【獣医師監修】犬のワクチンは何種類がよいの?予防できる病気を解説

白山聡子(獣医師)

白山聡子(獣医師)

獣医師資格取得後、小動物臨床経験6年。主に犬猫の臨床に携わる。現在は子育てをしながら、愛猫と暮らしている。

【獣医師監修】犬のワクチンは何種類がよいの?予防できる病気を解説
【獣医師監修】犬のワクチンは何種類がよいの?予防できる病気を解説

目次

  • ・ 「狂犬病ワクチン」で防げる犬の病気の種類
  • ・ 「6種混合ワクチン」で防げる犬の病気の種類
  • ・ 「8種混合ワクチン」で防げる犬の病気の種類

犬のワクチンには、大きく分けて2種類あります。1つは法律によって義務づけられている「狂犬病ワクチン」、そしてもう1つは、飼い主さんの任意で接種する「混合ワクチン」です。今回は、これらを接種することで予防できる病気の種類について解説します。

「狂犬病ワクチン」で防げる犬の病気の種類

「狂犬病ワクチン」で防げる犬の病気の種類

狂犬病ワクチンとは、その名の通り、狂犬病を予防するためのワクチンです。狂犬病に感染している動物に噛まれることで感染し、発症すると必ず死亡する非常に恐ろしい病気として、世界中でも知られています。

日本ではここ50年くらい発症例はありませんが、人にも感染する人獣共通感染症のため、ワクチンの接種を法律によって義務づけることで、徹底的に予防する必要があるのです。

「6種混合ワクチン」で防げる犬の病気の種類

「6種混合ワクチン」で防げる犬の病気の種類

混合ワクチンとは、狂犬病以外の病気を予防するワクチンをいくつか合わせたもので、含まれているワクチンの種類によって、予防できる病気や費用は異なります。
ここでは、一般的な6種混合ワクチンによって予防できる病気について見ていきましょう。

 

犬パルボウイルス感染症

主な症状は、ひどい嘔吐や下痢、脱水症状、敗血症など。子犬が感染すると数日のうちに状態が悪化し、死んでしまうこともある恐ろしい感染症です。また感染力も強く、環境中でウイルスが長く存在できることから、ほかの子犬への感染にも注意が必要になります。

 

犬パラインフルエンザ

飛沫感染するウイルスで、感染性の呼吸器症候群・ケンネルコフを引き起こします。単独ではなく、ほかの病気と混合感染するケースが多く見られるのが特徴です。

 

犬アデノウイルス2型感染症(犬伝染性喉頭気管炎)

同じくケンネルコフのひとつで、発熱や咳、扁桃腺炎、肺炎、気管支炎などの呼吸器疾患を引き起こします。ほかの細菌やウイルスと混合感染すると、重症化するケースも。

 

犬アデノウイルス1型感染症(犬伝染性肝炎)

発症すると、発熱や食欲不振などの症状が見られるほか、肝臓に炎症が起こり死に至ることも。成犬の場合は、回復期に目の角膜が青く濁ることもあります。

 

ジステンバー

感染すると発熱や衰弱するほか、呼吸器や消化器、神経系などにさまざまな症状が見られます。致死率も非常に高く、生後3ヶ月~半年の子犬がかかりやすいのが特徴です。

 

コロナウイルス感染症

成犬が感染すると、軽度の胃腸炎程度の症状で済むことが多いのですが、子犬の場合は重症化しやすいので注意が必要です。ほかの感染症を併発するとさらに重症化し、死に至ることも。

「8種混合ワクチン」で防げる犬の病気の種類

「8種混合ワクチン」で防げる犬の病気の種類

8種混合ワクチンは、上記の防げる病気に加え、2種類のレプトスピラ感染症を防ぐワクチンを加えたものが一般的です。

このレプトスピラ感染症とは、犬だけではなく、人をはじめとするほかの動物にも感染する感染症で、いくつかの型があり、症状も軽度から重度になるものまでさまざまです。重度な場合では死に至る場合もあります。ネズミなどの野生動物の尿中に菌が存在していることがあり、それに汚染された土や水から感染します。


※記事内に掲載されている写真と本文は関係ありません。

専門家の コメント:

6種や8種のほかにも、5種や7種混合ワクチン、パルボなど単体のワクチンも存在します。どのようなワクチンを接種すればよいのかは、住んでいる地域や環境、犬とのライフスタイルなどによって必要な予防内容が変わってきますので、かかりつけの獣医と相談することが大切です。


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