【獣医師監修】ミックス犬の特徴とは?雑種犬との違いや種類、飼い方のコツなどを解説

【獣医師監修】ミックス犬の特徴とは?雑種犬との違いや種類、飼い方のコツなどを解説

チワプーやマルプーなど、いろいろな種類が存在するミックス犬。組み合わせも増えており、どの子をお迎えするか迷うのも楽しいですね。お父さんに似るか、お母さんのDNAが色濃く出るかによって、その犬の個性はさまざまです。ミックス犬ならではの特徴や飼い方のコツについてchicoどうぶつ診療所の所長である林美彩先生に解説していただきました。

ミックス犬とは?

ミックス犬は正式名称ではありませんが、一般的に異なる品種の犬を交配して生まれた犬のことを指します。


雑種犬とミックス犬の違いは?

純血種でない犬のことを、昔はひとくくりに「雑種」と呼んでいました。厳密にはミックス犬と雑種との大きな違いはありません。近年は、犬種が混ざっていたり、外飼育の犬や野良犬が無作為に交配したりして生まれた雑種に対して、純血種同士の交配で生まれた子や、意図的に交配した犬をミックス犬と呼んで区別している傾向にあります。

ミックス犬の特徴とは?

【獣医師監修】ミックス犬の特徴とは?雑種犬との違いや種類、飼い方のコツなどを解説人間でも同じ親から生まれた兄弟姉妹でも個性はさまざま。種類の異なるミックス犬であれば、当然のことながら純血種である両親の特徴を受け継ぎますが、どちらに似るのかは成長してみなければわかりません。


ミックス犬は個性豊か

ポメラニアンとプードルの子犬であるポメプーの見た目は、ポメラニアンに似ることが多いといわれますが、中にはトイプードルの特徴を強く引き継ぐ犬もいます。一見、親犬の種類が想像できない個性を持った犬もいますが、それがミックス犬の魅力でもあります。どちらに似るのかは確率の問題なので、飼い主さんは、こうなって欲しいと期待するのではなく、成長するにつれ花開く個性を受け止めるのがいいでしょう。


ミックス犬は純血種より安価?

ミックス犬だからといって純血種より安価だとは限りません。見た目が希少な犬やきちんとした生育環境で生まれた犬は人気ですし、高額になる傾向があるようです。ただし、必ずしも高額なミックス犬がオススメというわけではありません。姿の良さはさておき、健康な犬をお迎えするためには、信頼のおけるブリーダーやペットショップから購入するのがいいでしょう。

ミックス犬を飼うときの注意点とは?

ミックス犬を飼う際は純血種とは異なった点で注意しないといけないポイントがいくつかありますので、以下に紹介します。


しつけの仕方を考える

基本的なしつけについては他犬種と同様です。そのミックス犬が持っている個性を生かした方法を見つけていくといいと思います。


成長してからの見た目

純血種ではないので、子犬の段階では、父犬、母犬どちらの見た目に似てくるのかわかりません。子犬の姿が気に入って飼い始めても、大きく変化してゆく子もいます。成長するにつれ想像とは違う外見が見られたとしても、そのことを認識したうえで今までと変わらない愛情で接してあげることが飼い主の務めです。


必ずワクチンを接種する

他犬種同様、法律で定められている狂犬病は年に1回の接種、任意のワクチンとして混合ワクチンの接種を受けることが感染症予防にもつながります。


両親が違う犬種なので、成長後の予想がしづらい

すでに述べたように、両親が違う犬種なので成長するにつれて見た目や体格などの変化は純血種よりも想像がつかない部分があります。成長するまで両親のどちらの特徴を強く引き継ぐかわからないのは、ひとつのデメリットとも言えるでしょう。


その犬に関するデータが少ない

純血種の掛け合わせなので、親の犬種のなりやすい疾患などを引き継いでしまうこともあります。掛け合わせの種類が多くデータ蓄積がされていないために、病気にならないための注意点などまだわかっていないことが多く、対応が難しいこともあります。


