短時間から長時間まで!時間の長さに合わせた犬の留守番対策を解説

白山聡子(獣医師)

白山聡子(獣医師)

獣医師資格取得後、小動物臨床経験6年。主に犬猫の臨床に携わる。現在は子育てをしながら、愛猫と暮らしている。

短時間から長時間まで!時間の長さに合わせた犬の留守番対策を解説
短時間から長時間まで!時間の長さに合わせた犬の留守番対策を解説

目次

  • ・ 30分~1時間ほどの留守番対策
  • ・ 2~7時間の留守番対策
  • ・ 8時間以上の留守番対策

愛犬を留守番させるとき、時間の長さに応じた対策ができていますか?30分ほどの短い留守番では飼い主さんの油断が思わぬ危険を招いたり、長時間の留守番では排せつの困りごとが出てきたりします。今回は、時間の長さ別に最適な留守番方法を解説します。

30分~1時間ほどの留守番対策

短時間の犬の留守番対策 クレートを活用

近所への用事などでほんの少しの時間家を空けるときは、すぐに帰宅することから「愛犬に留守番させる」という意識がなくなりがち。しかし、何も留守番対策をしていないままでいると、ドアを開けた瞬間に愛犬が脱走してしまった、机の上のものにいたずらをしていた……などのトラブルが起きてしまうかもしれません。

「短い時間の留守番だから」と軽く考えず、愛犬をクレートに入れ、これらの心配をなくしましょう。犬は本来狭い場所で安心する性質をもっているので、クレートに入ることで落ち着いて過ごせますよ。
また、必ず部屋を確認し、愛犬がいたずらをしたり食べてしまったりしては困るものは、片付ける習慣をつけておくことも大切です。


2~7時間の留守番対策

犬の留守番対策 水分補給 注意

愛犬が留守番に慣れていない場合、2~7時間の留守番では、不安からイタズラやそそうをすることも多くなります。
必ず、留守番前に散歩や運動を十分に行い、排せつも済ませるようにしましょう。しっかりと犬のエネルギーを発散させておけば、留守番中のいたずらやそそうなどを減らすことができます。

また、短時間の留守番とは異なり、愛犬の飲み水の用意も必要です。
おすすめは、給水器をつけたクレートの中で愛犬を留守番させる方法。個体差はありますが、成犬なら7時間程度は排せつをしなくても問題なく過ごせるので、留守番前にしっかり運動と排せつをしておくことで、留守番中はクレートでゆっくりと休むことができるはずです。広い部屋で自由にさせるよりは、クレートの中で愛犬が安心できるようにしたほうがよいでしょう。

留守番に慣れていない犬やトイレしつけ中の犬なら、上記の給水器つきクレートにトイレーシーツを敷き詰めたサークルをくっつける方法がおすすめです。クレートとサークルの扉を開けた状態で、それぞれをひもなどでしばって固定し、愛犬が好きなときにクレートとサークル内を行き来できるようにします。
クレートとサークルのすき間はアクリル板などでふさいで、愛犬が出てしまわないように注意してください。

8時間以上の留守番対策

犬の長時間の留守番対策

飼い主さんの仕事などで、留守番が8時間以上の長時間に及ぶときは、愛犬がいかに退屈せず、清潔に過ごせるかが重要です。もちろん、留守番前にはしっかり運動や排せつを済ませておきましょう。
それでも、長時間の留守番では、愛犬も退屈に感じたり、運動したい気持ちになったりするかもしれません。7時間未満の留守番スタイルと違い、広いスペースで過ごせるようにするとよいでしょう。

あらかじめ、危険なものがある場所やイタズラしそうな場所には柵を置いて入れないようにしたうえで、トイレは複数または大きめのものを準備します。また、万が一の地震に備えて、屋根のあるクレートも必要です。飲み水やフードの用意も忘れずにしてくださいね。


※記事内に掲載されている写真と本文は関係ありません

専門家の コメント:

留守番させる時間の長さによって、必要な準備も違ってきます。
犬は、飼い主さんと離れることに不安やストレスを感じることが多いです。留守番させる前には、愛犬のためにしっかりと散歩に行ってあげたり遊んであげたりして、エネルギーを発散させるようにしましょう。
愛犬が安全でなるべく安心して過ごせるように、留守番させる時間に応じた対策をしてみてくださいね。


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