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【獣医師監修】犬のジャンプは危険!?リスクとやめさせるためのしつけを紹介

【獣医師監修】犬のジャンプは危険!?リスクとやめさせるためのしつけを紹介

犬がジャンプするのは、一般的に元気がいいという印象があります。しかし実は、ジャンプや後ろ足だけで立ち上がるという行為は、骨折やケガなどのリスクも伴っています。そのため、やめさせるようにしつけをしていくことが大切です。この記事ではしつけをする上で知っておきたい情報として、そもそもなぜジャンプをするのかという理由や、懸念される危険性やしつけの方法などをご紹介します。

なぜ犬はジャンプをするの?

犬はなぜジャンプをするのでしょうか。それにはもちろん理由があります。ジャンプに隠れている感情を把握して、愛犬のことをより深く理解していきましょう。

ジャンプするのは挨拶するため

犬がジャンプする理由は、私たち人間に挨拶するためということがあります。多くの犬は、顔を合わせて挨拶するのを好むため、人の顔の高さに合わせるためにジャンプをしています。

注目されたいなどの欲求のため

犬は飼い主さんに注目されたいために、ジャンプをしている可能性もあります。以前に愛犬がジャンプをしたときに、飼い主さんが愛犬を構ったり、手を差し出したりした経験はありませんか? その場合、犬はジャンプをすると、注目してもらえる・遊んでもらえるという風に学習してしまい、よりジャンプするようになってしまうことがあります。

ジャンプをしやすい犬の特徴は?

ジャンプをすることを好む性格の犬や、ジャンプが得意な犬種もいるので、ご紹介していきます。まず、性格ですが飼い主さんに注目されたい・認められたい欲求(愛着行動)が強い犬はジャンプしやすい傾向にあります。また、活動的なタイプの犬など、室内飼いで体力や欲求を持て余してしまっていると、それを解消するために自発的にジャンプをしてしまいます。

犬種としては、ジャック・ラッセル・テリアやボストン・テリア、ビーグルなどはジャンプすることを好む傾向があります。

犬がジャンプすることは良い・悪い?

「元気で可愛らしい」「喜んでいる」という風に、受けとってしまいがちな犬のジャンプですが、基本的にはやめさせた方がいいでしょう。その理由についてご紹介します。

体調に悪影響を及ぼす可能性も

ジャンプという行為は、犬の体調のことを考えると、あまり望ましくはありません。立ち上がる行為やジャンプを繰り返すうちに、慢性的な関節痛や非炎症性関節炎を発症する場合もあります。このような症状が出てくると、活発で健康的な生活を送るのに支障が出てきてしまいます。

人に危害を与えてしまうことも

犬がジャンプすると、場合によってはジャンプした際に飼い主さんの顔に激突したり、目に前足の爪が入って角膜を損傷してしまうことも考えられます。ケガをするのが飼い主さんであればまだしも、これが他人となると大変です。思わぬトラブルに発展することもあるので、やめさせるためのしつけが必要となってきます。

犬がジャンプしないようにするしつけ方は?

それではジャンプをしないための対策として、飼い主としてどのようなことを行っていけばよいのでしょうか? ポイントをまとめましたので、参考にしてみてください。

背を向ける・無視をする

飼い主さんが近づいたときに立ち上がったら、すぐに背を向けてください。愛犬にとっては大好きな飼い主さんが無視をしていることになりますので残念な気持ちになり、立ち上がろうとしなくなる可能性が高くなります。

大きな音でびっくりさせて静止させる

背を向けるだけでは興奮が収まらず、飛び続けたり注目されたくて要求吠えが始まったりする場合は、大きな音を聞かせてびっくりさせましょう。ここで重要なのは、びっくりさせたらそのままにしないことです。びっくりしてジャンプや吠えを止めることができたら、すぐに褒めます。その際、ご褒美を与えるのもおすすめです。愛犬に、「飛ぶのをやめたり静かにしたら、褒めてもらえた!」という嬉しい気持ちを感じさせてあげましょう。

つかまり立ちをさせない

愛犬が可愛いからと、前足を持ってつかまり立ちを容認するのもやめましょう。立ち上がることへの抵抗感を失い下半身の関節に負担をかけてしまうので、ケガや不調の原因になりかねません。

高い位置で食べ物などを与えるのはやめる

高い位置でおやつやご飯を持つことも、飛びつきたいという気持ちを高めてしまいます。愛犬の口先の高さに持つことで立たない姿勢に誘導しましょう。同様に、ケージの上から物を与える行為は、興奮ジャンプや飛びつき癖に繋がってしまいかねないので、やめましょう。

「家では静かに、外では元気に」というルールを作る

しつけを行うために、家の中は静かにするところ、屋外はいっぱい遊び動き回れるところというルールを作りましょう。そして、家の中でのジャンプは控えさせます。これを習慣化するためには、愛犬の運動欲求を散歩やドッグランなどで満たしてあげることが大切になります。

犬にジャンプをさせないために日常生活で気をつけることは?

愛犬がジャンプをしないようにしつけるための対策として、気を付けるべきことをご紹介します。愛犬がむやみにジャンプをしないようにするにはしつけだけでなく、日常生活の中でもいくつか気をつけるべきことがあります。

不必要に興奮させない

犬は、興奮しているときにジャンプをしやすくなります。そのため、不必要に興奮させてはいけません。吠えたり唸ったりしているときは、すでに興奮しているので、気持ちをそらすために号令をかけてできたらご褒美を与えましょう。

おすすめの号令は「座れ」「伏せ」「待て」です。このような号令は、ジャンプすることができない姿勢を強要できるので、ぜひやってみてください。愛犬に「指示通りできたらご褒美がもらえる」と学習させることができれば、ジャンプをやめさせることにつながります。ジャンプしないほうが良いことがあると愛犬に覚えさせていきましょう。

「ジャンプしたくなる」環境の部屋にしない

飼い主として、あえてそうしたわけではないとしても、家具などが愛犬にとって飛び越えたくなる・飛び越えられる配置になっている可能性があるので確認してみましょう。愛犬によって飛び越えられる高さは変わるので、様子を見て高さなどの対策をしたり、思い切って家具の配置などを変えたりして、ジャンプができないように対策をしてあげましょう。

まとめ:

飼い主さんが愛犬のためについつい行っていることを改めたり、愛犬がジャンプしないようにしつけを工夫したりする。この小さな積み重ねが、愛犬の下半身の不調やケガの予防に繋がります。ジャンプをやめさせ、愛犬がいつまでも健康であるように、対策をしてあげてくださいね。


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※記事内に掲載されている写真と本文は関係ありません。

監修/茂木千恵先生(獣医師)

ヤマザキ動物看護大学准教授。博士(獣医学)。専門は獣医動物行動学。大学で教育研究活動の傍ら、動物病院でもしつけや問題行動のカウンセリングを行う。フジテレビ系列「モノシリーのとっておき」、日本テレビ系列「志村どうぶつ園」などに動物行動学コメンテーターとして出演。雑誌「Shi-ba」(辰巳出版)などの記事監修も多数担当している。

著者プロフィール

わんクォール編集部

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ペットに関する情報を日々発信していきます。

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