掛け合わせによっては危険が伴う

両親の組み合わせによっては、それぞれ持っているデメリットを受け継いでしまうことで、疾患を患いやすい骨格や体質を持って生まれてしまうこともありますので、注意しましょう。


血統書が発行されない

デザイナー犬や高額のミックス犬であっても、純血種ではないので、血統書の発行はされません。おうちで飼っているだけでしたら、とくに問題ではないですが、将来的にドッグショーなどに出すことを考えている方は血統書がないということを念頭に置いておいたほうが良いと思います。


交配させると想像と違う犬が生まれてくる可能性がある

繰り返しになりますが、ミックス犬は生まれてきてから、育っていくまで事前に見た目や性質を正確に掴むということは困難です。また、その子どもも同じことが言えます。想像と違う犬であったとしても、飼い主として責任と愛情を持って育てるようにしましょう。

ミックス犬の平均寿命は?

【獣医師監修】ミックス犬の特徴とは?雑種犬との違いや種類、飼い方のコツなどを解説親犬の種類にもよると思いますが、小型犬なら小型犬の平均寿命と同等、もしくは少し長いレベルかと思います。一般的には13歳程度と言われているようですが、柴犬をミックスすると長生きをするというデータもあるそうで、その場合には約15歳だそうです。


純血種に比べて長生きとは限らない

純血種に比べて病気に強くて寿命が長いと言われることがありますが、必ずしもそうとは限りません。あくまでも「可能性がある」という程度で、親犬から純血種の遺伝病を引き継いでしまう場合もあるので、ミックス犬だから丈夫だと思い込んで体調管理を怠るのはよくありません。

代表的なミックス犬の種類と特徴

【獣医師監修】ミックス犬の特徴とは?雑種犬との違いや種類、飼い方のコツなどを解説ここでは代表的なミックス犬の種類とその特徴について、まとめました。どのような種類があるのか興味がある方は参考にしてみてください。


チワズー(チワワ×シー・ズー

丸い顔、黒い鼻、アーモンド形の暗めの眼の色が特徴です。活発で遊び好き、愛情深い性格です。


チワックス(チワワ×ミニチュアダックスフント

胴長ボディに大きな目が特徴です。従順で甘え上手、好奇心旺盛な性格です。


マルプー(マルチーズ×トイプードル

大きさは小型犬の平均程度、それぞれがシングルコートなため、マルプーもシングルコートの被毛になります。人懐っこく甘えん坊、温厚で賢い性格です。


ヨーチワ(チワワ×ヨークシャーテリア

被毛はヨークシャーテリアの影響を強く受けることが多く、顔立ちはチワワに似ていてマズルが短く瞳が大きい子が多いようです。甘えん坊で好奇心旺盛、遊び好き、知的で賢い、従順な性格を持ち合わせています。


シュナプー(ミニチュアシュナウザー×プードル)

プードルに似た細身のボディに、シュナウザー特有の眉毛とヒゲを引き継いだ外見になることが多いようです。素直で人なつっこい反面、警戒心が強い性格です。


チワプー(チワワ×トイプードル)

大きさはチワワとトイプードルの中間程度で、ミックスの中でも一番小さい犬種。被毛はトイプーに似て巻き毛の子が多いようです。フレンドリーで陽気な反面、警戒心が強い性格です。


ポンスキー(ポメラニアン×シベリアンハスキー

シベリアンハスキーの血が入るので、ミックス犬の中では大きいほうで、7~12㎏程度になるそうです。外見はハスキーに似ていますが、顔立ちはポメラニアンに似ることが多いようです。人懐っこく甘えん坊、温厚で賢い性格をしています。


ポメキー(ポメラニアン×ヨークシャーテリア)

外見はポメラニアンよりですが、成長とともにヨークシャーテリアの特徴も出てくるようです。遊び好きで神経質、テリアの血が強く出ると頑固な一面も見られるようです。


チワマル(チワワ×マルチーズ)

