犬のためにエアコンをつけっぱなしにした方がいい?最適な設定温度と注意点を解説【獣医師監修】

犬のためにエアコンをつけっぱなしにした方がいい?最適な設定温度と注意点を解説【獣医師監修】

暑い時期は犬のためにエアコン(冷房)をつけますが、日中や夜寝ている間中もつけっぱなしにするべきか迷いませんか? そこで今回は、エアコンをつけっぱなしにするべきかどうかや、適切な設定温度、注意点などをバーニー動物病院千林分院堂山有里先生監修のもと解説していきます。

監修/堂山有里先生(獣医師)

監修/堂山有里先生(獣医師)
バーニー動物病院千林分院分院長。日本獣医動物行動研究会、獣医皮膚科学会所属。ペット薬膳管理士、中医学アドバイザー。動物病院でペットの診療にあたる傍ら犬猫の手作りご飯教室や問題行動のカウンセリングを行いペットと人が幸せに暮らすお手伝いをしている。

監修者の他の記事一覧

犬のためにエアコンはつけっぱなしにするべき?

犬とエアコン

犬は全身が毛に覆われていて、汗もかきにくいので暑さに弱い動物です。日本の夏は気温、湿度ともに上がりやすいので、犬がハアハアと暑そうにし始めたり、室内の温度が高くなったりしたらエアコンを常時つけておくことを考えてください。

 

 

犬に適切なエアコンの設定温度は?

犬が快適に過ごすことができる室温は22℃、湿度は50%とされています。室温25℃、湿度60%を超えると熱中症リスクが高まるので、エアコンの設定温度は22℃~25℃程度の範囲が適切です。人が長袖・長ズボンを着て快適に過ごせる温度が犬にとっても快適な温度であると理解しておきましょう。

犬のためのエアコンの使用時期は?

6月~10月の期間で、気温が25℃以上の日はエアコンを使用したほうがいいでしょう。ただ、これは目安なので犬の様子をよく観察し、暑そうにしていたら適宜使用してください。

犬に適切なエアコンの使い方は?

室内のエアコン

犬の環境づくりに欠かせないエアコンですが、誤った使い方をしていると逆に犬の体調が悪くなってしまう場合も考えられます。適切な使い方を確認しておきましょう。

 

エアコンの直風が当たり続けないようにする

風が犬の体に直接当たると冷えすぎて体調不調を起こしてしまいます。風向きや犬の寝場所の配置を工夫しましょう。

 

除湿も行う

湿度が60%以上になったら除湿が必要です。犬は汗をかきにくく、呼吸により水分を蒸散させて体温を下げるので、湿度が上がると体温を下げにくくなってしまいます。

 

愛犬の様子を見て温度を調整する

ハアハアと荒い呼吸をしていたら暑がっているサイン、ブルブル震えていたら寒がっているサインです。愛犬の様子を見て、室温を調整しましょう。

暑さに弱い犬種は?

もともと犬は暑さに弱い動物なのですべての犬に注意が必要ですが、犬種によっても差はあります。特に気をつけたいのは以下のような犬種です。

 

鼻が低い短鼻犬種

ブルドッグやパグシーズーボストン・テリアなどの短頭種は、鼻腔や気道が狭いため呼吸による体温調節が難しく体温が上がりやすいです。

 

寒い地域が原産の犬種

シベリアン・ハスキーシェルティチャウチャウなどは寒い地域が原産の犬種です。被毛の量や皮下脂肪のつき方が寒い地域で暮らしやすいよう進化してきたため暑さには弱いと言えます。

 

洋犬の長毛種

チワワマルチーズプードルなどの西洋種は、被毛の量が多いため熱がこもりやすいです。暑さには注意が必要です。

 

子犬・シニア犬

子犬やシニア犬は自律神経の働きが弱いため体温調節が苦手な子が多いです。

 

肥満気味の犬

肥満気味な犬も皮下脂肪が多く熱がこもりやすいという特徴があります。

電気代の節約方法は?

