【獣医師監修】犬の膀胱炎や腎臓病の予防法って?原因・症状も解説

【獣医師監修】犬の膀胱炎や腎臓病の予防法って?原因・症状も解説
犬の泌尿器系の病気は、放っておくと慢性化したり、治療が難しくなったりするため、なるべくはやく気づいて治療することが重要です。今回は、そのなかでもよく見られる膀胱炎(ぼうこうえん)と腎臓病の原因や症状、泌尿器系の病気を予防するために大切なことを解説します。

犬の膀胱炎の原因や症状とは?

膀胱炎は、さまざまな原因で発症します。
そのなかでも多いのが、尿道から侵入した細菌が膀胱の中に入り、炎症を起こして膀胱炎になるケースです。
メスはオスよりも尿道が短くて太いため、細菌が入りやすく、膀胱炎になりやすい傾向があるので注意しましょう。
ほかにも、尿石症や腫瘍、オスでは前立腺炎、メスでは膣炎や子宮の病気からも膀胱炎になることがあります。

膀胱炎になると、血尿が出たり、トイレの回数が極端に増えたりするなどの症状が見られるほか、排尿時に痛みを感じて鳴き声をあげる犬も。
膀胱炎を放っておくと慢性化したり、ほかの病気を引き起こしたりするおそれがあるので、気になる症状が見られるときは、はやめに動物病院で受診してください。

犬の腎臓病の原因や症状とは?

腎臓病とは、腎臓になんらかの異常が生じ、その機能が障害されることでさまざまな症状が見られるようになっている状態のことです。急激に症状が悪化する「急性腎障害」もしくは「急性腎不全」と、何年もかけて腎機能が衰える「慢性腎臓病」の2種類に分けられます。

急性の場合は、尿石症などによる尿の排出トラブル、腎炎などの腎臓自体の障害、腎臓への血流が悪くなる血液循環のトラブルと、大きく分けて3つが原因として考えられるでしょう。犬で最も多いのは、1つ目に挙げた尿の排出トラブルによるものです。
急性の腎臓病を発症すると、尿の量が減る(出ない)、食欲不振、元気減退、嘔吐などの症状が見られるようになります。急速に状態が悪化することが多く、治療が遅れると数日で死に至る場合もあるため、迅速な治療と原因の除去が必要です。

一方、慢性の場合は、糸球体腎炎(きゅうしたいじんえん)や腎盂腎炎(じんうじんえん)などさまざまな原因が考えられ、進行が緩やかで初期段階では症状があらわれにくいのが特徴です。そのため、食欲不振や嘔吐、貧血といった症状が見られたときには、かなりステージが進んでいたというケースも少なくありません。

犬の膀胱炎や腎臓病を予防する方法

犬の泌尿器系の病気には、ほかにもオスがかかりやすい尿道結石や、前立腺炎、前立腺肥大などがあります。

このような病気を予防するために大切なのが、適度な運動と毎日しっかりと水を飲むこと。十分な量の水を飲んでいれば、病気の原因となる細菌や成分が体内に少々あったとしても、尿と一緒に排出しやすくなります。

食事のときだけでなく、24時間いつでも愛犬が水を飲めるよう、常に新鮮な水を準備しておきましょう。もし、愛犬があまり水を飲まない場合は、飲み水に犬用ミルクや肉のゆで汁などを少量足してみても◎。
そのほか、台の上に水飲みボウルを置くと、姿勢が楽になるので飲みやすくなりますよ。

また、尿の状態を毎日チェックし、動物病院で定期的に血液検査や尿検査を受けることも忘れないようにしてください。


※記事内に掲載されている写真と本文は関係ありません。

専門家のコメント:

犬が1日に取ることが望ましい水の量の目安は、20kg未満の犬の場合は体重1kgあたり50~70ml、20kg以上の犬の場合は体重1kgあたり30~50ml程度です。運動量や食事内容などによっても変わってくるので、愛犬がふだん1日にどのくらい水を飲んでいるか、チェックしてみるのもいいですね。

病気の早期発見・治療のためにも、ふだんから愛犬の様子をよく観察し、飲水量や排尿の様子に何か気になることがあれば、はやめに動物病院で相談するようにしましょう。

監修/白山聡子先生(獣医師)

獣医師資格取得後、小動物臨床経験6年。主に犬猫の臨床に携わる。現在は子育てをしながら、愛猫と暮らしている。

著者プロフィール

わんクォール編集部

わんクォール編集部

カインズ・ペットメディア推進室のWanQol編集チームです。わんちゃんとオーナー...

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