愛犬が迷子になったらどうすれば?探す手順と迷子にさせないための対策について解説【獣医師監修】

chicoどうぶつ診療所所長。体に優しい治療法や家庭でできるケアを広めるため、往診・カウンセリング専門の動物病院を開設。

愛犬が迷子になったらどうすれば?探す手順と迷子にさせないための対策について解説【獣医師監修】

犬はうっかり目を離した隙に迷子になってしまうことがあります。飼い主にとって愛犬が迷子になってしまったら、とても心配ですよね。この記事では、愛犬が迷子になるよくある原因、迷子になった際の対処法や探し方のコツ、迷子にならないための対策などをchicoどうぶつ診療所所長で獣医師の林美彩先生監修のもと、詳しく解説していきます。

犬が迷子になってしまう理由は?

まずは、犬がどういった理由で迷子になってしまうのか、よくある原因について見ていきましょう。

 

散歩中に首輪やリードが外れてしまった

首輪が緩んでいたり、古くなってしまっていて何かの拍子に壊れてしまったり、リードを持つ手を緩めてしまうことが原因で逃げてしまいます。

 

夢中で何かを追いかけた

そもそも犬は、動くものを追うという本能があります。また、犬が何かを追いかける際は、追いかけている方向に意識がむいてしまうため、周りの状況が飲み込めていないことも多いです。そのため、散歩中などに夢中で何かを追いかけて迷子になってしまうことがあります。

 

大きな音に驚いて逃げてしまった

花火や、クラクション、叫び声など、大きな音に驚いて、その場から逃げようとしていなくなることがあります。

 

散歩や旅行先で放したらいなくなった

慣れない土地に来てびっくりしている時や、楽しくて走り回ったりなどしている時は注意が必要です。いつもと違う環境による気持ちの状態の変化に加え、前述のように首輪やリードが外れてしまうことが合わさって、逃げてしまうことがあります。

 

ドアや窓を開けっぱなしにしていた

宅配や来客などが来たタイミングで、ドアの隙間から逃げてしまうことがあります。

 

店頭などにリードを繋いでいたが、外れてしまった

何かの拍子に結んでいたリードがほどけたり、首輪が壊れたりするなどして逃げてしまうことがあります。

 

車の乗り降りの際に逃げてしまった

リードをしていない状態でに乗っていたり、車内でケージの扉を開けっぱなしにしていたりしたことで、乗り降りの際にドアの隙間から逃げてしまうことがあります。

 

連れ去られてしまった

店頭にリードで繋いでいたり、外飼いしている場合、盗難などで犬が連れ去られてしまうこともあります。

犬が迷子になってしまったらどうすればいい?

愛犬が迷子になったら?_迷子犬を探す人々

愛犬が迷子になってしまった場合、どうすればいいのか途方に暮れてしまうかと思います。その場合は、以下の手順に沿って対応しましょう。

 

1.家の近所を探す

犬の大きさにもよりますが、小型犬であればさほど体力的に遠くまで行けない場合も多いです。そのため逃げてから時間が経っていない時には、まずは近所を探してみましょう。

 

2.警察や保健所、動物愛護センター、動物病院などへ連絡する

すでに誰かに保護されている場合や、警察に犬が逃げていたという通報がある可能性もあるため、警察に連絡をしておくと情報収集に役立つでしょう。また、首輪やリードに鑑札がついている犬なら、すでに保護されていた場合、鑑札番号などで照らし合わせることができます。また、近隣の動物病院へ連絡することも大切でしょう。理由としては、迷子の犬を見つけた人に動物の飼育経験がある場合、まず最初に動物病院へ連れていく可能性があるためです。その場合、動物病院で健康状態やマイクロチップの有無を確認した後に、警察に届け出ることがあります。

 

3.玄関に普段使いのものを置いておく

いつもの匂いがすることで、犬が我が家と認識して帰ってくることがあります。お気に入りのおもちゃなど、普段使っているものを玄関に置いておくと良いでしょう。

 