エアコンを使用する際に気になるのが電気代。電力自由化の動きによって様々なプランが発表されています。ペットがいる家庭で料金が割引されるプランを活用するなどが節約の方法として考えられます。

エアコン以外に犬におすすめの暑さ対策は?

夏バテする犬

エアコンを使用しないでできる暑さ対策もあります。エアコンによる温度管理を基本としながら、それぞれをうまく組み合わせて犬にとって快適な環境を作りましょう。

 

飲み水を数か所に設置する

犬は口から息を吐くことで体温を下げるので、暑い時はハアハアと荒い呼吸をし水分の蒸散も多くなります。そのため、いつでも適切な量の水分を補給できるよう飲み水を設置しておきましょう。不足しないように複数箇所に用意すると安心です。

 

遮光カーテンで直射日光を遮る

窓から入る日光にあたりすぎることで犬の体温が上昇しすぎることも。飼い主がそばにいて犬の様子が見られない留守中は直射日光に当たらないように遮光カーテンで調整しましょう。

 

扇風機やサーキュレーターで空気を循環させる

エアコンから出る冷たい空気を扇風機やサーキュレーターで循環させ、効率よく室温を下げましょう。

 

犬用冷却グッズを使う

犬の体温を下げるため、犬用冷却マットなどの冷却グッズを活用するのもおすすめです。

 

夏用の涼しい素材のラグやマット

床に敷くラグやマットも夏バージョンに模様替えして体温を下げやすくしましょう。

 

サマーカットにする

被毛が長い犬や毛量の多い犬の場合は熱がこもりやすいので、サマーカットにすることで体温を下げることに役立ちます。ただし、被毛を短くしすぎると体が冷えやすくなることもあるので、毛の長さや洋服を着せるなど調整も必要です。

 

ペットカメラを設置する

飼い主が留守中の犬の体調変化に気づくことができるよう、ペットカメラを設置するのもおすすめです。

犬の留守番中も暑さ対策する

犬は元々体温調節が苦手で、熱中症になりやすい動物です。人が熱中症にならないレベルの温度や湿度でも犬には暑すぎる場合があります。特に犬の留守番中は、急な犬の体調変化がおきても飼い主はすぐに対応することができません。リスクを減らすためにも、犬が確実に快適に過ごすことができる以下のような対策を行いましょう。

 

エアコンの人感センサーをOFFにしておく

人の体温を感知して作動するエアコンの人感センサーは、犬の動きには反応せず自動で停止してしまったり、人が快適に過ごせる室温になったところで停止してしまったりします。犬の留守番中は使用しない設定にする方が良いです。

 

停電に備えてエアコン以外にも対策する

急な停電に備えて電気を使わないで済む対策も用意しておきましょう。冷却マットなどを複数設置したり、凍らせたペットボトルをベッド周辺に置いてあげたりするのもおすすめです。

 

飲み水を複数箇所に用意する

前述にもありましたが飲み水は複数用意しておくのが大切です。一つしかないとこぼれたり、飲み切ってしまったりした際に水分不足になってしまいます。

 

犬のためにエアコンを使う時の注意点

笑顔の犬

快適な生活を送るために必要なエアコンですが、犬のために使用する際の注意点を確認しましょう。

 

クーラー病に注意する

クーラー病は別名「冷房病」ともいい、エアコンが効きすぎている室内に長時間いたり、寒い室内と暑い室外を頻繁に行き来したりするうちに自律神経の働きが崩れ、体調に変化が起きることを言います。人間だけでなく、犬にも起こり得るので注意が必要です。犬の具合が悪くないか観察しつつ、冷風が直接体に当たらないようにする、洋服や布団を用意する、エアコンの設定温度を見直すなどして予防しましょう。

 

毛布などの寒さ対策も用意する

暑さや寒さの感じ方は犬種によっても個々の犬によっても異なります。もし、愛犬が寒そうにしていたらハウスに毛布をしくなどして、寒さをしのぎ、体を温めることができるスペースも作っておきましょう。

この記事に関連するキーワード

犬の夏バテ予防になる食べ物6選!与える際の注意点や、与えないほうがいい食べ物も解説【獣医師監修】