チワワ特有のアップルヘッドと大きな瞳を持ち合わせ、体型はマルチーズに似た丸みを帯びた体型になる子が多いようです。愛情深く献身的な性格を持っています。


ラブラドウードル(ラブラドールレトリバー×プードル)

目や被毛はプードルの特徴が強く、耳やマズルはラブラドールの特徴が強く出る子が多いようです。賢く社交的で従順な反面、コミカルな一面も持ち合わせているそうです。


コッカプー(コッカースパニエル×プードル)

体型はコッカースパニエルに似ている子が多く、たれ耳が特徴です。顔は両者の中間のようになります。活発で社交的、愛情深い性格を持っています。


ポメ柴(ポメラニアン×柴犬

ポメラニアンの特徴であるふわふわな被毛の柴犬という感じで、ポメラニアンより少し大きめで豆柴サイズの子が多いようです。従順で社交的、愛情深いなどの特徴がありますが、気の強い一面なども見られます。


ポメプー(ポメラニアン×トイプードル)

マズルの長さやたれ耳か立ち耳など、どちらの血筋が濃く出るかによって見た目が違います。毛質も様々です。活発で遊び好き、好奇心旺盛でフレンドリーという性格を持ち合わせているようですが、どちらも警戒心が強く吠えやすい特徴もありますので、その点も考慮しておいたほうが良いでしょう。


チワピン(チワワ×ミニチュアピンシャー)

目はチワワよりの丸い大きな瞳で、ボディはピンシャーよりのスリム体型な子が多い印象です。性格は好奇心旺盛で愛情深くフレンドリー、比較的従順な子が多いので、しつけはしやすいと言われています。


コッカークス(アメリカンコッカースパニエル×ミニチュアダックスフント)

短足、胴長、たれ耳が特徴で、毛質はアメコカを引き継ぐことが多いようです。活発で社交的、愛情深い性格です。


ダップー(ミニチュアダックスフント×トイプードル)

体型は胴長短足、顔はトイプーに似ているようですが、マズルはどちらの特徴が濃く出るかによって、短い子や長い子など様々。フレンドリーで活発、愛情深い性格です。


チワプル(チワワ×フレンチブルドッグ

体格は小型犬と中型犬の間くらいで、顔はフレブル寄り、眼はチワワに似る子が多いようです。活発で社交性があり、愛情深い性格です。


シュナマル(ミニチュアシュナウザー×マルチーズ)

外見はシュナウザーに似ており、被毛はマルチーズの毛質だったり、シュナウザーのワイアータイプだったりで、どちらが濃く出るかはその子によって変わります。遊び好きで愛情深く、警戒心が強い性格です。


パグズー(パグ×シーズー)

外観はパグに似ており、被毛が少し長いため、長毛種のパグのような見た目になる子が多いです。活発で穏やか、頑固で粘り強い性格です。

 

※記事内に掲載されている写真と本文は関係ありません。

専門家のコメント

個性豊かなミックス犬は育てる喜びもひとしお。けれども、両親のどちらの個性を多く引き継ぐかわかりませんから、子犬の姿に一目ぼれしても成長するにしたがってすっかり変わってしまうこともあります。ミックス犬はそんな予測不可能な成長を楽しめるタイプの飼い主さんに向いています。個性を見定めながら柔軟に対応し、しつけする面白さを得られることが魅力と言えるでしょう。

監修/林美彩先生(獣医師)

chicoどうぶつ診療所所長。大学卒業後、動物病院やサプリメント会社勤務を経て、体に優しい治療法や家庭でできるケアを広めるため、2018年に往診・カウンセリング専門動物病院「chicoどうぶつ診療所」を開設。著書に「獣医師が考案した長生き犬ごはん」(世界文化社)。

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著者プロフィール

わんクォール編集部

わんクォール編集部

カインズ・ペットメディア推進室のWanQol編集チームです。わんちゃんとオーナー...

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