2023年11月27日 更新 (2023年11月07日 公開)

もふもふボディ&癒し系フェイスの大型犬 チャウチャウ・くり蔵くん
ぬいぐるみのようになもふもふボディと垂れ目でつぶらな瞳、くしゃっと笑う表情の豊かさが魅力のチャウチャウ・くり蔵くん。焼きたての食パンのようなフワフワのお尻、茶色いお耳もチャームポイントです。

マイペースにのびのび成長するくり蔵くんの愛くるしい写真や動画に、ユニークで愛情たっぷりの言葉が添えられるSNSは、総フォロワー27万人を抱える大人気アカウント。国内外のフォロワーから温かいコメントが寄せられ、動物バラエティ番組でも取り上げられるほどです。

投稿をするのは、飼い主のあすかさん。日々の投稿からは、あすかさんが「家族の一員」としてくり蔵くんを想い、心から大切にしている様子が伝わってきます。
「こんなかわいい生き物のお世話をさせてもらっているなんてぜいたくすぎて、本当に幸せです。パンダの飼育員さんは毎日こんな気持ちかな? なんて想像しています(笑)」
そんな愛されまくりのくり蔵くん、なんとあすかさんにとって人生初のワンちゃんなのだそう。
運命的な出会いがお迎えのきっかけだったというあすかさんは、「くり蔵と出会ってから人生が180度変わった」と微笑みます。そんなあすかさんに、くり蔵くんとの運命的な出会いや「くり蔵くんファースト」なくらしを聞きました。
愛犬のためなら、出費や労力もいとわない。くり蔵ファーストなくらし
あすかさんの日常は、まさに「くり蔵くんファースト」。くり蔵くんが健康で幸せに日々を過ごせるよう、生活スタイルを変えたそう。

34kgと大きな体を持つくり蔵くんとの生活は、食事や運動、お手入れなどすべてが規格外。
「くり蔵のためには、出費や労力もいとわない」と話すあすかさん。
毎日のごはんはドッグフードに加え、お肉や野菜のトッピング、10〜15種類の食材が入っている無添加のレトルトなどを混ぜてあげています。
「毎日飽きずにいろいろなごはんを食べられるように、5種類くらいのごはんを冷凍してストックしています。くり蔵の食費は1日1,200円くらいかかっています」
ここまで食事に気を遣うようになったのは、実はくり蔵くんが1歳の頃に判明した食物アレルギーがきっかけ。
体調を崩したくり蔵くんを病院に連れていき検査を重ねたところ、フードに含まれる牛肉などいくつかの食物がアレルギー源だとわかりました。アレルギー対応の療法食に変えてからは症状が改善したのだとか。それ以降、肌が痒くなったりお腹を壊したりしないよう、くり蔵くんに与えるフードは成分表を細かくチェックするようになったと語ります。

チャウチャウは暑さに弱い犬種のため、体温調節にも気を配ります。
「くり蔵が暑くないよう、3月から10月くらいまでは冷房をつけて、冬場は窓を全開にしています。家のなかもすごく寒くて、お迎えしてすぐの冬は私が風邪をひいた記憶があります(笑)。でももうすっかり体が慣れましたね」
ぬいぐるみのようなもふもふの毛並みも、日頃の丁寧なお手入れの賜物です。
「大好きなお散歩から帰ると、クリーム色の毛色が汚れてすっかり“別犬”になっているんです。夏場は水遊びもふくめて週に1回、それ以外は乾燥を防ぐためにも2週に1回は自宅でお風呂に入れています。乾かすときは業務用ドライヤー2台で。横たわって乾かされている姿は、まるで貴族のようです(笑)」

週末は10kmの散歩。愛犬との規則正しい毎日で体質も改善
「運動量はそれほど必要ない」と言われているチャウチャウですが、くり蔵くんは超アクティブで運動大好き。平日は早朝と夕方に1時間ほど、土日はなんと10kmも歩くのだそう!

