愛犬のルーツを知るのに役立つ!?犬種の「10グループ制」とは

愛犬のルーツを知るのに役立つ!?犬種の「10グループ制」とは

気持ち・生態

2023年03月15日 更新 (2020年08月05日 公開)

獣医師資格取得後、小動物臨床経験6年。主に犬猫の臨床に携わる。現在は子育てをしながら、愛猫と暮らしている。

愛犬のルーツを知るのに役立つ!?犬種の「10グループ制」とは

愛犬のルーツについて知る:1Gと2Gに属する犬の特徴

1G(牧羊犬・牧畜犬)

家畜の群れを誘導・保護することで、人に仕えていた犬種のグループ。ウェルシュ・コーギー・ペンブロークやシェットランド・シープドッグ、ジャーマン・シェパード・ドッグなどが属しています。なお、シェットランド・シープドッグは、ラフ・コリーやボーダー・コリーと共通の祖先をもつのだとか。活発に走り回るなど運動能力の高い犬種が多いです。


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2G(使役犬)

番犬や警護犬、作業犬などとして活躍していた犬のグループで、ドーベルマンやバーニーズ・マウンテン・ドッグ、ミニチュア・ピンシャーなどが属しています。ちなみに、ドーベルマンとミニチュア・ピンシャーは、ジャーマン・ピンシャーという同じ祖先をもつという説が。忍耐強く、賢い犬種が多いです。コマンドなどを教え、生活に取り入れるようにするといいでしょう。

愛犬のルーツについて知る:3Gと4Gに属する犬の特徴

3G(テリア)

テリアとはラテン語で「土を掘る」という意味で、グループに属する犬種は、主に穴の中に住むキツネなどの猟をしていたと考えられています。主な犬種はジャック・ラッセル・テリアやヨークシャー・テリアなど。機敏で活発な犬種が多いです。友好的ですがいたずら好きな面もあります。


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4G(ダックスフンド)

地面の穴に住む、アナグマやウサギの猟犬のグループ。このグループに属するミニチュア・ダックスフンドは、小型化される過程で、ピンシャーやテリア系の犬が交配されたという説があります。友好的な性格で日本でもとても人気のある犬種です。嗅覚がとてもすぐれています。

愛犬のルーツについて知る:5Gと6Gに属する犬の特徴

5G(原始的な犬・スピッツ)

スピッツとは、ドイツ語で「尖ったもの」という意味をもち、このグループに属する犬は、尖った口先と立ち耳など、オオカミに類似した点が見られる犬種ばかり。柴や秋田など、日本犬のほとんどがこのグループに属しているのも特徴です。利口で感覚が鋭く忠誠心が強い反面、やや警戒心が強い面をもつ犬種が多いです。


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6G(嗅覚ハウンド)

すぐれた嗅覚を駆使して、大きな吠声でハンターに獲物の居場所を知らせていた獣猟犬のグループで、ダルメシアンやビーグルなどが属しています。ちなみに、ビーグルはローマ時代から、ウサギ狩りの猟犬として活躍していたのだとか。明るい性格で社交的、落ち着いた犬種が多いです。

愛犬のルーツについて知る:7Gと8Gに属する犬の特徴

7G(ポインター・セター)

高い能力で獲物を探し、その位置を吠えずに示す猟犬のグループです。このグループに属する犬種は、イングリッシュ・セターやイングリッシュ・ポインターなど。ともにヨーロッパで有名な犬種です。猟犬らしく体力や忍耐力がありますが、友好的な性格の犬種が多いようです。

8G(7G以外の鳥猟犬)

7グループ以外の鳥猟犬のグループ。ゴールデン・レトリーバーなど、レトリーバー系の犬種が属しています。なお、ゴールデン・レトリーバーは、ニューファンドランドとフラットコーテッド・レトリーバーの両親から生まれた、黄色い毛並みの犬が祖先といわれています。さまざまな能力をもった犬種のグループです。犬種によって気質もさまざまですが、猟犬なのでとても体力がある犬種が多いです。

愛犬のルーツについて知る:9Gと10Gに属する犬の特徴

9G(愛玩犬)

家庭犬や伴侶犬などとして育種された犬種のグループで、プードルやチワワ、パグ、パピヨン、マルチーズなどが属しています。マルチーズは古代ギリシャの記録にも残る古い犬種で、白い毛が共通することから、ビション・フリーゼやボロニーズと祖先が同じという説も。小型な犬種でも活発な犬種が実は多いです。人といることが大好きな友好的な犬種が多いでしょう。


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10G(視覚ハウンド)

すぐれた視覚と走力で獲物を追跡し、捕獲していた犬種のグループ。ボルゾイやサルーキなどが属しています。なお、紀元前7000年の彫刻にも描かれたとされるサルーキは、イタリアン・グレーハウンドやゴールデン・レトリーバーなど、さまざまな犬種の祖先とも考えられています。長いノズルと引き締まった体格が特徴的なこのグループ。スピード感あふれる走りで、スポーツなどをする環境でも活躍できる犬種が多いです。


※種のルーツについては諸説あります。

※犬種グループの分類法は、国や団体などによって異なります。

※記事内に掲載されている写真と本文は関係ありません。