トイ・プードルの平均寿命は何歳?長生きの秘訣や注意すべき病気、散歩や食事の注意点について解説【獣医師監修】

トイ・プードルの平均寿命は何歳?長生きの秘訣や注意すべき病気、散歩や食事の注意点について解説【獣医師監修】

人気の犬種であるトイ・プードル。現在飼っているという人も多いのではないでしょうか。「愛犬にはいつまでも健康で長生きしてほしい」と願う飼い主さんにとっては、トイ・プードルの平均寿命がどのくらいなのかは、気になるところかもしれません。トイ・プードルの健康を守るためには、どのようなことに気を付けるべきなのでしょうか。健康に長生きさせる秘訣や、注意すべき病気について解説します。

トイ・プードルの体高、体重、性格は?

まるでぬいぐるみのようなモコモコの毛並みが愛くるしいトイ・プードル。可愛いだけでなく、飼い主に従順、室内で飼いやすい超小型犬で日本の住宅事情にマッチしており、学習能力も高いなどの理由から、日本ではペットとして絶大な人気を誇る犬種です。そんなトイ・プードルの大きさや平均寿命などの基本情報についてそれぞれ解説していきます。


トイ・プードルの体高・体重

トイ・プードルは、大型犬のプードルを改良することで生み出された品種です。プードルの種類は「スタンダード」「ミディアム」「ミニチュア」「トイ」の4つに分類されますが、トイ・プードルはそのうち最も小さな種類にあたります。

 

平均体高は2428㎝、平均体重は34kgほど。いわゆる「超小型犬」と言われる犬種で、狭い住宅でも比較的飼いやすいのが人気の理由のひとつです。

 

なお、近年ブームとなっているティーカッププードルやタイニープードルは、一般的なトイ・プードルよりもさらに小さい品種です。日本国内では正式に認可されておらず、あくまでトイ・プードルの一種として位置づけられています。


トイ・プードルの平均寿命

トイ・プードルの平均寿命は1516歳ほどです。一般社団法人ペットフード協会が行った2015年の調査によると、犬の平均寿命は14.85歳のため、トイ・プードルは比較的寿命の長い犬種と言えます。

 

以前は1214歳が平均寿命とされていましたが、ペットフードの質の向上やペットに対する医療技術の発達、飼育環境の改善等によって、寿命が延びたと考えられています。


トイ・プードルの性格

トイ・プードルを含むプードルの基本的な性格は、従順で賢く、穏やかで社交的だと言われています。活発で運動神経がよいのも特徴です。しかし、他の超小型犬と同じく、トイ・プードルには大型犬や中型犬よりも神経質で警戒心が強い面もあります。飼育の際は、できるだけストレスをかけないように気を配りましょう。

 

また、オスとメスでの性格の違いもあります。オスは元気で甘えん坊、感情豊かな傾向があり、メスはオスと比べて落ち着いた子が多く、自立心が強い傾向があります。

トイ・プードルがかかりやすい病気やその予防法は?

トイ・プードルの平均寿命は?長生きさせる秘訣や注意すべき病気、散歩や食事で気をつけることについて解説トイ・プードルには、いくつかのかかりやすい病気があります。症状や予防法について知っておきましょう。


外耳炎

トイ・プードルは垂れ耳で耳の中にも毛が生えているため、耳の中に細菌が繁殖しやすい傾向にあります。小まめに耳をチェックし、垢が非常に多かったり、臭いがしたりするなどの異常があれば、すぐに動物病院へ連れて行きましょう。


膝蓋骨脱臼

後ろ脚の膝の皿がずれ、脱臼する病気です。脚を触られることや散歩を嫌がったり、後ろ脚を不自然に上げたまま歩いたりするときは、膝蓋骨脱臼の可能性があります。肥満によって後ろ脚に負担がかかりやすくなるため、体重を増やさないこと、肥満に気をつけることが大切です。


レッグペルテス(大腿骨頭壊死)

股関節を形成する大腿骨頭という部分が壊死を起こし、関節炎や骨折を起こす病気です。犬ではオスやメスに関係なく発症する疾患とされ、発症するのは成長期がほとんどで、発症の原因もはっきりとは分かっていません。発症した場合は高い確率で手術が必要になります。


水頭症

脳脊髄液の流れが滞ったり、産生量が増えたりすることで、脳が圧迫されて起こる病気です。姿勢の異常・失明・歩行異常・グルグル同じところを歩きまわるなどの神経症状が表れることがあります。早期発見・早期治療が大切なので、前述の神経症状や動きづらくしているなどの行動異常が見られた場合はすぐに動物病院を受診するようにしましょう。

トイ・プードルの体調や健康の維持のために気を付けたいことは?

トイ・プードルの健康を長く維持するには、他の犬種同様、適度な運動と適切な食事、十分な睡眠が非常に大切です。愛犬を長生きさせたい飼い主さんは、普段のお世話を見直すところから始めてみましょう。また、トイ・プードルの健康を損なう、次のような行動や生活習慣がないかについても気を付けてみてください。


トイ・プードルの健康を損なう行動や習慣

トイ・プードルを含む動物全般にとって、肥満や痩せすぎは万病のもとです。適切な食事量は犬の年齢やライフステージによっても異なりますが、まずは体格に合った量の食事を与えているかを確認しましょう。また、食事の内容にも気を配りましょう。添加物が多いフードはできるだけ食べさせず、健康的で栄養バランスの取れた食事を与えてください。

 

運動不足もストレスの蓄積や肥満につながり、病気を招く原因になります。散歩や室内での遊びによって、毎日十分な運動量を確保できるようにしてあげましょう。

 

そのほか、見逃されがちなのが、飼い主の喫煙や芳香剤・柔軟剤などの香りの問題です。犬の嗅覚は人間の数千倍~1億倍ほど優れているため、私たちがわずかに感じる程度の匂いであっても、犬にとっては大きなストレスになっている可能性があります。

トイ・プードルの食事で気を付けたいポイントは?

