ゴールデン・レトリーバーの性格や特徴は?飼い方のコツや平均寿命、注意する病気などについて解説【獣医師監修】

ゴールデン・レトリーバーの性格や特徴は?飼い方のコツや平均寿命、注意する病気などについて解説【獣医師監修】

穏やかで人懐こく、愛情深いゴールデン・レトリーバーは、大型犬のなかでも比較的飼いやすく、国内外で人気が高い犬種です。今回は、ゴールデン・レトリーバーの歴史や性格、しつけのコツ、飼う際に注意することなどを、かどのペットクリニック院長で獣医師の葛野莉奈先生にご紹介していただきます。

監修/葛野莉奈先生(獣医師)

監修/葛野莉奈先生(獣医師)
かどのペットクリニック院長。麻布大学獣医学部獣医学科卒業後、神奈川県内の動物病院にて勤務。 獣医師の電話相談窓口やペットショップの巡回を経て、横浜市に動物病院を開院。 開院後、ながたの皮膚科塾を修了。 皮膚科や小児科、産科分野に興味があり、特にこれらの分野は院内の診療の中でも力を入れている。

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ゴールデン・レトリーバーの歴史やルーツは?

 

ゴールデン・レトリーバーのルーツの詳細は、正確には明らかになっていません。産まれはイギリスとされており、その後いくつかの犬種と掛け合わせたことで、ゴールデン・レトリーバーの祖先となったという説が有力です。

 

また、ゴールデン・レトリーバーにはアメリカン・ゴールデン・レトリーバーとイングリッシュ・ゴールデン・レトリーバーの2種類がいます。高い知能を持ち、警察犬や警護犬、麻薬捜査犬、介助犬などさまざまな分野で活躍しています。

ゴールデン・レトリーバーの体高、体重は?

 

ゴールデン・レトリーバーの平均的な体高と体重を見ていきましょう。

 

体高

個体差はありますが、平均的な体高はオスで5661cmくらい、メスで5156cmくらいと言われています。

 

体重

平均的な体重は、オスは約30kg、メスはそれよりも小さい2527kgくらいにまでなることが多いです

ゴールデン・レトリーバーの平均寿命は?

大型犬のため小型犬よりも寿命は短く1014年となります。67歳でシニアになるため、体調の変化などには注意が必要です。

ゴールデン・レトリーバーの被毛の特徴や毛色の種類は?

 

ここからは、ゴールデン・レトリーバーの被毛の特徴と毛色の種類について見ていきましょう。

 

被毛の特徴

ゴールデン・レトリーバーの被毛は、ダブルコートと呼ばれるオーバーコートとアンダーコートの2重構造になっています。オーバーコートはしっかりとした硬めの毛で、アンダーコートは柔らかめの毛という特徴があるでしょう。抜け毛は一年を通して比較的多めです。

 

毛色の種類

ゴールデン・レトリーバーの毛色は3種類あります。


ゴールド

アメリカン・ゴールデン・レトリーバーに見られる色で、薄い茶色の被毛です。

 

クリーム

イングリッシュ・ゴールデン・レトリーバーに見られる色で、白っぽい被毛です。

 

ホワイト

わずかに見られるホワイトは、胸の部分のみ白色です。

ゴールデン・レトリーバーの外見や吠え声の特徴は?

がっしりとしていて力強く、たくましい体つきをしています。体の大きさに対して頭が比較的大きいのも特徴的です。吠え声も深く太く大きいでしょう。

ゴールデン・レトリーバーはどんな性格?

 

友好的な印象が強いゴールデン・レトリーバーですが、性格には以下のような特徴があります。


穏やか

比較的穏やかな子が多いでしょう。興奮時などは、少し暴れたり、咬んだりすることもあるので、きちんとコントロールしましょう。

 

愛情深い

人間とともに仕事をしてきた歴史があるので、とても友好的。愛情深く一緒に過ごしやすい子が多いと言えるでしょう。

 

人懐こい

使役犬として仕事を与えられていた犬たちなので、基本的には人のことが好きで人懐こい傾向があります。ただし、個体差はあるのでお家での過ごし方やしつけ方に注意は必要です。

 

知的

使役犬として活躍できるくらい、知能の高い犬種です。洞察力もあるため危険察知能力などが高く、慎重な子もいます。

 

ゴールデン・レトリーバーのオスとメスの性格の違いは?

