犬は白菜を食べても大丈夫!生や芯への注意点や健康面のメリット、適量などを解説【獣医師監修】

犬は白菜を食べても大丈夫!生や芯への注意点や健康面のメリット、適量などを解説【獣医師監修】

鍋やスープ、漬物など、いろんな料理に使いやすく、食卓に上がることが多い白菜。そんな白菜は、犬に与えても大丈夫なのでしょうか? 今回は、犬に白菜を与えてもいいのかどうか、白菜に含まれている成分や与える際に注意することなどを、バーニー動物病院千林分院分院長で獣医師の堂山有里先生に解説していただきます。

犬に白菜を与えても大丈夫!

白菜はほとんどが水分なので、犬に与えても問題のない食材です。葉先と芯、どちらも食べることができますが、与える際は食べやすいようカットしたり加熱したりしましょう。

子犬や老犬(シニア犬)に白菜を与えても大丈夫?

子犬やシニア犬、胃腸の弱い犬に与える場合は、消化しやすいように調理します。加熱して柔らかくしたり、食べやすいよう細かくカットしたりしてから与えてください。

白菜に含まれている栄養素と犬に与える健康効果は?

犬は白菜を食べても大丈夫!、白菜断面白菜にはさまざまな成分が含まれています。どんな栄養素があって、どんな影響を犬に与えるのか見ていきましょう。

 

水分

水分は生命に関わるさまざまな役割を果たす非常に重要な成分です。人や犬の身体の約60%は水分でできており、口から取った水分は体内で血液や体液となり全身を循環します。この水分が、白菜の約95%を占めています。

 

食物繊維

食物繊維は体内で吸収されず、腸の活動を増やしたり排便量を増やしたりして健康に役立ちます。

 

ビタミン類(βカロテン、ビタミンC、ビタミンKなど)


βカロテン

βカロテンは体内でビタミンAに変わり作用します。ビタミンAとしての作用は、発育を促進したり、肌の健康を維持したり、暗いところで目が見えるように助けたり、喉や鼻の粘膜を強くしたりするなど。ビタミンAとしての機能以外にも、抗酸化作用や免疫を強くする作用などがあります。

 

ビタミンC

体内でコラーゲンを作り皮膚や粘膜を丈夫にします。病気やストレスへの抵抗力を高めるだけでなく、抗酸化作用により活性酸素から体を守ることで動脈硬化や心疾患を予防します。

 

ビタミンK

脂溶性ビタミンで、血液凝固因子を活性化させるはたらきがあります。

 

ミネラル(カルシウム、カリウム、リン)


カルシウム

骨や歯を作るミネラルです。神経の正常なはたらきや筋肉の伸び縮みにも必要で、生命の維持にとても重要な栄養素です。

 

カリウム

ナトリウムとバランスをとりながら、細胞を正常に保ったり血圧を調節したりして、身体の恒常性を維持するのに役立ちます。

 

リン

カルシウムやマグネシウムとともに骨や歯を作ります。また、一部は筋肉や脳、神経などに含まれていて、エネルギーを作り出すときに必要なため生命の維持にとても重要な栄養素です。

犬に白菜を与えるメリットは?

犬は白菜を食べても大丈夫!、犬食事白菜は旬の季節には安価で手に入る身近な野菜です。人間用の普段の食事から味付け前に少し取り分けるようにすると、犬も一緒に旬の野菜を楽しむことができ、栄養も取れるのでおすすめです。

 

白菜の第一の特徴は、ほとんどが水分でカロリーがとても少ないということです。仮に白菜を1玉全部食べてもお茶碗の約半分ほどのカロリーしかありません。ですので、もし愛犬にダイエットが必要ならば、ドックフードを減らして白菜で補ってあげると簡単にダイエット食ができます。白菜ばかりをたくさん食べてドッグフードが食べられないと栄養が不足してしまうので、目安としてはいつものドッグフードの20%までを白菜に置き換え、加えた白菜の分だけドックフードは減らすようにしてください。

 

また、白菜は薬膳では「養生三宝」と呼ばれ重宝されています。バランスよく栄養素を含み、繊維が多い野菜なので、薬膳的には身体の余分な熱をさましたり、精神を安定させたり、未消化物を取り除き消化器を健康にしたりする効能があります。人間では、口が乾きやすい、皮膚に赤みが出やすい、尿や便のトラブルがある人によいとされています。

持病のある犬に白菜を与えても大丈夫?