4.近所の人に声をかける

顔見知りの人であれば、逃げた犬がどんな子かが分かるため、情報収集がしやすくなります。散歩仲間などであれば、逃げた犬も近寄ってくるかもしれません。

 

5.SNSで呼びかけたり、近所にポスターを貼ったりする

SNSやポスターを見た人たちが拡散することで、探す人自体が増えてくれる可能性があり、よりくまなく探せるでしょう。

 

6.それでも見つからない場合はペット探偵に依頼する

プロにしかできないことがあるため、どうしても愛犬が見つけるのが難しい時にはプロにお任せするのも一つの手です。

 

7.見つかったら届け出をした所すべてに連絡する

まだ見つかっていないかもしれないと探してくれる人たちがいるかもしれません。そのため、SNSの投稿削除やポスターの回収、警察に届け出ていた場合にも、見つかった旨を報告することが大事です。

迷子になった犬を探す際のコツは?

迷子になった犬を探す際はやみくもに探すのではなく、以下のような探し方をすると効率的です。探し方のコツについてそれぞれ見ていきましょう。

 

いなくなった場所を中心に探す

逃げてしまったとはいえ、逃げた犬自身も途中で我に返り、怖くて動けなくなっているということもあります。迷子になってから時間が経っていない場合には、案外近くにいることが多いため、まずは近所をくまなく探しましょう。物音などを怖がるため、静かなところや暗いところ、狭いところに隠れていることが多いです。ただし、場合によっては想像以上に移動してしまう可能性を踏まえて、念のため隣の区や市へも連絡しておくと安心です。

 

いつもの散歩コースやお気に入りの場所を探す

慣れ親しんだ場所であれば、いつものお散歩のような感覚でその場所にいる可能性があります。

 

オスの場合、メスの犬を飼っている家の周辺を探す

発情したメスの匂いに誘われてついて行ってしまっている可能性もあります。その場合、メス犬がいる家の近くを探すことで発見できるかもしれません。

 

迷子の犬を探すのはいつがいい?

日中

日中は太陽の光で明るいため、犬の姿を見つけやすい状態です。また、他の居住地に入ってしまっている場合にも、近所迷惑にならず声をかけやすいというメリットがあります。しかし、日中は車通りや人通りなど騒音が影響し、鳴き声が聞こえないことも。また、そのような騒音が原因で、狭いところに隠れてしまっている可能性があります。

 

夜間

夜間は日中の騒音がないため、鳴き声が聞き取りやすくなります。しかし、暗がりのため犬の姿をとらえにくかったり、名前を呼んだりすることが近所迷惑になるため注意が必要です。

迷子の犬を探す際に必要なものは?

愛犬が迷子になったら?_おもちゃに飛びつく犬

迷子になった犬を探しに行くときは、手ぶらでいかず、以下のものを持ってくのがおすすめです。それぞれどのように役立つのか、それぞれ見ていきましょう。

 

犬のお気に入りのもの

お気に入りのおやつやおもちゃなどを持っておくと、それに惹かれて出てくることもあります。

 

リードと首輪

リードや首輪が外れて逃走してしまった場合には、見つけても捕まえることが難しく、捕まった後もまた何かの拍子に逃げ出してしまう可能性があります。そのため、リードと首輪は持っておいたほうが良いでしょう。

 

キャリーバッグ

怪我をして動けなくなっていた場合や、捕まえた後にリードと首輪をつけられないような場合のために、キャリーバッグがあると便利です。

 

懐中電灯(夜の場合)

夜間の捜索の際、暗闇の中や狭いところで明かりが入りにくいところは、どこに隠れているのかわからないため、必須アイテムです。

迷子の犬が見つかった場合、どう対応すればいい?

