「ま、まだですか?」待ちきれずに上目遣いで訴えてくる『ガマンデキーヌ』の生態を獣医師さんに聞いてみた!

「ま、まだですか?」待ちきれずに上目遣いで訴えてくる『ガマンデキーヌ』の生態を獣医師さんに聞いてみた!

おやつ・ごはん・大好きなおもちゃを前にして、気持ちが抑えきれてない犬、あなたのおうちにいませんか?毎日見ている愛犬だと、我慢をこらえているレベルが分かりますよね(笑)。我慢をしながらも、様々な手段でアピールしてくるので『ガマンデキーヌ』と命名。コレクションに加えました。

さらに『ガマンデキーヌ』の生態や遭遇した時の正しい対応について、獣医師の茂木千恵先生に真面目に解説してもらいました!

ガマンデキーヌの生態《変な犬図鑑003》

ガマンデキーヌの生態《変な犬図鑑003》


ガマンデキーヌは、我慢できない。

どれだけ我慢できないかと言うと、

待っている間によだれを垂らす。

ガマンデキーヌの生態《変な犬図鑑003》


まだまだ我慢できないイーヌ。

どれだけ我慢できないかと言うと、

待ちきれなくて机に乗っかる。

ガマンデキーヌの生態《変な犬図鑑003》


やっぱり我慢できないイーヌ。

どれだけ我慢できないかと言うと、

最終的には、目で訴えてくる。

ガマンデキーヌの生態について獣医師の先生に直撃してみた!

WanQol編集部 アイコン チャット風

実際のところ、我慢とよだれは関係があるの?

あります!

まず、おいしそうなものを嗅いだり目にしたりすると、脳が反応し、唾液腺を調節している自律神経の刺激で口の中でよだれが発生します。そして口も胃も食べ物が入ってくる準備が始まり、空腹感が強まります。おもちゃでも同じです。好きなものは口に入ると予測するだけで、交感神経(自律神経の1種)が活発になりよだれが作られます。そこで我慢させられている時間が長引くと、飲み込まないよだれが垂れてきてしまうわけです。

反対に、実は緊張や恐怖を感じた時にも、よだれは出ます。ぽたぽたというよりはどろっとしたよだれの場合は、犬がこのような緊張状態にあると考えられます。

注意が必要なのは、食後や水を飲んだ後によだれを出して吐きそうな時。これは緊急治療が必要な胃拡張・胃捻転症候群の可能性があります。様子がおかしかったらすぐに病院を受診しましょう。

必殺技(上目遣い)についつい負けてしまう…

『上目遣い=可愛い』と思うのは、仕方がありません。

この思想の根源は人の犬との共生の歴史、つまり1万年以上続いてきた進化がヒントになります。丸い目、うるんだ瞳は赤ちゃんの様子に似ていて、人はそのような見た目を無条件に愛らしく感じるように進化してきました。育児ができなければ種族の繁栄は無いからです。

同じように犬と暮らすようになった時、このうるんだ瞳を持つ犬がより好まれて近くにおかれ、大切にされてきたのだと考えられています。

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ガマンデキーヌの上目遣いは、本当におねだりを意図してる?

はい、飼い主さんの近くで上目遣いしているときは、飼い主さんへの欲求の表れです。

耳がやや伏せられて尻尾が振られていることもあるでしょう。犬なりにとても丁寧なやり方で欲求を伝えようとしています。

これまでに『上目遣いをしていたら要求を叶えてくれた』という記憶があれば、要求が通るまでずっと見つめてくるようになるでしょう。フードやおやつなど、その子にとって叶った要求が価値の高い物であればあるほどその記憶はしっかりと残っています。

犬は人と共存するなかで、うるんだ瞳で見つめる仕草がより好まれることを自然と学んだのでしょう。そのため上目遣いもわざとではなく、それこそ本能的にさりげなくできるようになってしまったのです。

どんな犬がガマンデキーヌになりやすいの?

・食いしん坊
・状況を理解したり記憶したりする能力が高い子

フードなど食べ物が大好きな犬は食べ物の雰囲気を素早く察知して期待します。また、飼い主さんがこれまでに犬が要求したときに与えたという経緯があればしっかりと覚えていて、よく似た状況で要求を見せるようになります。もちろん飼い主さんが犬とよく関わっている方がなりやすいといえます。

ガマンデキーヌに遭遇した時の対処法は?(飼い主は次にどうするのが正解?)

すぐに要求に応えないで!一旦、号令を挟んで、きちんと従えたらそのご褒美としてあげましょう。

見た目がとても可愛らしいので、飼い主さんは思わず(本能的に!)犬が好むリアクションを見せてしまいます。そしてすぐにその要求を受け入れたくなることでしょう。

しかし、一度要求が叶えられると学習すると、上目遣いでのおねだりを頻繁にするようになってきてしまいます。さらに、上目遣いで叶わないときは欲求不満となり、吠えたり唸ったりするようになってしまうことがあります。

その対策として、すぐに要求を聞くのではなく、瞬時に「まて」「おすわり」「ふせ」などの号令で犬を別の行動に誘導し、従ったら、その号令に従ったごほうびとして要求している物を与えるようにしましょう。

長いこと上目遣いをさせていると興奮が高まって、号令が聞こえなくなってしまうこともあるので、素早い対応を心がけてくださいね。

ポイントは、上目遣いで見ていたらもらえたという記憶ではなく、「号令を聞いたらもらえた」という記憶として定着させることを目指します。そうすると、犬が何か要求したくなったら、知っている号令の姿勢を自発的にして待てるようになるでしょう。

なお、葛藤や不安を感じる相手が近くにいるときにも上目遣いになります。耳をピタッと後ろに引いて尾を下げている、腰を低くしている時が当てはまります。このような場合は犬を安心させるために、見つめるのはやめて、高いゆっくりとした声色で号令を出しましょう。号令に従ったら褒めましょう。フードなどを与えるのも気分が持ち直すのを助けてくれるでしょう。

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著者プロフィール

イラストレーター/いぬころ

イラストレーター/いぬころ

会社員兼イラストレーター。1995年、京都生まれ。2006年に柴犬を飼い始め、犬...

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