【獣医師監修】犬の目の病気を解説! 異常な目やに・できものは要注意

【獣医師監修】犬の目の病気を解説! 異常な目やに・できものは要注意

病気・健康

2023年03月08日 更新 (2020年08月28日 公開)

獣医師資格取得後、小動物臨床経験6年。主に犬猫の臨床に携わる。現在は子育てをしながら、愛猫と暮らしている。

【獣医師監修】犬の目の病気を解説! 異常な目やに・できものは要注意

目やにが異常に出たら要注意!

犬の目に目やにが異常に出たら要注意

ごく少量の目やにが出ている程度であれば、特に問題はないでしょう。しかし目やにの量がいつもより多かったり、色や水っぽさに違いがあったりすると、病気の可能性も考えられます。

目やにはさまざまな目の疾患で見られる症状ですが、粘度の高い目やにが、目をおおうように大量に出ている場合は要注意。ドライアイで涙の量が減っている場合や、感染性の「結膜炎(けつまくえん)」や「角膜炎(かくまくえん)」などの可能性があります。
ドロッとした黄色い膿(うみ)のような目やにが出る場合も、ドライアイや結膜炎の初期症状の可能性があります。いずれの場合も、すぐに動物病院で受診しましょう。
また、目やにが水っぽい場合は、結膜炎や「角膜炎(かくまくえん)」の起こり始めかもしれません。

目にできものやかさぶたができた場合は?

犬の目にできものやかさぶた 疾患 チェリーアイ

目頭に赤いできものができた場合は、目の裏にある瞬膜腺(しゅんまくせん)が飛び出す「チェリーアイ」という病気かもしれません。犬が興奮したときに飛び出ることが多いです。それにより充血や痛みを伴う場合もあります。

また、目のまわりにニキビのような赤いできものができたら、まぶたに炎症が起こる「眼瞼炎(がんけんえん)」のおそれがあります。
アトピー性皮膚炎などで犬が目のまわりをかき炎症が起きると、大量に出た目やにが固まって、目のまわりにかさぶたができることも。


目のまわりが腫れたときや出血したときは?

目の腫れや出血 犬の目の疾患

犬の目のまわりが真っ赤に腫れた、目のまわりから出血したなどの場合も、すみやかに動物病院で受診しましょう。
ワクチンの接種後に目のまわりが腫れた場合は、ワクチンアレルギーの可能性があります。ほかにも、アトピー性皮膚炎や食物アレルギーで腫れることもあるでしょう。

目のまわりから血が出るのは、「マイボーム腺炎」という病気かもしれません。この病気は、まぶたの縁にあるマイボーム腺という部分に炎症が起こり詰まったために、膿がたまり、それが破裂したなどの可能性があります。また歯周病が悪化することで歯の根本まで炎症が及ぶと、歯槽骨が溶け、最終的に目の下あたりの皮膚を破って出血や膿が出てくることがあります。


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