チワワのしつけはいつから?始める時期としつけのポイントを解説【獣医師監修】 

チワワのしつけはいつから?始める時期としつけのポイントを解説【獣医師監修】 

甘えん坊で可愛らしいチワワは、小型犬の代表犬種として人気を博しています。しかし、吠えやすい一面も持ち合わせているため、甘やかしすぎず、基本的なしつけをしっかり行う必要があるでしょう。今回は、チワワのしつけ方法や問題行動の対処法について、かどのペットクリニック院長で獣医師の葛野莉奈先生に解説していただきます。

監修/葛野莉奈先生(獣医師)

監修/葛野莉奈先生(獣医師)
かどのペットクリニック院長。麻布大学獣医学部獣医学科卒業後、神奈川県内の動物病院にて勤務。 獣医師の電話相談窓口やペットショップの巡回を経て、横浜市に動物病院を開院。 開院後、ながたの皮膚科塾を修了。 皮膚科や小児科、産科分野に興味があり、特にこれらの分野は院内の診療の中でも力を入れている。

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チワワはどんな性格?

チワワはどんな性格?

 

チワワは、小さな体格で飼い主への愛情もたっぷり。他の犬とも友好的に振る舞えますが、その一方で警戒心が強く、興奮して吠えやすい犬種としても知られています。

チワワのしつけにおすすめの時期は?

犬のしつけは早ければ早い方がいいです。チワワを家に迎え入れたら、さっそくしつけを始めましょう。

 

すぐにしつけを始めた方がいい理由

慎重な性格のチワワは怖がりに育ってしまう可能性があります。そのため、ワクチン等の予防が済んだら、早いうちから他の人や犬と接する機会を設けましょう。さまざまな体験の蓄積により、身の回りの変化に対して過度な恐怖を感じにくくなります。特に社会化期と呼ばれる期間にどれだけ多くの経験をするかは、その後の生活に大きく関わってきます。

 

社会化期に必要なしつけ

社会化期は、犬の生後314週間前後の期間。この時期は適応能力が高く柔軟なため、身の回りの環境音や臭い、家族以外の人や犬と接する機会を与えましょう。そうすることで、「自分が置かれている状況を受け入れる」経験を積むことができます。特に怖がりな犬種にとって、この時期の経験は大人になってからも役立ちます。

チワワに必要なしつけとコツは?

チワワに必要なしつけとコツは?

 

小型犬のチワワにはどのようなしつけが必要なのか、しつけの基本と覚えておきたいコマンド、トレーニングを見ていきましょう。

 

しつけの基本

まずは、すべての犬に共通するしつけの基本をおさえます。

 

しつけの言葉を決める

コマンドやしつけの方針は家族内で統一しましょう。人によって方針が異なると、愛犬が混乱してしまい、しつけの内容を学習しづらくなります。

 

しつけの時間は短くする

犬の集中力は長く続かないので、短時間でのしつけを繰り返しましょう。また、長時間叱ると、犬は何に対して怒られているのか分からなくなり、飼い主に対して恐怖感を抱いてしまうことがあります。信頼関係を崩さないよう、どの行動に対して叱っているのかを、短時間でハッキリ伝えることが重要です。

 

褒め方・叱り方のコツ

褒めるときも叱るときもメリハリが大事です。前述の通り、何に対して褒めているのか/叱っているのかが明確になるようにしましょう。

 

褒める際は、良い行動をした直後、タイミングを逃さずにご褒美をあげてください。そうすることで、良い行動とご褒美の結びつきが理解でき、頭の中に定着していきます。その後は徐々にご褒美の回数を減らしていくと、ご褒美がなくても良い行動ができるようになります。

 

叱る際は、「ダメ」と短く叱るべきか、無視するべきか、 愛犬の性格を見極めて接し方を検討してください。ただ怒鳴るだけだと、慎重かつ勇敢なチワワの“攻撃スイッチ”を入れてしまうことがあります。

 

チワワに必要なしつけとコツは?2

 

基本のコマンド

ここからは、愛犬に覚えさせたい「おすわり」「待て」「伏せ」のコマンドについて紹介します。

 

おすわり

「おすわり(座れ)」は、家の中だけでなく外出先でも有用です。他の犬や落ちているものなどに好奇心を刺激されても、勝手に突撃せずに飼い主のそばに居られるようになります。

 

「おすわり」を覚えさせる際は、まず犬の正面に立ち、手のひらに乗せたおやつを見せます。その後、犬の視線が逸れないよう、手をグーにしてゆっくりと犬の頭上まで引き上げてください。ここで「おすわり」と言い、手を犬の鼻先にゆっくり近づけると、犬は自然と腰を落としたおすわりの姿勢になります。上手にできたら「よし」とひとこと声をかけ、手の中のおやつを与えましょう。

 

待て

愛犬をおとなしく待たせる「待て」も重要なコマンドのひとつです。室内では、飼い主が食事をしているときや、玄関で来客対応をしているときに活用でき、飼い主の用事が済むのを静かに待てるようになります。外出時には拾い食いをしそうなとき、他の犬に飛びつきそうなときに制止できるようになります。

 

「待て」を覚えさせる際は、まず犬の正面におやつを置き、「待て」と言ってじっと動かないようにさせましょう。動いてしまった場合はおやつを引き下げ、再チャレンジしてください。「待て」ができたら「よし」と言い、おやつを食べさせます。最初は短い時間から、徐々に待たせる時間を長くしていきましょう。

 

伏せ

「伏せ」も犬が興奮している際に使えるコマンドです。「おすわり」や「待て」以上にクールダウンが必要なときは、「伏せ」で落ち着かせましょう。

 

