のお散歩を増やしていきましょう。
散歩中は、しつけや愛犬のコントロールのために、飼い主さん主導で歩く方が良いとされています。リードをぐいぐい引っ張ってしまう犬に対しては、飼い主さんの横について歩くように教えなければなりません。特に大型犬や力の強い犬の場合、散歩中に愛犬のコントロールができないと、飼い主さんが怪我をしたり愛犬が事故に遭ったりする可能性もあり、大変危険です。
散歩のときに限らず、愛犬が何かに集中しているときでも、日頃から飼い主さんの指示があればアイコンタクトがとれ、指示に従えるようにしておくことが大切です。
また、犬にとって散歩がただ飼い主さんの横を歩くだけだと、運動欲求が満たされない場合もあります。運動欲求の高い犬の場合は、散歩の他にドッグランで思いっきり走らせたり、ボール投げたりすることができる場所で思いっきり遊ばせる機会を作ってあげてください。
※記事内に掲載されている写真と本文は関係ありません。
犬の散歩は単なる運動ではなく、飼い主さんと愛犬との絆が深まる大切なものです。吠えや引っ張りなどの悩みは早期に解決して、愛犬との楽しい時間を過ごしましょう。
監修/白山聡子先生(獣医師)
獣医師資格取得後、小動物臨床経験6年。主に犬猫の臨床に携わる。現在は子育てをしながら、愛猫と暮らしている。