犬があんこ(小豆)を食べちゃったけど大丈夫?含まれている成分や注意点を解説【獣医師監修】

犬があんこ(小豆)を食べちゃったけど大丈夫?含まれている成分や注意点を解説【獣医師監修】

まんじゅうやどら焼き、あんぱんなど、あんこを使った美味しい食べ物はたくさんありますよね。それゆえ、目を離した隙に、食卓に置いたあんこを愛犬がつい口にしてしまった!という経験がある飼い主も多いのではないでしょうか? 今回の記事では、犬にあんこを与えても大丈夫なのかどうかやあんこに含まれている栄養素、犬に食べさせる際の注意点などを、chicoどうぶつ診療所所長で獣医師の林美彩先生に解説していただきます。

監修/林美彩先生(獣医師)

監修/林美彩先生(獣医師)

chicoどうぶつ診療所所長
酪農学園大学卒業
獣医保健ソーシャルワーク協会獣医ホリスティック医療研究会所属

 

大学卒業後、動物病院やサプリメント会社勤務を経て、体に優しい治療法や家庭でできるケアを広めるため、2018年に往診・カウンセリング専門動物病院「chicoどうぶつ診療所」を開設。テレビ番組への出演・協力のほか、「獣医師が考案した長生き犬ごはん」(世界文化社)などの著書がある。

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犬にあんこを与えても大丈夫?

あんこ

そもそもあんことは、小豆などの豆と砂糖を煮詰めたものであり、砂糖が控えめのものであれば、犬に少量与えても問題はありません。ただし、砂糖をたくさん使っているようなあんこはカロリーが高かったり、糖尿病を引き起こすリスクがあったりするので与えるのは控えたほうが良いでしょう。

 

つぶあんとこしあん、どちらを選ぶべき?

どちらも与えることはできますが、消化能力が弱めの犬ならこしあんがおすすめ。つぶあんには皮が含まれていたり、豆の粒感が残っていたりするため、消化に時間がかかるためです。

 

砂糖を一切使用しない「発酵あんこ」も

麹の発酵力で小豆の甘みを引き出した「発酵あんこ」であれば砂糖を使用していないので、より安心です。

 

以下、小豆を使用したあんこについて、解説していきます。

子犬やシニア犬にあんこを与えても大丈夫?

砂糖を大量使用しているあんこは控えたほうがよいでしょう。ただ、砂糖の使用量が少ないものをごく少量食べさせるのであれば、嗜好性も高く、食欲増進につながることも期待できます。

 

持病のある犬にあんこを与えても大丈夫?

持病がどのようなものかにもよりますが、小豆のアレルギーがある犬への投与は避けましょう。持病がある犬にあんこを与えたい場合は事前にかかりつけの獣医師に相談しましょう。

あんこに含まれている栄養素は?

小豆のあんこ

あんこ(小豆の場合)にはどのような栄養素が含まれているのでしょうか。栄養素の種類とその働きについて、それぞれ見ていきましょう。

 

食物繊維

整腸作用が期待できるので、腸活につながります。

 

ビタミンB1

エネルギーを生み出し、神経の機能を正常に保つ働きが期待できます。

 

ビタミンB2

脂質代謝を助け、皮膚や粘膜などの再生に役立ちます。

 

ポリフェノール

抗酸化作用によるアンチエイジングが期待できます。

 

亜鉛

タンパク質の代謝や細胞、DNAの合成などに必要な栄養素で、皮膚の健康維持にも役立ちます。

 

鉄分

赤血球を作る材料になり、全身に酸素を運ぶ働きを担う成分です。補酵素としての機能もあります。

 

サポニン

小豆の皮に含まれる成分で、コレステロールや中性脂肪の増加を抑え、血糖値の上昇抑制作用などが期待できます。利尿効果も期待できるので、体内に余分な水分がたまりやすいと言われる湿度が高い時期などに摂るのもおすすめです。

 

カリウム

体内の水分調整作用を担う成分で、心臓や筋肉の働きを調整する役割もあります。

 

 

犬にあんこを与えるメリットは?