「お散歩はくり蔵との貴重なコミュニケーションの時間だと思っているので、『今日は暑いね』『お友達に会えるかな?』などといろいろ話しかけています。くり蔵も時々私の顔を見て『エヘヘ』と笑うので、何か伝えてくれてるのかなと思うと幸せな気持ちになりますね」
暑くてお散歩に行けない夏場は、熱中症に気をつけながらプールや川での水遊びも。SNS投稿ではくり蔵くんが心からエンジョイしているのが伝わってきます。あすかさんは「もふもふの毛の下は意外と筋肉ムキムキなんですよ(笑)」と教えてくれました。
くり蔵くんと出会う前はインドア派だったというあすかさんですが、くり蔵くんと毎日散歩したり、毎週末には公園などにお出かけしたりするうち、すっかりアウトドア派に転向。
朝は5時に起床し、夜は22時ごろ就寝するくり蔵くんに合わせた規則正しい生活を送ることで、心身ともに健康になったと語ります。
「以前の私は平熱が35℃台で低体温ぎみだったのですが、くり蔵と毎日運動するようになって平熱も1℃上がりました!」
このように、くり蔵くんとのくらしは良いことづくめだとか。

「くり蔵と外に出ることで、季節の移ろいを肌で感じるようになりました。『もう桜が咲いたんだ』『秋はこういうところに行こうね』と四季を意識して暮らすようになったのも、くり蔵が我が家に来てくれたからこそ。人生が豊かになっていると感じますね」
チャウチャウのことで頭がいっぱい。 人生を変えた一目惚れ
そんなあすかさんとくり蔵くんの出会いは、約5年前。幼い頃から犬好きで、漠然と「いつかワンちゃんをお迎えしたい」と考えていたものの、きっかけがなかったそう。
しかしある日、遊びに行った茨城県のテーマパーク『つくばわんわんランド』で運命的な出会いを果たします。
たくさんかわいいワンちゃんがいるなかで、ひときわ目を惹いたのがチャウチャウの“チャウ蔵くん”。
「ぬいぐるみのような愛くるしいフォルムや垂れ目で癒し系のルックス、ちょっと素っ気なくてクールな態度がいじらしくて、可愛く感じて。あまりの可愛さに、一目惚れでした。その日からチャウ蔵くんの姿が頭から離れず、もうこれは一緒に暮らさないとダメだ!と(笑)。家族にも大型犬の可愛さをプレゼンして、すぐにブリーダーさんを探し始めましたね」
しかし、中国原産の希少犬種であるチャウチャウを取り扱うブリーダーは、日本では、あまり多くありません。子犬が産まれるのはさらに珍しく、子犬探しは難航します。
それでも諦められなかったあすかさんは、子犬が産まれる予定がないかブリーダーに片っ端から電話をかけ、ときには長野県まで足を運んで探しに行ったのだそう。少し経って希望の犬舎から「子犬が産まれた」と連絡が来たときは、涙が出るほどうれしかったと振り返ります。
そうして、満を持しておうちに来たのがくり蔵くん。なんと、あとからチャウ蔵くんと同じ犬舎の出身だと判明したそう。まさに運命……!
お迎えのきっかけとなったチャウ蔵くんから一文字もらい、クリーム色の毛色から「くり蔵」と名づけました。あすかさんの人生ではじめてのワンちゃんです。

しっかり者でツンデレな愛犬。でも時々甘えてくる性格が沼
はじめてお迎えするワンちゃんであるだけでなく、「チャウチャウは初心者向きの犬種ではない」と聞いたあすかさんは、ブリーダーさんに食事や運動、お手入れなど1から10まで質問してお迎えの準備を進めました。
さらに「ペットではなく、家族としてお迎えしたい」という思いから、部屋ではケージフリーで自由に過ごしてもらいたいと考えていたあすかさん。
お迎えの前には、くり蔵くんが誤って食べてケガをしないよう、あらゆるリスクを考えて家具やコード類を処分しました。万全に準備をおこない、生後8週間でおうちに来たくり蔵くん。

日中は会社に出社して働くあすかさんは、「お留守番が一番心配だった」と振り返ります。
しかしそんな飼い主さんの心配もよそに、あすかさんが身支度をはじめると横目で「いってらっしゃい」の合図をして寝はじめるほどに。