興奮時の制御や普段の発散運動などは、メスよりオスの方が対等するための体力が必要になるかもしれません。

ゴールデン・レトリーバーを飼うのに向いている人は?

 

温和な性格なので一緒に過ごしやすいでしょう。特に若齢期は好奇心旺盛で破壊力もあるので、一緒に体を動かして発散に付き合ってあげられる人・家を多少いたずらされても問題なく過ごせる人の方がトラブルは少ないかもしれません。体が大きいため、興奮している時にしっかりコントロールできないと大きな事故につながる可能性が高いです。犬に向き合って、しつけをきちんと行える方が良いでしょう。

 

ゴールデン・レトリーバーは初心者向き?

性格面では穏やかで友好的なため一緒に暮らしやすいと思いますが、体力があるので向き合う時間は必要です。

ゴールデン・レトリーバーを飼う上で気をつけることは?

 

ゴールデン・レトリーバーを飼う際は、以下のようなことに注意しましょう。

 

侵入防止の仕切りを設置する

入ってはいけない場所に入って、破壊行動をしてしまう可能性があります。触ってはいけないものがある場所には仕切りなどを設置し、いたずら防止に努めましょう。

 

電気コード・家具などにカバーや苦味スプレーをかける

万が一電気コードなどを噛んでしまうと、感電して死に至る可能性もあります。危険なものでいたずらしないよう予防策を考えましょう。

 

足を滑らせないようマットを敷く

股関節が先天的に悪い子や、弱点となりやすい子が多いです。滑り防止マットなどを利用して、足にかかる負荷を減らしてあげてください。

 

毎日欠かさず運動させる

肥満により関節や内臓に負担をかけてしまうことが多いです。適度に運動させて肥満を防止しましょう。

ゴールデン・レトリーバーのしつけを始める時期やおすすめのしつけ方法は?

 

ここからは、ゴールデン・レトリーバーのしつけを始めるのにおすすめの時期や、しておいたほうが良いしつけをご紹介します。


しつけを始める時期

できるだけ早いうちからいけないことはいけないと教える必要があります。体が大きくなってからだと、人にけがをさせる危険な行為をする可能性もあります。

 

おすすめのしつけ方法

知能が高い子達なので、ほめて伸ばす方法で理解してくれるはずです。暴力をふるう必要はありませんが、犬が混乱することのないよう、ご家族でいけないことを統一し、厳しくしつける必要もあります。

ゴールデン・レトリーバーの食事の注意点は?

ゴールデン・レトリーバーに食事を与える際の注意点を見ていきましょう。

 

一気食い・早食い防止の工夫をする

食べるときに空気を一緒に吸い込む・早食いなどをすると、胃拡張捻転症候群になる可能性があります。ゆっくり食べられるよう早食い防止のお皿を使うなどの工夫をしましょう。

 

おやつのあげすぎに注意

肥満になると体の各所に負担がかかるので、おやつはあげすぎず、ごはんの質の見直しなどをしましょう。

ゴールデン・レトリーバーにおすすめの遊びは?

 

友好的で知能が高いゴールデン・レトリーバーにおすすめの遊びは以下のようなものがあります。

 

フライングディスク(フリスビー)

友好的な子が多く知能も高いため、一度で理解して一緒に楽しめる可能性が高いです。

 

ドッグサーフィン

もともと水に入って仕事をする犬のめ、水が好きな子は多いです。

 

アジリティ

飼い主と一緒に楽しめる発散方法としておすすめです。股関節が悪い子には負担をかけすぎないよう、遊ぶ頻度・時間を調節しましょう。

 

ノーズワーク

頭を使って遊ぶことは一度ルールを覚えれば得意です。雨の日の発散や夜遅い時間に一緒に遊ぶ方法として知育遊びはおすすめです。

ゴールデン・レトリーバーを散歩させる際に気をつけることは?