白菜は持病にある犬に与えても大丈夫なのでしょうか。それぞれ見ていきましょう。

 

甲状腺に問題がある犬

通常量の摂取であれば甲状腺機能異常が起きるという報告はないため、問題ありません。

 

尿路結石のある犬

尿路結石のある犬に白菜を与えることに関しても、白菜に含まれるカルシウム量は非常に少ないのでさほど心配はありません。ただし、このような犬は獣医師の指示により療法食を食べていることが多いので、食事内容を変更することに関しては一度かかりつけ医に相談してからにしましょう。

白菜を食べるとアレルギーや中毒症状を起こす犬はいる?

あまり多くありませんが、なかには白菜にアレルギーを持つ犬もいるかもしれません。中毒に関しては心配はないでしょう。

犬に生の白菜を与えても大丈夫?

犬は白菜を食べても大丈夫!、犬おねだり基本的には大丈夫です。白菜のシャリシャリした食感を好んで食べる犬もいますが、次のようなリスクがあるので、与える際は注意してください。

 

消化不良を起こす可能性がある

生の白菜は犬にとっては比較的消化しにくいので、胃腸の弱い犬やシニア犬、パピー犬などの消化機能の低い犬では消化不良を起こすことがあります。

 

芯を喉に詰まらせる可能性がある

白菜の芯を大きな塊で食べると喉に詰まらせることがあります。

 

犬は歯の構造が人とは異なり、元来、野菜を小さくすり潰すためにはできていません。そのため、芯の硬い部分などを喉に詰まらせる危険性があります。初めて食べさせるときは薄くしたり小さく刻んだりして、喉に詰まらせないか注意しましょう。また、葉も大きいままだと消化しにくいので、小さく刻むとよいでしょう。

犬に白菜を使用した加工食品を与えても大丈夫?

漬物やキムチなど、人間用の加工品は、添加物や食塩が多いため犬には食べさせないでください。主に次のようなリスクがあります。

 

塩分過多で心臓や腎臓に悪影響を及ぼす可能性がある

塩分が多いと、体内の水分量が増えることで心臓に負担がかかります。また、腎臓機能が低下した犬は塩分の排泄がうまくできないため、塩分の多い食事を取ることで血圧が上がったり、臓器障害が起きたりなど、さまざまな不調を引き起こす可能性があります。

 

添加物が悪影響を及ぼす可能性がある

保存料や着色料などの添加物は、人間にとって少量でも身体の小さな犬にとっては大きな負担となります。

犬に与えてもよい一日あたりの白菜の量は?

公表されている明確な指標はないのであくまでも目安ですが食事にフード以外のものを加える場合、一日に必要なカロリーの10%以内にとどめましょう。白菜100gあたりのカロリーは14kcalといわれています。それを踏まえると、


・超小型犬…小さじ1杯
・小型犬…大さじ1杯
・中型犬…大さじ2杯
・大型犬…白菜の葉1枚
くらいが、与えてもよい量になります。

犬に白菜を食べさせるときのおすすめの与え方と注意点は?

犬は白菜を食べても大丈夫!、白菜カット犬に白菜を与える際にはどのようにするのがよいのでしょうか。おすすめの与え方と注意点を見ていきましょう。

 

切り方に注意する

犬のサイズに合わせて、繊維を切るように小さく刻みましょう。小型犬で5~7mm幅くらいが理想です。細かく刻むほど消化がよくなるのでブレンダーなどでペーストにしてもよいでしょう。

 

茹でて柔らかくする

茹でて柔らかくすると、消化がよくなりとろみも出るので食べやすいです。水分の不足しがちなシニア犬には水分摂取ができるのでおすすめです。

 

茹で汁も与える

茹で汁には、カリウムなどの水に溶け入る栄養素が溶け出しているので一緒に食べさせるとよいでしょう。必ず冷ましてから与えるようにしてください。

 

味付けをしない

味付けは必要ありません。白菜本来の甘さを楽しんでもらいましょう。

 

少量から与える

初めて与える場合は少量からにして様子を見ます。


※記事内に掲載されている写真と本文は関係ありません。

専門家のコメント

安価な白菜は、旬にはよく食卓にのぼる食材。犬が食べても問題ないため、一緒に旬の味を楽しむことができます。犬が食べやすいよう工夫をしながら、お互い楽しく食事をしましょう。

監修/堂山有里先生(獣医師)

バーニー動物病院千林分院分院長。日本獣医動物行動研究会、獣医皮膚科学会所属。ペット薬膳管理士、中医学アドバイザー。動物病院でペットの診療にあたる傍ら犬猫の手作りご飯教室や問題行動のカウンセリングを行いペットと人が幸せに暮らすお手伝いをしている。

監修者の他の記事一覧


関連リンク

著者プロフィール

わんクォール編集部

わんクォール編集部

カインズ・ペットメディア推進室のWanQol編集チームです。わんちゃんとオーナー...

詳しく見る