犬の目やにの取り方は?嫌がる時の対処法やこびりつきの拭き取り方を解説【獣医師監修】

犬の目やにの取り方は?嫌がる時の対処法やこびりつきの拭き取り方を解説【獣医師監修】

人間と同じように、生理現象として犬も目やにが出ることがあります。もし、愛犬の可愛らしい瞳に目やにがついていたら、飼い主としても気になるところでしょう。犬の目やにの正しい取り方などについて、chicoどうぶつ診療所の所長である林美彩先生に解説していただきます。

監修/林美彩先生(獣医師)

chicoどうぶつ診療所所長。大学卒業後、動物病院やサプリメント会社勤務を経て、体に優しい治療法や家庭でできるケアを広めるため、2018年に往診・カウンセリング専門動物病院「chicoどうぶつ診療所」を開設。著書に「獣医師が考案した長生き犬ごはん」(世界文化社)。

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犬の目やにが出る原因とは?

犬の目やにの取り方は?嫌がる時の対処法やこびりつきの拭き取り方を解説【獣医師監修】目やには、目の表面についたホコリや老廃物や古くなった細胞などと、目を保護するために分泌する粘液が混じりあってできます。これは新陳代謝の一種として考えられており、人間にも同じことが言えます。


その目やには正常なもの?それとも病気によるもの?

目やにには正常な代謝として出る目やにと、目の炎症が引き起こす病的な目やにがあります。新陳代謝の一種としての目やには正常なものなので心配ありませんが、目の表面に病原菌や異物が多く付着すると、それらを排除しようとする免疫機能が働き、涙や目やにの量が増えることがあります。目やにの原因としては、こうした病原菌の感染によるものや、傷、乾燥、まつげの異常、まぶたの異常(内反、外反)、麦粒腫(ものもらいと呼ばれるもの)などが挙げられます。目やにの量が多い場合は目の病気にかかっていることがあるので、なるべく早く動物病院を受診するようにしましょう。

目やにができやすい犬種は?

眼球が突出しているチワワシー・ズー、ブルドッグ、ペキニーズパグなどは、異物や目元の毛など影響を受けやすいと言われている犬種です。構造上、眼の病気にもなりやすい傾向がありますので、飼い主は注意してあげましょう。そのほかに、柴犬は遺伝的に緑内障になりやすいとされており、高齢になってくると目やにが増えてくる場合があります。

上手に目やにを取る方法とタイミング

犬の目やにの取り方は?嫌がる時の対処法やこびりつきの拭き取り方を解説【獣医師監修】気づいたらまめに拭き取るようにしたい目やにですが、乾燥した目やには目の周りにこびりついて取りづらくなることがあります。無理に取ろうとすると皮膚を引っ張って炎症を引き起こしたりします。目の周りは敏感な部分ですので、飼い主は愛犬に痛い思いをさせないように優しく取ってあげましょう。

犬の目やにの正しい取り方

目の病気でなくても、体質的に目やにが出やすい犬もいます。そうした場合は飼い主による定期的なケアが必要です。愛犬の目やにを取ってあげる上でのポイントや注意すべきことを押さえておきましょう。


目やにケアグッズを使う

目やにをスムーズに取るために、専用のローションや目やに取りシートなどのペット用のアイケア商品を使うのもオススメです。ただし、皮膚が弱い子などは刺激が強いものを使うと赤みが出てしまうこともあります。成分をチェックして、体に負担がない天然成分由来のものを選ぶといいでしょう。


ホウ酸水を使って拭き取る

愛犬の目やにのお手入れに、ホウ酸水を利用するのもいいでしょう。ただし、高濃度のホウ酸水で使用すると皮膚のかぶれなどが見られますので、必ず2%以下の濃度で使用するように気をつけましょう。また、目の周辺に傷がある場合には使用を控え、犬がホウ酸水をなめたりしないように注意してください。


散歩の後に拭いてあげる

散歩に出たときに目の周りに異物がくっついてくることがあります。帰宅したらチェックして、異物が見られたら取り除く習慣をつけるといいでしょう。拭き取るときに目の中に入ってしまうこともあるので、優しく丁寧に拭いてあげましょう。

犬の目やにを取るときにあった方が良いアイテムとは?

ウェットティッシュ、コットン、綿棒、くし、目薬、ホウ酸水などが挙げられますが、清潔で柔らかいティッシュペーパーに水を含ませたものでも問題ありません。乾いた状態でこするのは、目や皮膚を傷める原因になりますので避けてくださいね。

目やにを取るのを犬が嫌がる時はどうすればいい?