「伏せ」を覚えさせる際は、まず犬におすわりをさせ、手に持ったおやつを犬の鼻先に持っていきます。その後ひとこと「伏せ」と言い、ゆっくりと手を地面に下げていきましょう。次第に犬の姿勢が「伏せ」の状態になるので、成功したら「よし」と言っておやつを与えてください。

 

基本のトレーニング

トイレトレーニングとクレート(ハウス)トレーニングについて紹介します。どちらも愛犬と長く暮らしていくうえで重要なトレーニングです。

 

トイレトレーニング

小型犬のチワワは室内で飼うことが基本です。衛生面はもちろん、愛犬の健康面や飼い主のストレスからも、子犬のうちに室内の決まった場所で排泄できるようにしつけておきましょう。

 

トイレトレーニングをする際は、排泄したい仕草(落ち着きがなくなる、同じところをぐるぐる回る)を見せたら抱き上げてトイレに連れて行き、きちんと排泄できたらたくさん褒めてあげてください。これを繰り返すうちに徐々にトイレを覚えていきます。

 

クレート(ハウス)トレーニング

愛犬がクレート内で心地良く過ごせるように、常日頃からクレートトレーニングを行いましょう。犬は慣れない環境下に置かれると強いストレスを受けてしまいます。クレートトレーニングをしておくと、愛犬と一緒に旅行をしたときの宿泊先や、万一災害が起こった際の避難所などで、精神的な負担を軽減させることができるでしょう。

 

クレートトレーニングをする際は、まずはクレート内におもちゃやおやつを置き、興味を持たせて中へ誘導しましょう。最初は入り口から、徐々にクレートの奥に置くのがポイントです。また、「クレートは安心できる自分のスペースだ」と覚えさせることも大切です。普段から室内にクレートを置き、愛犬が気に入っている毛布などを敷いてあげましょう。

チワワの年齢・性別によるしつけの違いは?

チワワの年齢・性別によるしつけの違いは?

 

チワワの強い警戒心は大人になると和らげるのが難しくなるため、幼いうちから積極的にしつけをしてください。オスは小柄でも力が強く、攻撃されるとケガにつながる可能性もあります。噛み癖は他の人や犬とのトラブルを引き起こす恐れもあるため、小さいうちから噛んではいけないことを教えましょう。オスの性質による問題行動が起こったときは去勢で改善されることもあります。メスの場合も可愛いからと甘やかしすぎないようにしましょう。

チワワのしつけのポイントは?

ここからは、チワワをしつける際のポイントを見ていきましょう。飼い主との関係性がカギとなります。

 

信頼関係を築く

飼い主のことを大好きだと思ってもらえるよう、信頼関係を築くことが大切です。特にチワワは怖がりな子が多いので、愛犬をよく理解し、性格に合わせて接するようにしましょう。

 

大声で接しない

何かを制止するために大声をあげると、恐怖から興奮したり、攻撃に繋がったりすることがあります。極力大きな声は出さないようにしましょう。

 

甘やかしすぎない

チワワはその可愛い見た目から、つい甘やかしてしまう飼い主が多く見られます。しかし、活発で勇敢なチワワが主導権を握ると、過度にわがままに振る舞ったり、問題行動につながったりしてしまいます。信頼関係を築き、飼い主の指示を優先するようにしつけましょう。

 

根気強く接する

チワワはもともと人の伴侶としてともに暮らす「コンパニオンドッグ」としてのルーツを持ちます。狩りなどの仕事をしてきた「使役犬」に比べると従順さは低くなるので、時間をかけてしつけることが大切です。

チワワが起こしやすい問題行動は?

チワワが起こしやすい問題行動は?

 

甘えや警戒心からくる問題行動が目立ちます。ダメなことはダメと伝え、落ち着いて過ごせる空間をつくってあげましょう。

 

無駄吠え

意思表示や自己アピールのために無駄吠えをすることがあります。吠えたときに要求に応えたり、「どうしたの〜?」と構ったりすると、「吠えたら注目してもらえる!」と学習し、さらに無駄吠えをするようになってしまいます。静かになるまで構わない、要求に応えないということを、子犬の頃から徹底しましょう。

 

防衛吠え

身体が小さく慎重なチワワは、警戒しているときや恐怖を感じたときに、自分の身を守る方法として吠えることがあります。防衛吠えを防ぐには、社会化期に愛犬をよく観察することが大切です。威嚇のうなり声をあげたときや、吠えそうなシチュエーションに出くわしたときは、吠える前にしっかり制止しましょう。

 

甘噛み・噛み癖

チワワの可愛さから、つい甘やかして、スキンシップとしての噛み癖を許してしまっている飼い主は多いのではないでしょうか。噛み癖を放置すると、意思表示として噛むことが当たり前になったり、他の人や犬に噛みついてトラブルを引き起こしたりする恐れがあります。小さなうちから「人やものを噛んではいけない」と教え、噛み癖を防止しましょう。

 

ただし、噛むことは犬の本能であり、ストレス解消にもなります。「噛んでも良いおもちゃ」を与え、それだけを噛むようにしつけるのもおすすめです。

チワワのしつけに使えるグッズは?

最後に、チワワのしつけに活用できるグッズを紹介します。

 

引っ張り防止用のハーネス

散歩の際、引っ張り防止用のハーネスを使うと、飼い主の意思を伝えやすくなります。飼い主より先をグングン進むと、突然出てきた人や車などとぶつかる可能性があり、犬自身にとって危険です。ハーネスをうまく活用して安全に散歩できるようしつけましょう。

 

コング

コングはおやつやフードを中に入れるタイプの知育玩具です。一人で集中して遊べるため、留守番の際に活躍します。また、普段から一人で遊ぶ時間を作ってあげれば、飼い主に依存しすぎてしまう分離不安症の対策にもなるでしょう。


※記事内に掲載されている写真と本文は関係ありません。

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