2023年12月01日 更新 (2023年11月09日 公開)

2匹のワイマラナー・ルピくん&ロアくんと暮らすえりかさん

「ワイマラナー」という犬種にどのようなイメージがありますか?
ワイマラナー は、知的で運動能力が高いことから、海外では警察犬としても活躍している犬種です。ブルーグレーの瞳を持ち、筋肉で引き締まった体をしているので、クールな印象を持っている方も多いのではないでしょうか。
しかし、おうちにいるときの「ワイマラナー」のルピくんとロアくんを見ると、ちょっと違った印象になるかもしれません。
飼い主のえりかさんが、愛犬ワイマラナーたちとの日常のを投稿すると、『人間味がありすぎる!』『こんなふうにくつろぐ犬いるの!?』と驚きの声が上がります。

2023年7月には、ロアくんの体質をきっかけにフードにこだわるようになり、自身で厳選した商品を取り扱ったオンラインショップ『mipet(ミペット)』を開設しました。
「愛犬に合うフードやペット用品と出会ってもらえたらいいなという願いを込めています」と話すえりかさん。
ワイマラナーという犬種や多頭飼いの魅力、オンラインショップ開設の背景、そして2匹への想いを聞いてみました。
人間のような座り方に衝撃。独特でおもしろい犬種「ワイマラナー」
飼い主のえりかさんがそんなワイマラナーに惹かれたのは、Instagramでワイマラナーの投稿を検索したことがきっかけでした。
「ローマ字で『weimaraner(ワイマラナー)』と検索すると、世界中のワイマラナーのおもしろい写真や動画が出てきます。人間っぽいというか、おじさんっぽいというか……(笑)こんなに独特でおもしろい犬種っているんだなあと魅了されてしまって。それからはずっと、いつかワイマラナーを飼いたいと頭の隅で思っていたんです」
ある日、偶然ワイマラナーの子犬と出会い、生後4ヶ月のルピくんを迎えました。
そして念願のワイマラナーとの生活がスタートした初日から、なんと、ルピくんは「人間味あふれる座り方」をしていたのです。

えりかさんはビーグルとイングリッシュコッカースパニエル、ドーベルマンと多くの犬種と暮らした経験がありました。しかし、こんなにも背骨を曲げた座り方をしたのは、ルピくんが初めて。
「最初見たときは衝撃でした。とにかく笑いが止まらなくて、ひとまず写真を撮っておくかって感じで(笑)ワイマラナーってこんなに体が柔らかいんだなと驚きましたね」

「迎える前までは、床が硬かったからか、こんな座り方はしていませんでした。お迎えするときにも、そんなお話は一切聞いていません。ソファなどの柔らかいところでだけのようです。今は、しょっちゅうこの姿勢ですね(笑)」
ルピくんを迎えてからおよそ1年後にえりか家にやって来たロアくんも、次第にルピくんのような座り方をするようになりました。ルピくんは背中全体をクッションに預けますが、ロアくんはクッションを肘掛けに使います。座り方にはそれぞれこだわりがあるようです。

「ワイマラナーであればみんなこの座り方をするのかと思っていましたが、ワイマラナーのオフ会で話を聞いてみると、結構しない子も多いみたいなんです。ロアも最初はしていなかったので、ルピの背中を見て真似したんだと思います」
元気な子犬たちの存在が、ペットロスから救ってくれた
幼少期をインドネシアで暮らしていた飼い主のえりかさん。インドネシアではお散歩代行サービスなども充実しており、近所でもワンちゃんを飼っている家庭が多かったそうです。
「我が家でも、ワンちゃんを飼っていましたし、ご近所にもいろんな犬種のワンちゃんがいたので、物心ついたときには犬がそばにいるのが当たり前の環境で育ちました」

社会人となり実家を離れたえりかさんはドーベルマンの「リーくん」を迎えます。
残念ながら、先代犬のリーくんは病気のため8歳手前で亡くなってしまいましたが、その後迎えた「ルピ」くんと「ロア」くんには、リーくんの頭文字「L」を受け継いで名付けました。
「リーが亡くなったときは、ペットロスになってしまうのではないかと不安に思っていました。でも、ルピやロアという2匹の子犬の世話に追われることで、かなり気持ちを紛らわすことができました。2匹の存在に救われたと思っています」
最初はロアくんに対して少し警戒心があったルピくんですが、今ではすっかり仲良しです。

多頭飼いで、お留守番にも安心感。ふたりの関係性
寂しがり屋のルピくんは、ロアくんを迎える前まで激しく分離不安症気味でした。ケージに入れてお留守番をさせると、不安のあまり出ようと試みて鼻を傷めてしまうほど。スーパーに少し出かけるのでさえ気がかりでした。
しかし、ロアくんが来てからは寂しさが緩和されたのか、2匹で大人しく待てるようになったのです。