トイ・プードルに与える食事は、できるだけ添加物の少ないものを選ぶようにしてください。子犬の頃は成長期用、大人になれば成犬用、年を取ったらシニア用といったように、愛犬の年齢に適した栄養を含むドッグフードを与えるのもおすすめです。

前述していますが、炭水化物の摂りすぎは肥満を招きます。市販のフードは原材料を確認する、手作りご飯を与えるときは炭水化物の量をしっかり計算するなどして、炭水化物の摂取過多にならないように気を付けましょう。


食事の与え方

食事を与える回数は、基本的にはドッグフードのパッケージの記載に従いましょう。ただし、トイ・プードルのような超小型犬の子犬は、一度にたくさんの量を食べることができません。栄養不足を防ぐため、食事と食事の間隔が空きすぎないように注意してください。

生後56か月の成長期のトイ・プードルは、多くのエネルギーを必要とします。この時期は、1日分を45回に分けて食事を与えましょう。急成長期を過ぎたら、123回を目安に調整して与えるようにしてください。

シニア期のトイ・プードルには、食が細くなる子も少なくありません。そんなときは一度に与える量を減らし、食事の回数を増やしてみるとよいでしょう。

トイ・プードルの適切な食事量は?

トイ・プードルの平均寿命は?長生きさせる秘訣や注意すべき病気、散歩や食事で気をつけることについて解説健康維持の要となるのが食事です。トイ・プードルには、1日にどのくらいの量の食事を与えるのが適当でしょうか。

 

トイ・プードルの理想体重は3kg前後とされています。基準より体重が重く肉付きがよい場合は、肥満の可能性があります。


超小型犬のトイ・プードルは体格が小さいため、太ると背骨や脚の関節に大きな負担がかかります。肥満は心臓肥大や糖尿病、多臓器不全の原因にもなるため、予防が非常に大切です。特に炭水化物の摂り過ぎには注意が必要です。

なお、1日に必要なカロリーは、愛犬の「安静時エネルギー必要量(RER)」と「1日の必要エネルギー量(DER)」という数字から割り出すことができます。

例えば、3kgのトイ・プードルのRER160カロリーであり、1歳以上の成犬であればDER1.8です。つまり、1日あたり必要なカロリーは160×1.8288カロリーとなります。

トイ・プードルに老化のサインが表れたときの対処法は?

トイ・プードルの平均寿命は?長生きさせる秘訣や注意すべき病気、散歩や食事で気をつけることについて解説トイ・プードルは、年齢を重ねると歯周病や白内障、関節疾患などが見られやすくなります。愛犬に老化のサインが表れたときは、どのように対処すればよいでしょうか。


歯周病

犬も人間同様、加齢によって歯周病にかかる子が増えていきます。歯磨き習慣のないシニア犬は、ほとんどの場合歯周病にかかっているとも考えられているそう。歯周病にかかると歯茎が腫れる、歯がグラグラするなどの症状が表れるほか、内臓の病気が引き起こされることもあります。

歯周病が心配なときは、愛犬の口の中をチェックし、目立つ汚れや歯茎の炎症、口臭の有無を確認しましょう。歯周病対策には、歯磨きシートや歯ブラシを使った毎日の歯磨きが効果的です。


白内障

白内障になると目の中の水晶体が白く濁り、視力が低下します。症状が進行すると失明する可能性もあります。

老齢性の白内障は防ぐことができません。もし、愛犬が白内障になったら、物にぶつからないよう、部屋はきちんと片付けるようにしましょう。

犬の白内障は、白く濁った水晶体を除去して人工レンズを入れる手術で回復可能なこともあります。しかし、症状が進行している場合は視力回復の見込みがない場合もあり、手術ができる動物病院も限られています。


関節疾患

犬は加齢によって、関節炎や変形性関節症などの関節疾患を発症しやすくなります。歩行や階段の上り下り、トイレなどが困難になる、活動性が低下し、寝ている時間が増える、走り方に異常が見られるなどの症状が起こります。

関節疾患の場合は、体重過多や肥満が体の負担になります。愛犬が関節疾患になった場合は、体重管理をしっかり行うことで負担を軽減してあげましょう。


第2稿:2021年4月15日更新
初稿:2021年2月4日公開

※記事内に掲載されている写真と本文は関係ありません。

専門家のコメント:

「愛犬には少しでも長く、元気に楽しく生きてほしい」というのは、どの飼い主にも共通する願いではないでしょうか。トイ・プードルは平均寿命が比較的長い犬種ですが、飼い主の飼い方や病気への理解、食事、運動、睡眠、ストレスなどによって、健康寿命が左右されます。飼育の正しいポイントを押さえ、普段から体調に気を配ってあげることで、愛犬の健康を守りましょう。

監修/林美彩先生(獣医師)

chicoどうぶつ診療所所長。大学卒業後、動物病院やサプリメント会社勤務を経て、体に優しい治療法や家庭でできるケアを広めるため、2018年に往診・カウンセリング専門動物病院「chicoどうぶつ診療所」を開設。著書に「獣医師が考案した長生き犬ごはん」(世界文化社)。

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著者プロフィール

わんクォール編集部

わんクォール編集部

カインズ・ペットメディア推進室のWanQol編集チームです。わんちゃんとオーナー...

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