季節の変わり目に要注意!「魚のリゾット」で肝機能と消化器までケア【愛犬の薬膳レシピ】

黒川栄子(ペット栄養管理士)

黒川栄子(ペット栄養管理士)

ペット薬膳管理士、ペット栄養管理士(ペット栄養学会 会員)、APNAペット食育士1級をもつ。犬の手作りごはんの基本に関するお勉強や薬膳、お料理のレッスンを開催。

季節の変わり目に要注意!「魚のリゾット」で肝機能と消化器までケア【愛犬の薬膳レシピ】
季節の変わり目に要注意!「魚のリゾット」で肝機能と消化器までケア【愛犬の薬膳レシピ】

目次

  • ・ 【材料】お好みの野菜とタンパク質で作れる!愛犬用リゾット
  • ・ 【作り方】フライパンで煮込むだけ!愛犬用の魚のリゾット
  • ・ 【参考】愛犬用の魚のリゾットの1食当たりの給与目安量
  • ・ 【栄養】愛犬用の魚のリゾットで使用したぶり・アスパラガス・えのきたけの効能
  • ・ 愛犬用リゾットなら季節や冷蔵庫の中身によって対応可能!

春に負担がかかりやすい犬の肝機能。また、犬の消化器系も気温の変化が激しい時期に調子が悪くなりがちです。そこで肝機能と消化器系どちらもアプローチする薬膳ごはん「魚のリゾット」のレシピをご紹介します。彩りよく、季節の食材を味わいましょう。

【材料】お好みの野菜とタンパク質で作れる!愛犬用リゾット

愛犬用リゾット 材料 ぶり切り身 カッテージチーズ 炊いたごはん アスパラガス えのきたけ 黄パプリカ にんじん ミニトマト

<材料> 

・ぶり切り身 40g

・カッテージチーズ 20g

・炊いたごはん 40g

・アスパラガス 1本

・えのきたけ 20g

・黄パプリカ 20g

・にんじん 10g

・ミニトマト 1個

 

★ぶりは他のお魚でも代用可。春におすすめの魚はさわら、鯛、かじきまぐろ、アジなど。
★アスパラガスは春キャベツ、芽キャベツ、菜の花、ケール、ブロッコリーなどで代用可。
★白米はその他の穀類でも代用可。
★カッテージチーズを使わない場合はお魚を50gに増やしてください。
★カッテージチーズは市販のものでも構いませんが、無塩の自家製のものがおすすめです。
一般的な作り方はこちらを参照してください。

【作り方】フライパンで煮込むだけ!愛犬用の魚のリゾット

アスパラガスは事前にサッと別茹でしておきます。

ぶり・アスパラ・にんじん・ミニトマト・えのき・パプリカをカットする

材料をカットします。

ぶりはひとくちサイズに、アスパラは薄く斜めにカット、ミニトマトとパプリカは5ミリ四方、にんじんとえのきたけはみじん切りにします。

ぶり、にんじん、えのきだけを加熱する

水100cc(分量外)をフライパンに入れて沸騰させ、ぶり、にんじん、えのきだけに火を通します。

カッテージチーズと白ごはんを入れて弱火で煮る

ぶり、にんじん、えのきに火が通ったら、カッテージチーズと白ごはんを入れて弱火でコトコト煮ます。

アスパラガス、ミニトマト、黄パプリカをフライパンに入れる

ごはんが柔らかくなったらアスパラガス、ミニトマト、黄パプリカを入れます。

全体がなじんだら犬用リゾットの完成

全体にとろみが出て、なじんだら完成です。

フライパンで煮込むだけ 愛犬用の魚のリゾットレシピ

器に盛り、冷ましてから食べさせてあげて下さい。お好みでパセリをちらしてもよいですね。

【参考】愛犬用の魚のリゾットの1食当たりの給与目安量

レシピの完成量は約240g、全体のカロリーは約195kcalです。1日当たりのおやつとしての体重別給与量の目安は以下の通りです。

愛犬の体重:1食当たりの最大給与量の目安(避妊去勢済で、健康なわんちゃんの場合)

体重 成犬の給与量

高齢犬向けの給与量

1kg 69g 55g
3kg 157g 126g
5kg 230g 184g
7kg 297g 237g
9kg 358g 287g
11kg 416g 333g
13kg 472g 378g
15kg 525g 420g

※ここでは高齢犬とは小型犬は10歳前後~、大型犬は8歳前後~と考えます。

カロリーだけで考えると量が非常に多くなりますが、成犬の手作りごはん1食分の摂取目安量は、頭のサイズと同じくらいの器一杯ほどです。どんなレシピでも、普段のごはんの量やわんちゃんの体調などで量を調節してください。食べすぎは内臓に負担をかけますので、注意しましょう。特に高齢犬は同じ体重でも個体差が激しい為、おうちの子の状況をよく見て与えてください。

【栄養】愛犬用の魚のリゾットで使用したぶり・アスパラガス・えのきたけの効能

★ぶり

愛犬用の魚のリゾットで使用したぶりの栄養効果

スズキ目アジ科に属する青魚の出世魚です。旬は冬ですが、春に穫れるぶりも美味しいことで知られています。養殖のものは脂質が高いので、わんちゃんには天然のものが向いています。養殖のものしかない場合は、さっと下茹でするとよいです。

高たんぱく高脂質で、血合いには肝臓の解毒機能を強化するタウリンが豊富に含まれます。その他、DHAやEPA、ビタミンB、D、Eなどが多く含まれます。

薬膳的には、気血を補ってくれるお魚です。血液や体液を増やし、消化器系を健やかにする働きがあります。疲れている時、元気がない時、貧血気味な時などにオススメです。

★アスパラガス

愛犬用の魚のリゾットで使用したアスパラガスの栄養効果

春~初夏に旬を迎える野菜です。成分の9割は水分ですが、栄養は豊富です。βカロテン、ビタミンCやE、その他、疲労回復に効果があるアミノ酸の一種アスパラギン酸や生活習慣病予防におすすめのポリフェノールの一種であるルチンが含まれます。ルチンは穂先の方に多く含まれます。

薬膳的には、血液や体液を作りつつ、体に不要な水分や余分な熱を排出し、デトックス効果も期待できます。体に渇きがある時、むくみがある時、元気がない時にオススメです。

★えのきたけ

愛犬用の魚のリゾットで使用したえのきたけの栄養効果

きのこの一種で、低カロリーで食物繊維が豊富です。カリウム、ビタミンB群、ビタミンD、水溶性食物繊維であるβグルカン、降コレステロール効果のあるエリタデニンなどを含みます。特有の成分エノキタケリノール酸は新陳代謝を活発にすると言われています。

薬膳的には、消化器を健やかにし、体に溜まった不要な水分を排出し、解毒(デトックス)の働きもあります。むくみがある時や脂質異常症、便秘の時などにオススメです。

愛犬用リゾットなら季節や冷蔵庫の中身によって対応可能!

カッテージチーズはチーズの中でも低カロリー低脂質低糖質。アレルギーが無ければ、牛乳で作っても豆乳で作っても構いません。リゾットには入れなくても作れますが、入れてあげると、栄養価もわんちゃんの嗜好性もグンと高まりますね。

愛犬用リゾット 食材アレンジ

お魚が苦手な子にはお肉で作って頂いても構いません。肉類では、春には豚肉や牛肉がオススメです。

また、野菜類やきのこ類はレシピ通りでなくても、旬のお野菜を彩りよく使ってお作り頂けます。旬の食材を使うことは、自然とその季節の薬膳に繋がります。ぜひお試し頂けると嬉しいです。


関連リンク

この記事に関連するキーワード