【獣医師監修】犬がかかりやすい目の病気とは? 早期発見のコツも

【獣医師監修】犬がかかりやすい目の病気とは? 早期発見のコツも

病気・健康

2023年03月21日 更新 (2020年08月25日 公開)

獣医師資格取得後、小動物臨床経験6年。主に犬猫の臨床に携わる。現在は子育てをしながら、愛猫と暮らしている。

【獣医師監修】犬がかかりやすい目の病気とは? 早期発見のコツも

失明の可能性もある「緑内障」には要注意

犬の緑内障 症状や原因、かかりやすい犬種

「緑内障(りょくないしょう)」とは、目の内側から外側に強い圧力がかかり、激しい痛みを伴う病気のこと。発症から短時間で失明するおそれもあるため、早急に治療する必要があります。
緑内障になると、痛みのために目を開けにくそうにしていたり、元気がなくなり震えたり、食欲が落ちたりといった症状が見られます。白目の部分が真っ赤になることもあるでしょう。
かかりやすい犬種は柴、ビーグル、シー・ズー、マルチーズなどです。

「白内障」は徐々に視力が落ちる病気

犬の白内障 症状や原因、かかりやすい犬種

「白内障(はくないしょう)」は、目の中の水晶体(レンズ)が白濁し、徐々に視力が落ちていく病気です。
犬が目をショボショボさせたり、白目が赤みを帯びたりしている場合は要注意。写真を撮ったときに片目だけ光り、もう片方は光らないといったサインも見られます。
かかりやすいのはアメリカン・コッカー・スパニエルや、柴、トイ・プードル、シー・ズーなど。6歳齢以下で発症する場合もあります。

若い犬に多い? 赤い粘膜が飛び出る「チェリーアイ」

犬のチェリーアイ 症状や原因、かかりやすい犬種

「チェリーアイ」は、涙をつくる働きがある瞬膜腺(しゅんまくせん)が目の外に飛び出す病気で、若い犬に多く見られます。
赤い粘膜が目頭に飛び出すため発見しやすいですが、片方の目が発症すると、もう片方にも起きる可能性が。発症した場合は、瞬膜腺を元に戻す手術をして治療を行います。
なりやすい犬種は、コッカー・スパニエル、ブルドッグやビーグルなどです。

目の病気の予防、早期発見のコツは?

犬の目の病気の予防、早期発見のコツ

犬の目の病気を早期発見するには、愛犬の様子をなんとなく見るのではなく、目の様子や行動を意識して見るといいでしょう。また、定期健診のときには目の検査も行い、予防に努めましょう。
目の病気の中には、失明のおそれがあり一刻を争うものもあるため、はやめの行動が肝心です。


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