• HEALTH

【獣医師監修】室内犬の暑さ対策に冷房は必要?犬の適温や使用する時の注意点を解説

【獣医師監修】室内犬の暑さ対策に冷房は必要?犬の適温や使用する時の注意点を解説

暑い夏はどうしても1日中エアコンの冷房をつけてしまいますよね。そんな時、ふと気になるのが同じ部屋にいる愛犬の存在。本来、犬は自然の中で生きているはず。人間が心地よいからといって冷房を使っていいものか気になる飼い主さんもいるでしょう。今回はchicoどうぶつ診療所所長の林美彩先生に教えてもらった犬に適したエアコンの使い方を伺ってきました。

犬の暑さ対策に冷房は必要なの?

結論から言うと、犬にも暑さ対策として冷房は必要です。人間は熱いと汗をかいたりして体温を調整しますが、それは体中に汗を出す腺(汗腺)があるからできることです。しかし、犬の汗腺は足の裏など限られた部位に集中しているため、体に汗をかいて体温を調節することができません。その上、体を毛で覆われているため熱がこもりやすくなってしまいます。そのため、冷房を使って室温を調節してあげる必要があります。


関連リンク

【獣医師監修】犬の熱中症とは?症状やなりやすい犬の特徴を解説

犬に冷房を使用する際の目安は?

人が暑さでバテるように、犬も暑さで弱ってしまうことがあります。例えば、涼しい場所に寝転んで動かなかったり、パンティングが見られたりする時などは冷房を使用してあげましょう。パンティングは犬特有の呼吸方法で、口を開いてハアハアしている状態を指します。これは、口を開いて呼吸することで、口の中の水分を蒸発させて体温を調節するためにしている行動です。室内でパンティングをしていたら「暑い」のサインかもしれません。

一般的には、気温22℃・湿度60%を超えると犬が熱中症になる危険性が高まります。日本の場合、気温が低くても湿度が高いケースもあるので、愛犬の様子をこまめに確認して冷房をつけるようにしましょう。

犬に冷房を使用する際の注意点は?

冷房を使用しただけで安心しないようにしましょう。愛犬のために冷房を活用するのはいいことですが、注意点がいくつかあります。

適温には個体差がある

犬には寒さに強い子もいれば弱い子もいます。適温を見極められるのは、飼い主さんだけなので、愛犬の様子を注意深く確認してみてください。パンティングをせず、体を伸ばしてお昼寝できるぐらいを目安としてみましょう。逆に、体を丸めて寝ている場合には、犬にとって寒すぎる可能性があります。

人感センサーに注意しよう

エアコンの種類によっては、人感センサーがついていることもあります。人感センサーは「人がいなくなったら自動的に電源を切る」という機能ですが、犬が寝ている場合など、認識されずに電源がオフになってしまうこともあります。すぐに気付ければいいのですが、お留守番の時に冷房がオフになっては大変です。使用しているエアコンの設定を確認し人感センサーをオフにできる場合はオフにするなど、愛犬が快適に過ごせるようにしてあげましょう。

ケージに直接風が当たらないようにしよう

特にケージで過ごすことの多い犬の場合、ケージに直接風が当たり続けるとかえって体を冷やしすぎて冷房病などになってしまう可能性もあります。ケージに直接冷風が当たらないように配置を考えましょう。

水分をしっかりとれるよう飲み水を増やしておく

冷房をつけ続けていると、空気が乾燥してしまうことがあります。愛犬がいつでも水分を補給できるよう、飲み水の量や設置場所を増やしておきましょう。

犬と人間が快適に冷房を使用するための注意点は?

同じ部屋にいても人と犬で「適温」が違うので注意しましょう。冷房をつけていると部屋全体の温度が均一になると考えるかもしれませんが、部屋の場所によって体感温度が違うことがあります。

例えば、冷房の風が当たるソファに座っている飼い主さんは適温だと感じていても、部屋の隅にいる愛犬は暑がっているかもしれません。また、人間に「暑がり」「寒がり」があるように、犬にも個性があります。お互いに快適に過ごすために、ちょっとした工夫をしてみましょう。具体的に紹介していきます。

一日中冷房を使用したままにしない

人間と同様に、犬にも冷房病があります。自律神経の乱れによる食欲不振から下痢や嘔吐など症状はさまざまです。外気温との差や一日中冷風に当たっていたことなどが原因と考えられるので、サーキュレーターや扇風機を使って空気を循環させたり、水分をこまめに取らせるなど工夫し、愛犬が病気にならないように対策してあげましょう。

タオルケットや毛布を置いておく

愛犬が「寒すぎるな」と思った時に、自分で体温を調節できるようタオルケットや毛布を置いておくようにしましょう。また、寒さに弱い子の場合には、あらかじめ腹巻などをしてお腹が下らないよう工夫してあげると愛犬が喜ぶかもしれませんね。

冷房だけではなくグッズも活用する

冷房だけではなく冷却シートやクール系素材の服を着せるなど冷却グッズを活用するのもいいでしょう。冷却シートを引いたり、凍らせたペットボトルをタオルにくるんだものを用意したりしてあげると、犬が暑さを感じた場合すぐに自分で涼をとれるのでいいですね。

まとめ:

リラックスした愛犬の寝顔って、幸せそうで見ているこっちもほっこりしますよね。夏の暑い時期に愛犬がそんな表情になるのは、飼い主さんが適温を知って、温度設定をしっかりしているからです。暑くなる日々には、エアコンと上手に付き合って、愛犬と楽しく夏を過ごしてください。


関連リンク

【獣医師監修】犬の熱中症対策!散歩や車の外出時の注意点。

※記事内に掲載されている写真と本文は関係ありません。

監修/林美彩先生(獣医師)

chicoどうぶつ診療所所長。大学卒業後、動物病院やサプリメント会社勤務を経て、体に優しい治療法や家庭でできるケアを広めるため、2018年に往診・カウンセリング専門動物病院「chicoどうぶつ診療所」を開設。著書に「獣医師が考案した長生き犬ごはん」(世界文化社)。

著者プロフィール

わんクォール編集部

わんクォール編集部

ペットに関する情報を日々発信していきます。

詳しく見る