犬はかぼちゃを食べても大丈夫!皮や種など与える際の注意点や健康面のメリット、適量などについて解説【獣医師監修】

犬はかぼちゃを食べても大丈夫!皮や種など与える際の注意点や健康面のメリット、適量などについて解説【獣医師監修】

緑黄色野菜の一種であるかぼちゃは、β-カロテンやビタミンB群、ビタミンE、カルシウムなどの栄養素が豊富に含まれています。人間からすると、ぜひ日常的に摂りたい野菜のかぼちゃですが、犬の食事に取り入れても良いのでしょうか。今回は獣医師の丸田香緒里先生に犬にかぼちゃを食べさせても大丈夫なのかどうか、食べさせるメリットや注意点などを伺いました。

そもそも犬にかぼちゃを与えても大丈夫なの?

結論から言うと、犬にかぼちゃを食べさせても構いません。犬は甘い味が好きなので、慣れ親しんだドッグフードを食べない場合など、トッピングとして使うのがおすすめです。その他、ごはんやおやつを手作りするときの材料としても使いやすい食材なので、かぼちゃが余っていたら、まずは少量ずつ与えてみてください。

かぼちゃにはどのような栄養素が含まれているの?

かぼちゃをくわえる犬かぼちゃには主に以下の栄養素が含まれています。

 

β-カロテン

体内でビタミンAに変換され、毛を健康に保ったり、視力を維持したり、粘膜や皮膚を健康に保ったり、喉や肺など呼吸器系統を守ったりしてくれます。他にも、免疫力をアップしたりする効果が期待できると言われています。

 

カリウム

塩分(ナトリウム)を排出する働きがあり、長時間の運動で筋肉が痙攣するのを防ぐ働きなどがあります。

 

ビタミンB群

糖質や脂質、タンパク質などの代謝を助け、身体が活動するためのエネルギーをつくります。ビタミンB群はB1B2B6など多くの種類がありますが、これらがお互いに関係しあって働くため、まとめて「ビタミンB群」と呼ばれています。

 

ビタミンC

アスコルビン酸とも呼ばれる水溶性ビタミンの一種で、身体を酸化ストレスから守る働きがあります。他にも、免疫力をアップする効果も期待できます。

 

ビタミンE

トコフェロールとも呼ばれる脂溶性ビタミンの一種で、強い抗酸化作用で活性酸素を抑え、体内の不飽和脂肪酸が酸化するのを防いでくれるので、血管を酸化から守って血行を良くする効果が期待できます。

かぼちゃに含まれる栄養素は、犬にとってどんなメリットがあるの?

犬にとっても、β-カロテン(ビタミンA)やビタミンC、ビタミンEなどは抗酸化作用が期待できます。血流を整えたり、皮膚や粘膜の健康を保ったりするのに役立ちます。カリウムが代謝や血圧の調整、神経系の働きを整える働きをしてくれます。

 

また、かぼちゃには食物繊維が多く含まれますが、そのほとんどは水に溶けない「不溶性食物繊維」と呼ばれるもので、食べ物が消化管を移動するスピードを穏やかにするので、血糖値や中性脂肪の上昇を防いでくれます。また、便通を良くする効果も期待できますので、犬のお通じが良くないときに与えるのもおすすめです。

皮や種はどうする?犬にかぼちゃを与える際の注意点

かぼちゃの断面かぼちゃは必ず柔らかくなるまで焼く・煮る・蒸すなど、加熱してから与えましょう。生のままだと硬すぎて消化不良や下痢などを引き起こしてしまう可能性がありますので、注意してください。

 

また、犬にかぼちゃを与えるときには後述する摂取量を守り、少しずつ与える程度にとどめておきましょう。

 

犬にかぼちゃの皮や種、ワタは与えても大丈夫?

かぼちゃの皮や種は硬く、消化に悪いので与えないよう気をつけましょう。薬膳などで使われるかぼちゃの種は、殻を取った中身の部分です。もし、市販のかぼちゃの種を与えるときは、塩分の過剰摂取となら内容に塩分が含まれていないか確認してください。種を取り除いた「ワタ」の部分のみであれば、与えても構いません。

持病のある犬にかぼちゃを与えても大丈夫?

イネ科植物(こむぎ、おおむぎ、あわ、とうもろこし など)や、じゃがいもにんじんアレルギーを持っている犬の場合、同じようにアレルギー反応を起こしてしまう、「交差反応」を起こす可能性があります。心配な場合は、最初少しずつ与えて様子を見るようにしましょう。

かぼちゃを食べるとアレルギーや中毒症状を起こす犬はいる?

かぼちゃに乗る犬前述のように、イネ科植物やじゃがいも、にんじんなどにアレルギーを持っている犬の場合、かぼちゃにも交差反応を起こしてしまうことがあります。もし、以下のようなアレルギー症状が出てしまった場合は、すぐに動物病院に連れていきましょう。

 

・下痢、嘔吐

・皮膚をかゆがる

・元気がない

目が充血している

 

交差反応ってどんな反応?

無害な物質に対して免疫反応(抗原に対する抗体反応と言います)を起こしてしまうことをアレルギー反応といいます。普通は、抗体が反応する抗原はそれぞれ1つだけなのですが、何らかの原因で抗体が複数の抗原に反応してしまうことを「交差反応」といいます。

 

つまり、イネ科植物やじゃがいも、にんじんに対してアレルギー反応を起こす抗体を持っている犬は、その抗体がかぼちゃに対しても反応してしまうことがあるので、気をつけなくてはなりません。

犬にかぼちゃを加工した食品を与えても大丈夫?

数種類のかぼちゃかぼちゃを使った加工食品は嗜好性が高いので、好む犬も多いのですが、砂糖が含まれているものはカロリーが高くなるため、与えないようにしましょう。砂糖が含まれていないかぼちゃのみを使った加工食品であれば、前述の摂取量を超えないように注意して与えても構いません。


第3稿:2021年6月14日更新
第2稿:2020年11月20日更新
初稿:2020年10月17日公開

※記事内に掲載されている写真と本文は関係ありません。

専門家のコメント

人間にとって栄養たっぷりの緑黄色野菜であるかぼちゃは、犬にとっても大切な栄養素をたくさん含んでいます。特に、抗酸化作用のあるビタミン類は身体を酸化ストレスから守り、不溶性の食物繊維はお通じを良くしてくれます。犬は甘い味が好きなので、ドッグフードを食べない時などにトッピングとして使用するのがおすすめです。ただし、かぼちゃは野菜のなかではカロリーが高めなので、与えすぎに十分注意し、1日の摂取量を超えないように気をつけましょう。

監修/丸田香緒里先生(獣医師)


Animal Life Partner代表。
往診専門動物病院アニマルライフパートナー院長。
日本大学生物資源科学部獣医学科卒業。

 

大学卒業後、6年間の横浜市内の動物病院勤務を経て、「人も動物も幸せな生活が送れるためのサポート」をモットーにAnimal Life Partnerを設立。ペット栄養管理士など様々な資格を生かし、病院での診療や往診のほかに、セミナー講師やカウンセリング、企業顧問、製品開発など活動は多岐にわたる。

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著者プロフィール

わんクォール編集部

わんクォール編集部

カインズ・ペットメディア推進室のWanQol編集チームです。わんちゃんとオーナー...

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