「くり蔵はとっても自立した子なんです。もともとチャウチャウは独立心が強くマイペースな性格の子が多いと言われていて。くり蔵も寂しがり屋ではないし、私が感心しちゃうくらいしっかり者です」
最初、留守のあいだに家具や壁紙を噛んでいたらどうしよう? なんて心配していたそうですが、いたずらの経験は皆無。トイレも迎えて数日で覚えてくれたといいます。
「くり蔵はしつけで困った記憶はほぼないですね。とにかくよくできた子です」
そんなしっかり者でクールなくり蔵くんですが、心を許した人にだけ見せる甘えん坊な一面もあるのだとか。
「家を出るときは“塩対応”なくり蔵ですが、私が帰る頃になると玄関でおすわりして待っていてくれるのが愛おしいですね。家のなかで私の姿が見えなくなるとキュンキュン鳴きながら探して、見つけるとシッポを振ってくれたり、同じベッドで一緒に寝ていると、急に私の上に乗ってきたり。ちょっぴり重いですけど(笑)、幸せを噛み締めながら寝る日々です」
ただの成長記録のつもりが、いつしか世界中から愛される犬に
SNSを通しての出会いも、くり蔵くんをお迎えしてからの大きな変化です。
日々の投稿には『今日も気持ちよさそうに寝ているね』『ニコニコ笑っていて幸せそう』など、くり蔵くんの成長をともに見守る人々から愛にあふれたコメントが寄せられます。
以前イベントで声をかけていただいたフォロワーさんが、1年後に本当にチャウチャウをお迎えしたという報告をもらったことも。
「聞いたときはなんだか感激しちゃいましたね。私がチャウ蔵くんと出会ってくり蔵をお迎えしたように、思いもよらない出会いが人生を変えるきっかけになるんだなって。ほかにも、マスコット犬を決めるあるコンテストに出たときには、フォロワーさんたちが会場まで駆けつけて、うちわを振って応援してくれたんです。くり蔵という存在がなければ自分の人生では到底味わえなかった経験だと思うので、すごく感動したのを覚えています」

いまや国内外に多くのフォロワーを抱えるくり蔵くんのアカウント。当初はSNSの発信に関して葛藤しつつ、成長の記録として写真や動画をアップしたのが始まりでした。

「はじめてお迎えしたワンちゃんだったこともあり、最初は私も試行錯誤を繰り返していて。くり蔵の体調が優れないときなどに不安な気持ちを吐き出していいのか? ネガティブな発信をしたらフォロワーさんを心配させてしまうのではないか? などと悩んだ瞬間もありました」
そんなあすかさんの不安を払拭したのも、フォロワーさんたちからの愛あふれるコメントでした。
「精一杯愛情を注いでいるつもりでも、『うちに来て本当に幸せかな?』と不安になってしまうときもあって。そんなときにみなさんからの温かいコメントを見て、勇気をもらえました。『くり蔵はちゃんと愛を受け取ってくれているんだな』って安心したんです。それからは、少しずつ肩の力を抜いて発信ができるようになった気がします」
くり蔵くんを“我が子”のように見守る人が世界中にいるからこそ、安心して投稿を楽しんでもらえるよう、細心の配慮を払っています。それでも、チャウチャウ特有の青黒い舌をはじめて見た人からは、いまも驚きや心配の声が寄せられるとか。
「『ベロが紫になっちゃってる!体調は大丈夫?!』という心配の声はずっとなくなりそうにありません(笑)。こればっかりは、毎回説明するしかないですね」

SNSで日常のふとした瞬間も残すことで、あすかさん自身にとっても新しい発見があるといいます。
「ホームビデオのように成長の記録として振り返ることができるので、残していてよかったです。毎日見慣れている姿でも、『このときこのおやつ好きだったよね!』『毛色がちょっと変わったのかな?』と小さな新しい発見もありますしね」
また、小さい頃は緊張していたのか、真顔の写真が多かったというくり蔵くん。あすかさんと一緒に過ごすようになり数ヶ月経ってから、少しずつ笑顔が増えて、表情豊かになってきました。
「くり蔵が我が家に来て安心してくれているんだなとあらためて感じて、うれしくなりました。これからワンちゃんをお迎えする方には、とにかくたくさん写真や動画を残しておくことをオススメしたいです」

愛犬は家族だから、一分一秒でも長く一緒にいてほしい
「くり蔵は、私にとって宇宙一大切な存在。もっと一緒に遠くへ出かけてみたいし、少しでも多くの時間を共有したいんです」と話すあすかさん。
最近では犬連れで遊びに行ける場所が増えたものの、チャウチャウのように体が大きく鼻の短い犬種は移動手段も限られてしまい、どこでも一緒に行けるわけではありません。
あすかさんも、ワンちゃんOKの場所でも大型犬が入れるか事前に調べてから行くようにしています。
「ただでさえ、大型犬は小さなワンちゃんよりも一緒に過ごせる時間がそう長くありません。だからこそ、とにかくずっと健康で一分一秒でも長く一緒にいてほしい。シンプルですが、それに尽きますね。くり蔵、私の家族になってくれて本当にありがとう。これからも、いろんなところへ一緒に出かけてたくさん思い出を作ろうね!」