【愛犬の防災】避難所のペット受け入れ体制や過ごし方のルールを紹介!〜静岡県の場合〜

【愛犬の防災】避難所のペット受け入れ体制や過ごし方のルールを紹介!〜静岡県の場合〜

防災

2023年09月13日 更新 (2021年10月01日 公開)

【愛犬の防災】避難所のペット受け入れ体制や過ごし方のルールを紹介!〜静岡県の場合〜

静岡県は避難所に同行避難できる?

静岡県では『避難所は可能な限りペットの受け入れをおこなう』という方針を定めていて、避難所は事前に「ペットスペース」と「飼育管理ルールを検討しておく」としています。

避難所の「ペットスペース」とは?

ペットスペースとは、避難所内の設けられるペットを飼育するためのスペースです。様々な方が身を寄せる避難所で、ペットに関するトラブルを防ぐため、ペットスペースは避難者とペットの「棲み分け」と「動線分離」を考慮するとされています。具体的には、避難者がトイレに行く動線や、避難所の活動のための車が出入りするための動線上には作らないといった工夫を検討します。

その他にも
 ・係留できるフェンスや柱がある
 ・直射日光や雨をしのげる
 ・部外者の立ち入り制限等をかけやすい
 ・清掃しやすい
といったポイントから場所を検討することとしています。

静岡県が発行する避難所のペット飼育管理マニュアル

出典:『避難所のペット飼育管理マニュアル』静岡県健康福祉部生活衛生局衛生課


避難所での「飼育ルール」とは?

避難所でのペットの飼育管理は、飼い主の自主管理が前提とされます。そのため、避難所でのペットのトイレをどうするか、ご飯や運動の時間をどうするかなど、飼い主が守るべきルールを予め定めておく必要がありますし、そのルールを避難時には守らなければいけません。

静岡県の避難所でのペットの受け入れ体制は?

避難した際には、以下の流れに従います。

①ペットより先に、飼い主の避難所入所の手続きを行う
②ペットを受付する
③ペットの受け入れが適当であると判断されたら、ペット飼育者名簿を作成する

名簿には、このような項目があります。

静岡県が発行する避難所のペット飼育管理マニュアル


④ペットのケージ(飼い主が持っていない場合はけい留場所付近)に貼る名札を受け取る
⑤ペットスペースに移動する

その後は、飼育管理ルールに従って過ごします。

静岡県の避難所でのペットと過ごすルールは?  

飼い主の会を発足させる

ペットスペースは飼い主の自主管理によって運営されるので、避難した飼い主同士で『飼い主の会』を発足し、協力してペットの飼育管理をするとされています。また、飼い主の中から代表者を選出するとされています。ただ、代表者は責任を追う方ではありません。避難所の運営本部との意見の集約や調整役を担う人です。

管理する際に具体的に考えなければいけないポイントは、

 ・ペットスペースの清掃
 ・排泄場所と排泄物/廃棄物の処理の仕方
 ・餌やふれあいの時間
 ・ブラッシングの場所
 ・犬の散歩(運動)とマナー
 ・支援物資の搬入、配給、保管

といったものです。

静岡県が発行する避難所のペット飼育管理マニュアル

出典:『避難所のペット飼育管理マニュアル』静岡県健康福祉部生活衛生局衛生課


他の避難者への周知

もう一つ大事なポイントとして、他の避難者の方へ『ペットが飼育されていることの周知』を行うことが挙げられます。その際は、命あるものとして、一緒に災害を乗り越えられるように、理解や協力を得るという姿勢が大事ですね。

さらに、飼い主の中には避難所ではなくペットと在宅避難されているかた、車中泊されている方もいると思います。そういった方に、フードや水等の物資に関する情報提供も大切です。

災害時のために平常時に備えるべきことは?

