犬の肉球がカサカサに⁉︎乾燥する原因とケアの仕方について解説【獣医師監修】

犬の肉球がカサカサに⁉︎乾燥する原因とケアの仕方について解説【獣医師監修】

ぷにぷにでつい触りたくなる犬の肉球が、乾燥してカサカサしていたことはありませんか? 犬の肉球が乾燥する原因はいくつか考えられるので、気になる場合は愛犬に当てはまるものがどれかを確認して適切なケアをしてあげましょう。この記事では、カサカサの原因とケアする方法を、chicoどうぶつ診療所の所長林美彩先生監修のもと解説します。

監修/林美彩先生(獣医師)


chicoどうぶつ診療所所長
酪農学園大学卒業
獣医保健ソーシャルワーク協会獣医ホリスティック医療研究会所属

 

大学卒業後、動物病院やサプリメント会社勤務を経て、体に優しい治療法や家庭でできるケアを広めるため、2018年に往診・カウンセリング専門動物病院「chicoどうぶつ診療所」を開設。テレビ番組への出演・協力のほか、「獣医師が考案した長生き犬ごはん」(世界文化社)などの著書がある。

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犬の肉球の役割とは?

まず、犬の肉球には大きく分けて3つの役割があります。それぞれ詳しくみていきましょう。

 

クッション

肉球には、地面からの衝撃を和らげるクッションの役割があります。犬は人間のように靴を履いていないので、常に裸足で歩いている状態。肉球が、歩行時の衝撃から足を保護し、体を支えてくれているのです。

 

汗の排出・体温調節

犬は基本的に「パンティング」と呼ばれるハァハァした口呼吸で体温調節を行いますが、肉球には汗腺が存在しているので、そこから汗をかくことでも体温を調節しています。

 

感覚器官

肉球には感覚を得るための大切な神経や血管が通っています。人間でいう指先と同じような機能を持ち、触れることでさまざまなことを感じ取り、地面の状況を把握しています。

犬の肉球がカサカサになる原因は?

犬の肉球がカサカサになる原因は?

犬の肉球がカサカサになってしまう原因は以下のようなものが考えられます。

 

冬場の乾燥(季節的な影響)

空気が乾燥することによって、人間と同じように犬の肉球もカサカサになることがあります。特に冬場は空気が乾燥しがちなので、適切な湿度を保つよう心がけましょう。

 

散歩の影響

散歩中の地面が熱を帯びていたり、石やコンクリートなどの硬い地面を長時間歩いたりすると、肉球が乾燥してしまうことがあります。

 

拭きすぎ・洗いすぎ

散歩後に肉球を強くこすり洗いしてしまうと、必要な油分が取れ、乾燥へとつながります。拭きすぎや洗いすぎに注意して、優しく汚れを落としてあげてください。

 

加齢による代謝機能低下

犬も年齢を重ねると、代謝機能が低下し、水分量や分泌物の量が減ってきます。その結果、肉球が乾燥したり、皮が分厚くなってひび割れを引き起こしたりする可能性があります。

 

アトピー性皮膚炎

肉球に炎症が出ると、皮膚が硬くなり水分が奪われて乾燥することがあります。アトピー体質の犬は肉球の状態までよく観察し、保湿してあげることがおすすめです。

犬の肉球がカサカサに乾燥した時の症状

犬の肉球がカサカサに乾燥した時の症状

犬の肉球がカサカサに乾燥してしまうと、どうなってしまうのでしょうか。

 

肉球のひび割れ

肉球の乾燥状態が続くと、ひび割れることがあります。あかぎれのように、犬もひび割れになると痛みを伴うことが多いので、和らげるために肉球を何度もなめたり、気にしたりする回数が増えるでしょう。

犬の肉球がカサカサだとどんな影響がある?

犬の肉球がカサカサになってしまうと、犬自身にどのような影響があるのでしょうか。

 

出血

肉球が乾燥した状態が続いていると、切れてしまう可能性があります。肉球にも血管が通っているため、ひどいと出血し痛がることもあるでしょう。日頃から状態をよく観察しておくことが重要です。

犬が肉球をなめていたら要注意!

犬が肉球をなめていたら、トラブルのサインかもしれません。前述の通り、ひび割れの痛みを和らげるために肉球をなめているかもしれないので、しきりに気にしている様子だったらすぐに肉球の状態を確認してください。また、肉球を温めるため、トゲや小石などの異物を取り除くため、ストレスを軽減させるためになめていることもあります。やけどやしもやけ、アトピーによる炎症が起きていることも考えられるので、心配な場合は動物病院を受診してください。

犬の肉球のカサカサをケアする方法は?

犬の肉球のカサカサをケアする方法は?

肉球が乾燥している際は、愛犬に合った方法を取り入れながらやさしくケアしてあげましょう。

 

散歩後は人の手で優しくこすり洗いをする

肉球を傷めてしまう危険があるため、散歩後はやさしく水洗いしてあげましょう。洗い終わったらゴシゴシと拭かず、タオルで水分を取ってください。しっかり水気を切らないと、雑菌の繁殖や冷えにつながるので注意しましょう。

 

犬用の保湿クリームを塗る

外側からの保湿として、クリームを塗ることで肉球の乾燥を防ぐことができます。人間用のものは犬にとって適していない成分が含まれている場合があるので、必ず犬用の保湿クリームを使用しましょう。

 

犬用の保湿クリームの選び方

犬専用と明記され、成分表示がはっきりしているものを選ぶと安心です。いろいろな種類がありますが、浸透性の高いジェルタイプが肉球に適しています。

 

犬用の保湿クリームの塗り方

足を洗い終えたら、表面に薄く塗ってあげましょう。塗りすぎると、ベタベタが気になり、なめ取ってしまうことがあります。また、クリームの塗り過ぎによって滑ってしまう可能性もあるため、「薄く」塗ることを心がけてください。

 

犬用の保湿クリームを塗る頻度

1日1回の保湿が効果的です。乾燥が気になる場合は、散歩後の保湿に加え、朝や夕方にも塗ってあげましょう。

 

人間用の保湿クリームを使用してもOK?

前述の通り、人間用のものには犬に毒となる成分が含まれている場合もあります。愛犬の健康のためにも、犬用のクリームを使用してください。

 

ワセリンを使用してもOK?

ワセリンにはさまざまな種類がありますが、白色ワセリン(不純物の含有量が少ないタイプ)は使用しても問題ありません。

 

乾燥がひどい場合はラップ保湿も

肉球の乾燥が特に気になる場合は、クリームを塗った後にラップを巻いて少し時間を置くという方法もあります。また、水分や亜鉛・コラーゲンなどの摂取を心掛けることで、体の内側からも乾燥対策ができます。


※記事内に掲載されている写真と本文は関係ありません。

専門家のコメント

犬の肉球には、体を支えるクッションとしての役割や、体温調節の機能などが備わっています。特に冬場は乾燥するので、日頃から肉球の様子をよく観察しておきましょう。保湿する際は犬用のクリームを薄く塗り、やさしくしケアしてあげてくださいね。


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