小豆そのものは、前述のようにさまざまな栄養素を含んでいる食材です。砂糖が使用されていない、または砂糖の量が少ないあんこなら体のサポートに役立つと考えられます。

あんこを食べてアレルギーを起こす犬はいる?

小豆アレルギーのある犬はあんこを食べることで、アレルギーを発症することがあります。アレルギーを発症すると以下のような症状が見られます。

 

下痢

アレルギーによって腸の炎症が起こり、軟便、下痢などの症状が出ます。

 

嘔吐

あんこを食べた後、30分〜1時間程度で嘔吐することがあります。

 

かゆみ

アレルゲンによる免疫反応でヒスタミンが分泌されるので、皮膚に掻痒感が見られることがあります。

 

フケ

かゆみでひっかくことによって、皮膚が損傷し、フケが出ることがあります。

 

抜け毛

フケ同様、かゆみでひっかくことによって脱毛します。

 

赤みが出る

ヒスタミンが分泌されることにより、目や口、耳の内側、股の内側が赤くなります。

 

充血

ヒスタミンによる毛細血管拡張によって充血することがあります。

 

足の裏や指を噛む

ヒスタミンによるかゆみから、足の裏や指など、口が届く部分をいつも以上に舐めたり噛んだりします。

 

犬があんこを食べてしまい、上記のような症状が出たら、自宅で対処はできないので、できるだけ早く動物病院を受診しましょう。

犬にあんこを与える際の一日あたりの適量は?

どの犬種でも、あんこは主食ではなくおやつとして与え、1日の食事量10%程度が適量だと言われています。小型犬であれば3050g、中型犬で50100g、大型犬でも100g程度にとどめておいたほうがよいでしょう。ただ、犬の体重や便の状態を見ながら量を調節する必要があります。

犬にあんこを与える際のおすすめの調理法は?

手作りのあんこ

市販のあんこや和菓子やパンなどに使用されるあんこだと、どうしても砂糖の量が多くなりがちなので、犬に与えるなら家庭で自作したものがおすすめです。小豆の煮方や味付けなど、調理法を詳しく見ていきましょう。

 

小豆は柔らかく煮る

まず、小豆には必ず火を通します。硬いままだと消化によくないので、柔らかく煮ましょう。

 

砂糖を加えない

砂糖は加えないほうが無難です。砂糖の代わりにリンゴを入れて煮ると、ほのかに甘みが出ます。

 

潰す、こしたものを与える

煮た後に、潰したりフードプロセッサーにかけたりして、消化器の負担を軽くするように工夫します。消化器が弱い犬は小豆の皮によって消化不良を起こすことがあるため、こすなどして皮を取り除くとより安心です。

犬があんこを含む大福や羊羹などを食べても大丈夫?

大福

小豆以外の原材料にアレルギーがなければ食べても問題はありませんが、やはり砂糖の量が多かったり、カロリー過多から肥満を招いたりするおそれがあるので、ごく少量にとどめましょう。人間にとってはほんの一口だと思って与える量が、犬にとってはハンバーガー1個分のカロリーに相当するような場合もあるので、注意が必要です。

 

餅が含まれているものは与えない

大福などのようなものは飲み込む際にのどに詰まる可能性があるので、与えるのは控えてください。

 

犬にあんこを与える際の注意点は?

最後に、犬にあんこを与える際の注意点を確認しましょう。

 

初めて与えるときは少量から与える

特に初めて与える時はアレルギーが出るかどうかわからないため、ごく少量から試してください。

 

肥満、糖尿病のリスクがあるので与えすぎない

あんこに限らず、砂糖を使用しているものを与えていると肥満や糖尿病を引き起こす可能性があります。砂糖不使用のものを選ぶ、適量を守るなど与えすぎないように注意が必要です。

 

甘いものを与えすぎるとドッグフードを食べなくなる

甘味のある美味しいものを食べることでドッグフードなどのごはんを食べなくなることもあります。フードをしっかり食べさせるためにも与えすぎには注意しましょう。

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