 

ゴールデン・レトリーバーを散歩させる際の注意点を見ていきましょう。

 

散歩の時間と頻度

1日2・3回、1時間程度ゆっくり時間をかけて歩くとよいでしょう。持病やその子の体力などによって適切な時間や頻度はさまざまです。一緒に生活していくなかで見つけてあげましょう。

 

散歩に出る時間帯に注意

熱中症になりやすい犬種のため、散歩に出る時間帯は配慮してあげましょう。食後すぐも胃拡張捻転症候群につながりやすいので避けた方がよいです。

ゴールデン・レトリーバーがかかりやすい病気は?

 

ここでは、ゴールデン・レトリーバーがかかりやすい病気を紹介します。それぞれ見ていきましょう。

 

股関節形成不全

先天的に関節の形状が変化しているため、歩く際などに股関節に負荷がかかり、違和感や重度になると痛みを感じることがあります。できるだけ早期発見できるよう普段から観察してください。

 

腫瘍

レトリーバー系は悪性だけでなく良性の腫瘍もできやすいです。体表の腫瘍は普段のスキンシップの際、体内の腫瘍は半年〜1年に一度、血液検査や超音波検査などの診断を受けると早期発見につながります。

 

インスリノーマ

膵臓にできる腫瘍で、悪性度が高い疾患です。低血糖などの障害を起こすことがあり、血液検査や超音波検査などが必要となります。元気がない・痩せてきたなどの変化に気づいたらできるだけ早く受診してください。

 

リンパ腫

皮膚表面と内臓にできる場合があり、最近では低分化型と呼ばれる悪性度の低いリンパ腫も存在すると言われています。定期的なかかりつけの先生への受診や検査が早期発見につながるでしょう。

 

胃拡張・胃捻転

空気などで胃が拡張・捻転してしまう疾患です。命の危険につながる可能性の高い病気のため、嘔吐の頻発・おなかのハリや違和感で伏せた状態でいることが多い、などの症状があったらすぐの受診をおすすめします。

 

アトピー性皮膚炎

皮膚に強い痒みを生じる疾患です。アレルギー同様、免疫の状態の不安定さで起こる疾患ですが、明確なアレルゲンはありません。痒そう・赤みがある・脱毛があるなどの場合、速やかな受診をおすすめします。

 

外耳炎

たれ耳のため、夏場など湿度の高い時期に、感染性の外耳炎を起こすことがあります。また、アトピー性皮膚炎や脂漏症など、慢性的な皮膚の状態悪化で外耳炎を起こすケースもあります。

 

喉頭麻痺

喉頭と呼ばれる気管につながる軟骨の部分が麻痺を起こし、呼吸困難などを起こす病気です。呼吸がしづらくなるため、熱中症になりやすいなどのリスクも高まります。

 

三尖弁閉鎖不全症

三尖弁は右心室と右心房の間にある、血液を効率よく拍出するための弁です。閉鎖不全症は、弁が上手く閉鎖しないため逆流が起こる病気で、確定診断のために聴診・心電図検査・超音波検査・レントゲン検査などが必要です。治療方法は内科的治療と外科的治療があり、外科的な治療は専門的な技術が必要となるため、循環器を得意とする動物病院や高度医療の病院で処置を行う可能性が高いです。

 

変形性脊椎症

背骨の変形が起こり、痛みや麻痺、違和感などを生じさせます。神経学的検査・レントゲン検査・CT検査・MRI検査などを行う必要があります。肥満に気を付け、無理な運動がないよう生活環境を見直すことが効果的と言われています。

 

甲状腺機能低下症

代謝に関するホルモン分泌の機能が低下する疾患です。脂質代謝や腸運動の異常、脱毛等を併発することもあります。眼をシパシパさせる・開けないなど異常を感じたらすぐに受診しましょう。失明する可能性もあります。

 

熱中症

被毛が多く暑さに弱い犬種です。室温を低めに保つ・散歩は暑い時間帯を避けるなどの配慮が必要です。

ゴールデン・レトリーバーの日常のお手入れで気をつけることは?

ゴールデン・レトリーバーは被毛が多く、皮膚トラブルも多いため、こまめにブラッシングやシャンプーを行うことをおすすめします。皮膚疾患がある場合は、その子に合った方法やシャンプーなどをかかりつけの先生やトリマーさんなど専門家に相談して、教えてもらうとよいでしょう。


※記事内に掲載されている写真と本文は関係ありません。

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