平常時から、避難所での飼育管理への備え(しつけやフードの備蓄など)を行うことが必要になります。

健康管理としつけ ・基本的なしつけ(「待て」「お座り」「伏せ」など)
・ケージの中に入ることを嫌がらない
・不必要に吠えない
・人を怖がったり攻撃的にならない
・決められた場所での排泄
・狂犬病予防接種と各種ワクチン接種
・犬フィラリア症など寄生虫の予防、駆除
所有者明示 ・マイクロチップ
・鑑札と狂犬病予防注射済票(装着は狂犬病予防法で義務付けられています)
・連絡先を書いた迷子札
・首輪
命や健康にかかわるもの ・療法食、薬
・フード、水(5日分以上)
・食器など
飼い主や動物の情報 ・飼い主の連絡先
・動物の写真など
ペット用品 ・ペットシーツ
・排泄物の処理用具


静岡県ではしつけに関して動画でも紹介をしているのでぜひ参考にしてください。
https://www.youtube.com/channel/UCyXiSomN_cwIdjJJ4HagGyg

また、静岡県では、避難所での同行避難に対して、動物愛護ボランティアが支援にはいることになっています。そこで、普段から『静岡県動物愛護ボランティアリーダー』という方の育成も行っているようです。

今回は愛犬のための防災として、静岡県のガイドラインを紹介しました。また違う自治体に関しても紹介していきたいと思います。


伊東市の「風水害時ペット同伴可能宿泊施設利用制度」

静岡県伊東市では「風水害時ペット同伴可能宿泊施設利用制度」というものがあります。これは、自治体の設置する避難所が受け入れができなかったペットとその飼い主や、有料であっても環境の良い場所に避難したいという飼い主に対し、ペット同伴可能な宿泊施設の利用を案内するものです。

・制度を利用できるのは、市が避難情報(避難勧告等)を発令した場合のみ
・事前に、利用したい施設が対応可能かどうか、直接電話確認が必要
・施設利用(宿泊)料は1日単位で有料とし、避難者の自己負担

といった条件がありますが、以下の施設がこの制度へ協力しています。

施設名 住所・電話番号

受入可能な

ペットの種類

利用料金 

(食事なし/税込み)

愛犬お宿
伊豆高原
〒413-0231
伊東市富戸1038-91
電話:0557-33-1123
要問合せ
愛犬と泊まる宿
ななつぼし
〒413-0232
伊東市八幡野1759-231
電話:0557-51-4455
犬、猫、鳥
小動物
要問合せ
愛犬の宿
ラブリーワンズ
〒413-0231
伊東市富戸1095-97
電話:0557-51-4747
犬、鳥 要問合せ
石の家 〒413-0235
伊東市大室高原6-650
電話:0557-51-8716
犬、猫、鳥
小動物
24,000円+入湯税150円
伊豆高原わんわん
パラダイスホテル
〒413-0235
伊東市大室高原8丁目
電話:0557-51-6111
要問合せ
伊豆ドッグペンション
ことぶきベース
〒413-0232
伊東市八幡野1750-60
電話:0557-51-7771
1名様5,000円+ペット料金
(ペット1匹:2,000円、
2匹目以降+1,000円)
ウブドの森伊豆高原 〒413-0231
伊東市富戸1007-21
電話:0557-33-1311)
要問合せ
ビスキーハウス 〒414-0051
伊東市吉田815-82
電話:0557-45-7011
犬、猫、鳥
小動物
要問合せ
ペット&スパホテル
伊豆高原
〒413-0234
伊東市池893-102
電話:0557-55-1112
犬、猫、鳥
小動物
1名1室 7,000円
(ペット料金込)
ペット&スパホテル
伊豆ワン
〒413-0232
伊東市八幡野1220-5
電話:0557-55-1112
犬、猫、鳥
小動物
1名1室 7,000円
(ペット料金込)
Pension  Figtree 〒414-0051
伊東市吉田829-7
電話:0557-45-7200
犬、猫、鳥
小動物
要問合せ
Wan's Resort
城ケ崎海岸
(ワンズリゾート)
〒413-0232
伊東市八幡野1092-2
電話:0557-54-2233
要問合せ

 

申込み方法等の詳細は以下からご確認ください。

https://www.city.ito.shizuoka.jp/gyosei/bosai_anzen/hinambasho_hinanjo/8754.html



第2稿:2021年10月1日更新
初稿:2021年7月14日公開