迷子の犬を見つけた時は、声のかけ方や健康状態の確認、事後処理などいくつか注意点があります。どのような対応をすればいいのか、それぞれ詳しく見ていきましょう。

 

叱らず、優しい声で誘導する

名前を呼んで叱ることによって、次に名前を呼ばれたときにも叱られると思って逃げてしまうことがあります。また、𠮟る時の声は普段よりも低い声になるため、恐怖心を与えやすいです。そのため、迷子の犬を見つけた時は、優しく呼びかけて、近くに来てもらうようにしましょう。

 

ケガがないか確認する

逃げている最中に、異物を踏んでしまったり引っ掻いてしまったり、刺さってしまったりなど、ケガを負っている可能性があります。早期に見つけることで早めの対処が出来るので、見つけた際にケガの有無はしっかりと確認してください。

 

届出をしている場合、保健所や警察などに連絡する

不要な手間や迷惑をかけないためにも、迷子の犬を見つけた場合、すみやかに届け出た保健所や警察へ報告してくださいね。

犬を迷子にさせないための対策とは?

愛犬が迷子になったら?_玄関に来る犬

犬を迷子にさせないためには、逃げ出すことを防ぐ必要があります。飼い主として気をつけておきたい対策法についてそれぞれ詳しく見ていきましょう。

 

ペットゲートを設置する

玄関のドアなどが開いても、すぐに逃げられないようになります。

 

ドアや窓を開けっぱなしにしない

ドアや窓は開けたら閉めることを習慣化しましょう。常に閉めておくことで、逃げ道がなくなります。

 

網戸の前に柵を設置する

犬は網戸を破って逃げてしまうこともあるため、柵を設置することで破れないよう防御しましょう。

 

人の出入りが多い日はサークルに入れる

扉の開け閉めが多いと、犬が逃げ出してしまう隙が出来やすいです。来客が多い日などは、サークルに入れてそこから出られないようにしておくことで、脱走を防ぐことが出来ます。

 

散歩の際は首輪とハーネスのダブルリードを使う

首輪が外れてしまってもハーネスを付けていることで逃走防止を図ることが出来ます。さらにリードも2本持っておくことで、1本を離してしまっても、もう1本を握りしめているので安心です。

 

車に乗せる際はクレートに入れる

犬は車の扉の開け閉めの際に逃げ出してしまうことも多いです。車の乗り降りの際は、クレートやケージ、バッグに入れて必ず扉を閉めておきましょう。

 

シャンプーの際は庭ではなく浴室で行う

庭だと何かの拍子に外に逃げ出してしまう可能性があるため、シャンプーは浴室で行った方が安心です。

 

迷子札を首輪につけておく

飼い主の連絡先などを記載した迷子札を首輪に付けておくことで、迷子の犬を保護した方が飼い主にすぐ連絡を取ることが出来ます。迷子札は迷子になった時だけでなく、災害時にも役立ちます。首輪に対してかわいそうというイメージを持つ人もいますが、首輪を付けておくことで飼い犬ということがひと目でわかるだけでなく、迷子札も付けておけるので、いざという時に愛犬と再会できる可能性が上がります。

 

日頃から呼び戻しのトレーニングをしておく

普段から呼び戻しができるようなトレーニングをしておくと、日常で逃げ出してしまった時だけでなく、災害時などの緊急事態でも役立つでしょう。

専門家のコメント

ドアを開けっぱなしにしていたり、大きな音に驚いたり、ちょっとしたきっかけで愛犬は逃げ出し迷子になってしまいます。愛犬が迷子になってしまった場合には、慌てず落ち着いて探しましょう。警察や保健所への届出、SNSやポスターなどで呼びかけることも重要です。ただし、まずは愛犬が迷子にならないよう、日頃からしっかりと対策してあげてくださいね。

監修/林美彩先生(獣医師)

監修/林美彩先生(獣医師)

chicoどうぶつ診療所所長
酪農学園大学卒業
獣医保健ソーシャルワーク協会獣医ホリスティック医療研究会所属

 

大学卒業後、動物病院やサプリメント会社勤務を経て、体に優しい治療法や家庭でできるケアを広めるため、2018年に往診・カウンセリング専門動物病院「chicoどうぶつ診療所」を開設。テレビ番組への出演・協力のほか、「獣医師が考案した長生き犬ごはん」(世界文化社)などの著書がある。

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