犬にキウイを与えても大丈夫!
犬がキウイを食べても特に健康に害を及ぼすことはありませんので、与えることに問題はありません。キウイに含まれる消化酵素である「アクチニジン」はタンパク質を分解し、消化を促進する効果があります。食事中や食後に与えることで、胃の中の食べ物の消化吸収の効果が期待できます。また、キウイには目の網膜の健康維持に役立つ「ルテイン」も含まれています。犬の目の病気が心配で予防したい場合は、キウイを取り入れてみることはおすすめです。
子犬や成犬、シニア犬にキウイを与えても大丈夫?
キウイを与える際、犬の年齢を気にする必要は特にありません。体がまだ十分にでき上がっていない子犬も、体力の衰えが現れるシニア犬の場合も、キウイの成分が害を及ぼすことは少ないと言えます。ただし、与えすぎは下痢などの原因となるため、適量を守って与えるようにしましょう。
持病のある犬にキウイを与えても大丈夫?
キウイには、尿路結石の原因の一つである「シュウ酸」が含まれています。尿路結石は、尿の中のミネラル成分が結晶化し、泌尿器で結石となる病気です。その中でも、シュウ酸が原因となるシュウ酸カルシウム結晶の結石を患ったことがある犬の場合は、キウイを食べることで結石ができやすくなる恐れがあるため、避けたほうが安心でしょう。
犬にキウイを皮ごと与えても大丈夫?
キウイを食べるとアレルギーを起こす犬はいる?
キウイに含まれている栄養素と、犬に与える健康面でのメリットは?
キウイは水分が豊富なので、夏場の熱中症対策や水を飲みたがらない犬の水分補給としても役立ちます。また、消化吸収をよくする「アクチニジン」や目の健康維持に寄与する「ルチン」といった栄養素の効果を先にご紹介しましたが、他にもキウイには犬の体に嬉しい栄養素がたくさん含まれています。
キウイには以下のような栄養素が含まれています。
ビタミンC
キウイに含まれるビタミンCには、体内の異物を解毒する効果や、免疫機能を向上させる効果があります。犬は自分でビタミンCを生成できるため、意識的に摂取させる必要はありませんが、ストレスなどで失われることもあるため、補助的に与えてもよいでしょう。
ビタミンE
ビタミンEには抗酸化作用があり、細胞の老化を防ぐ効果が期待できます。ビタミンCとは異なり、犬はビタミンEを体内で生成できないため、食事として与えることにはメリットがあると言えるでしょう。
食物繊維
キウイには水溶性食物繊維のペクチンと、不溶性食物繊維のセルロースが豊富に含まれています。ペクチンは腸内環境を整え、セルロースは腸を刺激することで便通を良くする作用があるため、便秘に悩んでいる犬におすすめです。ただし、食べ過ぎるとお腹を壊す要因になりますので気を付けましょう。
カリウム
キウイはカリウムの含有率が比較的多いことで知られています。カリウムには、肝臓機能の向上や、細胞の正常な活動を助ける作用があるほか、不要なナトリウムの再吸収を抑制し、尿からの排出を促す働きを持っています。そのため、塩分の摂りすぎが心配なときなどに、犬の食事に取り入れてみてもよいでしょう。ただし、腎臓病などを抱えている犬はカリウムの摂取が過剰になる場合があるので注意が必要です。
犬にキウイを与える際の適量
犬にキウイを与える際の注意点
キウイに含まれる「シュウ酸」は、細胞が壊れると舌や口の中にピリピリと痺れるような刺激をもたらします。ミキサーにかけて液状にすると細胞が壊れてしまうため、食べやすい大きさに小さくカットして与えるのがおすすめです。
犬にキウイを使った加工品を与えても大丈夫?
キウイの加工品の中で比較的見かけることの多いドライフルーツは、基本的に砂糖が表面にまぶしてあるため、与えすぎると糖分過多となり肥満につながります。また、キウイのジュースなどの加工品も、糖分だけでなく、香料や着色料などが使用されていることも多いため、犬には与えないほうがよいでしょう。
第4稿:2021年8月16日更新
第3稿:2021年6月14日更新
第2稿:2021年2月15日更新
初稿:2020年11月9日公開
※記事内に掲載されている写真と本文は関係ありません。
専門家の コメント:
キウイは頻度と量を守って与えることで、キウイに含まれる栄養素は、消化吸収の促進や便秘解消、水分補給、病気の予防など、犬の健康にうれしい効果を発揮します。ただし、尿路結石など特定の病気を経験した犬やアレルギーを持っている犬は避けるようにしましょう。初めて与えるときは目安の量より少なめにし、万が一、下痢や嘔吐などの症状が現れてしまった場合は、かかりつけの病院を受診してください。