「お留守番できるようになったのは、多頭飼いして一番助かったことかもしれません。ルピはマイペースな子ではありますが、たまにお散歩中もロアを守ろうとする仕草を見せるなど、お兄ちゃんらしい姿が目立つようになりました。自然と絆が育まれていて、本当の兄弟みたいです」
ワイマラナーは大型犬かつ狩猟犬でもあるため、運動量が必要です。そのため平日は朝の1時間、夕方1時間の散歩をし、休日は猛暑でない限りは公園やドッグランにも出かけます。
「ロアは人が大好きで、誰にでもハグしたくなっちゃうタイプなんです(笑)しかも、31キロくらいあるので引っ張るパワーもすごくて。私1人で2匹の散歩が必要なときは、コントロールするのもなかなか大変です」

お腹の不調は体質だから仕方ない? 愛犬に合ったフードとの出会い
えりかさんは、愛犬たちのフード選びに強いこだわりがあります。
「もともとワイマラナーはお腹が弱い子が多い犬種だと聞いています。『ワイマラナー 下痢』と調べるとすごくたくさん情報が出てくるので、それだけ悩んでいる飼い主さんも多いのでしょう」
実はロアくんもペットショップにいる頃、下痢が原因で約1ヶ月入院していました。
治療の末、症状が改善し、ショップに復帰したところを「退院後の病み上がりなのだから、暖かい床の上で過ごさせてあげたい」とえりかさんがお迎えすることにしました。

ロアくんはえりかさん家で暮らすようになったあとも数回下痢をすることがありましたが、えりかさんがさまざまな情報を調べてロアくんに合うドッグフードを探した結果、今では毎日立派なうんちをする健康体に育ちました。
「あるメーカーによれば、お腹が弱いのは本人の体質の問題ではなく、ドッグフードを変えると治ることが多いそうです。実際に、ロアもいろんなフードを試してみたことで症状が落ち着いたんです」
いまは2匹の体質に合ったフードを複数合わせて、ローテーションで食べる生活を送っています。
「色々試す楽しさを知ってほしい」愛犬のフードに選択肢を
この体験をきっかけに、えりかさんは2023年7月にペット用品を扱うオンラインショップ『mipet(ミペット)』を開設。2匹のイラストが載ったオリジナルグッズの他、成分や品質にこだわって選んだ犬猫用のフードやおやつ、おもちゃやケア用品を販売しています。

『mipet』では、『私のペットに最高のものを』というコンセプトを掲げています。
コンセプト通り、扱う商品は、えりかさん自身が成分表などを調べて品質が良いと判断したもの、そしてルピくんとロアくんが日頃から使用したり食べたりしているもののみをセレクトしています。
「ショップを通して、『お腹が弱いのは仕方ない』とあきらめなくてもいいかもしれないよ、と伝えたいんです。ワイマラナーに限らず、その子に合うドッグフードと出会ってもらえたらいいなという願いを込めて、品質がいいものをなるべく多く取り揃えるようにしています」
愛犬2匹の面倒を見ることが生きる活力になっている
「2匹を迎えていいことだらけです。疲れも吹っ飛びますし、とにかく癒されます」と話すえりかさん。
そんなえりかさんが投稿するSNSでも『るぴろあを見て元気になりました』や『るぴろあのおかげで明日も頑張ろうと思います』といったコメントが多く届きます。

「会ったこともないルピとロアを、ここまで好きになってもらえるなんてうれしい限りです。ルピとロアのグッズが欲しいという声までいただいて。ファンの皆さんの声がオンラインショップを開設するあと押しにもなりました」

これからもSNSやYoutubeを通じて、ワイマラナーのかっこよさとおもしろさの両方を発信していく予定です。

「2匹がダラダラ過ごしている様子を見てもらうことは、どれだけ言葉を尽くすよりも、犬との暮らしの魅力が伝わるんじゃないかと思っています。もちろんお散歩やお出かけも好きですが、リビングでくつろぐ2匹の姿を見るのが何よりも好きですね」
毎日の散歩により、えりかさん自身の生活も規則正しくなりました。ご近所の人とも仲良くなり、2匹を迎えてからますます幸せな日々を過ごしています。
「あれだけピュアに私のことを信頼してくれているわけですから、こっちも裏切らないようにと身が引き締まります。面倒を見させてくれる存在がいることは、生きる活力になりますよね。これからも2匹といろんな季節を楽しみながら、のんびり暮らしていきたいです」
