【獣医師監修】犬の血尿の原因とは?尿の色別に考えられる病気を解説

【獣医師監修】犬の血尿の原因とは?尿の色別に考えられる病気を解説

病気・健康

2022年11月25日 更新 (2020年02月28日 公開)

獣医師資格取得後、小動物臨床経験6年。主に犬猫の臨床に携わる。現在は子育てをしながら、愛猫と暮らしている。

【獣医師監修】犬の血尿の原因とは?尿の色別に考えられる病気を解説

犬から「赤い色の尿(血尿)」が出る原因とは?

尿が部分的に赤くなっている、時々血尿が出るなどの場合は、膀胱炎(ぼうこうえん)や尿石症などが原因で、泌尿器から出血していると考えられます。これらの病気が悪化すると、出血量が増えて尿全体が赤くなったり、毎回血尿をしたりするようになるので注意が必要です。

そのほか、泌尿器の腫瘍や前立腺炎などによっても、血尿が出る場合があります。愛犬の尿が赤っぽい色をしているときは、すぐに動物病院で受診しましょう。


犬から「濃い黄色や緑っぽい色の尿」が出る原因とは?

いつもよりも濃い黄色の尿が出る場合も、目では赤くなくても血液が混入している可能性があり、膀胱炎や尿石症などが原因として考えられます。ただし、オレンジに近い色なら、胆汁の色素が血液中に増加する黄疸(おうだん)であるケースも。まずは、かかりつけの獣医師に相談することが大切です。

一方、緑っぽい色の尿が出るときは、土や水の中などに存在する「緑膿菌」という細菌が、膀胱内に感染しているおそれが。この場合も必ず動物病院で受診し、検査するようにしましょう。

犬から「無色透明の尿」や「キラキラした尿」が出る原因とは?

腎不全や糖尿病になると、原因は異なりますが、水をたくさん飲んで薄い色の尿を大量に出すようになります。激しい運動をしたあとや気温の高い日に水をたくさん飲むことは生理的にありますが、愛犬が毎日のように水をたくさん飲み、透明に近い尿を大量にするようになっていたら、すぐに動物病院にいきましょう。

また、キラキラした尿が出るときは、尿石症の疑いも。結石を構成する結晶成分が尿とともに出てきて、キラキラして見えているのかもしれません。尿道炎を併発していることもあるので、獣医師に診てもらいましょう。


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