犬の目やにの取り方は?嫌がる時の対処法やこびりつきの拭き取り方を解説【獣医師監修】まずは、最初が肝心です。愛犬が目やにをとられることを嫌なことだと認識してしまわないように気をつけましょう。そのうえで、目やにのお手入れがスムーズにできるように工夫をしましょう。


目やにを取ることに慣れさせる

目や目の周りを触られることに恐怖を感じるというのは人間も同様です。いきなり目を拭うのでなく、まずは優しく目の周りを触ってからおやつをあげるなどしてリラックスさせて行いましょう。目やにを取るのは嫌なことだと思わせない工夫をするといいでしょう。


高いテーブルに乗せて行う

高い場所に乗ることで恐怖心から動かなくなる子がいますので、じっとしている隙に取る方法があります。ただ、このやり方では急に暴れたときに高いところから落ちてしまう危険性がありますので、一人が目やにを取る時に犬の身体を支えるサポートができる人がいた方が安心です。

犬の目やにが固まっていたり、こびりついている場合はどうすればいい?

目やにが固まっていたり、こびりついている時はなかなか取りづらく、つい力を込めて対処してしまうかもしれませんが、少し工夫することで簡単に対処できることがあります。以下の方法を試してみてください。


お風呂に入れているときに取る

シャンプーの際にお湯で目やにをふやかすと、スムーズに取れることが多いでしょう。


目やにをふやかして取る

コットンなどを湿らせて目やににあてておくと、ふやけて取りやすくなります。ただし、目に指が入ってしまったりコットンが入ってしまったりすると眼球を傷つけてしまう恐れがありますので、慎重に行ってあげてください。

犬の目やにを予防するには?

目の病気が原因で目やにが増えている場合は、病院を受診して原因を取り除く必要があります。一方、新陳代謝の一環としての目やにが目立つようでしたら、体質面での管理や日々のケアで改善することがあります。


食事を見直す

脂肪分が多いフードを摂ると、目やにが多くなりやすいと言われています。その他のアレルギーが原因であればアレルゲンが入っていない食事にする、添加物が少ないフードへの切り替えなど、試してみる価値はあります。また、目やにと腸内環境の関連も研究されていますので、腸内環境に配慮したフードや胃腸に負担のかからない消化しやすいフードにするのもいいかもしれません。


水分を多く摂取させる

水分不足による乾燥で分泌物が減少し、目やにができやすくなる場合があります。一方で、体内の水分が多すぎると涙が出すぎてしまう場合もあります。愛犬には十分な水分を摂らせたうえで、マッサージなどでしっかりと水分を巡らせることが大切です。


目薬、ケアグッズで予防する

お散歩後やたくさん遊んだ後など、目に異物が入ってしまっている可能性がある場合には目薬で洗い流してあげるといいと思います。犬用に市販されている、目やに対策のローションやスプレーなども利用するのもいいしょう。


目の周りの毛を切る

目の周りの毛が長すぎて、眼球に入ってしまうようであれば切ってあげましょう。ただし、逆に短すぎると目に刺激を与えてしまうこともありますので、トリミングサロンや病院でどのくらいの長さに切ったらよいかを相談すると良いでしょう。


適度な運動をさせる

散歩ドックランなどに連れて行き適度な運動をさせると、全身の血や水分の巡りが整って目やにの改善につながることがあります。人間同様に、犬にとっても運動は健康維持に不可欠です。

病院へ行くべき危険な犬の目やにとは?

犬の目やにの取り方は?嫌がる時の対処法やこびりつきの拭き取り方を解説【獣医師監修】犬の目やにが重大な病気のサインである場合があります。では、どのように見分ければ良いのでしょうか。


目やにの色は何色だと病気?

正常な目やには薄いクリーム色か、乾燥していれば黒っぽい色をしています。それとは異なり、黄色や緑の目やにの場合には何かしらの感染症が疑われますので、病院を受診するようにしましょう。


正常な目やにの量は?

目やにを取っても、1週間程度でまた付いている場合は炎症が起きているサインかもしれませんので、一度獣医師に相談をした方が良いかもしれません。


目やにが臭う時は危険?

目やにには水分や適度な温度が含まれているため、菌が繁殖してしまう場合があります。その菌が元となり、臭いを発することがあります。原因を取り除くために病院を受診することをおすすめします。


病院に連れて行くかどうかのチェックポイント

前述しましたが、正常な目やには薄いクリーム色か、乾燥していれば黒っぽい色をしています。黄色や緑の目やにの場合には感染が疑われますので、病院を受診しましょう。また、生理現象の範囲を超えた大量の目やにが出ている場合も注意が必要です。飼い主さんから愛犬を見ていつもよりも目やにが増えていると感じたら、病院に連れて行くひとつの目安になります。


※記事内に掲載されている写真と本文は関係ありません。

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