【獣医師監修】犬のフケが多いときの対処法は?原因と病気の可能性、病院に連れていくべき症状などについて解説

【獣医師監修】犬のフケが多いときの対処法は?原因と病気の可能性、病院に連れていくべき症状などについて解説

犬の毛に白い粉状のものが見えたら、フケが出ているのかもしれません。犬も人間と同様に皮膚のターンオーバーや乾燥によってフケが出ることがあります。ただし、時には怖い病気が潜んでいることも。今回はchicoどうぶつ診療所所長の獣医師・林美彩先生に教えていただいた、フケが出る原因と出てしまったときの対策、そして予防策について解説していきます。

犬にもフケは出るの?

フケが出ている黒い犬人間と同様に、犬にもフケは出ます。最大の原因は皮膚のターンオーバーによるものです。平均すると2025日周期で、犬の皮膚は新しく生まれ変わっています。その過程で、古くなった皮膚がはがれ落ちてフケになることがあるのです。生理現象ですのでどんな犬も、多少のフケは出るでしょう。その際に生じるフケは白い粉状のもので、通常は毛をかき分けたときに少し見られる程度です。

毛が白いとわかりづらいかもしれませんが、茶色・黒色の毛の犬の場合は、普通の量でも目立ってしまうことがあります。のちほどの項目でくわしく説明しますが、フケが大量に出ているときは病気の可能性もありますので、おかしいかもしれないと思ったらかかりつけの病院で相談できるといいですね。毎日のブラッシングで愛犬の毛の状態やフケの有無などをしっかりとチェックしてあげてください。

フケが出やすい犬種と年齢は?

柴犬の子犬柴犬コーギービーグルなどの中型犬や、トイ・プードルポメラニアンゴールデン・レトリーバーといった長毛種はフケが出やすい傾向にあります。

また、フケは皮膚のターンオーバーの過程でできるものなので、新陳代謝の盛んな子犬の時期によく見られるでしょう。この場合は特に心配する必要はありません。

異常な量・質感の犬のフケとは?

粉状のものでも、ブラッシングなど何もしない状態でもフケが見えているなど、大量にフケが出ている場合は、皮膚トラブルを抱えている場合があります。

また、皮膚のはがれた塊のようなフケ、ベタっとした質感のフケが出ている場合も、異常とみなしてよいでしょう。

犬のフケの原因とは?

暖かいところにいる犬皮膚のターンオーバーで出る量や質感のフケ以外が見られる場合は、病気や乾燥、ストレス、シャンプーが合わない・過度なシャンプーなどが原因かもしれません。



病気

皮膚はがれた塊のようなフケや、ベタっとした質感のフケが出ている場合には、ツメダニ、毛包虫、疥癬、皮膚糸状菌症、マラセチア、膿皮症、アトピー性皮膚炎、脂漏症が潜んでいる可能性があります。特に、ベタっとしているフケは脂漏症やマラセチア皮膚炎、膿皮症を疑うべきでしょう。すぐにかかりつけの病院へ連れていってあげてください。



肌の乾燥

もともと乾燥肌の犬だとフケが出やすい傾向にあります。また、普段過ごす部屋が暖かかったり空気が乾燥していたりするのも原因の1つかもしれません。他には、秋から冬にかけてのシーズンもさらに乾燥しやすい傾向にあるため、フケの量が増える可能性があるのです。



ストレス

また、犬にとってストレスはフケの直接的な原因ではありませんが、ストレスが溜まると皮膚を舐める犬は多く、そのような行動が乾燥を招き、フケへとつながってしまいかねません。このような場合は乾燥対策をしたり、皮膚を舐めさせないようにしたりといった対処療法では根本的な解決にはなりません。ストレスが何に起因しているのかを探り、その根本となる原因を解決してあげることが大切です。



合わない&過度なシャンプー

さらに、フケが出ているからといって普段以上にシャンプーを頑張る飼い主は多いですが、さらに乾燥を招いてしまって逆効果になってしまうこともあるでしょう。月12回を守り、さっぱり系ではなく低刺激なシャンプーを使うなど工夫してあげてください。

回数が多くないのにフケが出ているときにはシャンプーが犬に合っていない可能性もあるため、商品を変えて様子を見るのもよいでしょう。

犬にフケが出たときの対処法は?

シャンプーと犬病気の治療

犬のフケの原因が病気にある場合は、病気の治療をするのが先決です。



シャンプーの変更

シャンプーに原因がある場合は回数を減らす、シャンプー自体を変えるといった工夫をしてあげてください。また、多くの場合は乾燥からフケが出ているため、保湿できるシャンプーやトリートメントに変えるのもよいでしょう。



こまめなブラッシング

また、こまめなブラッシングも有効です。ブラッシングによって血行が促進されると皮膚が健康的な状態に近づくため、フケが改善する可能性があります。また、毛にフケがついてしまうことを防ぐという意味でもブラッシングは有効です。皮膚と毛の通気性をよくすることでコンディションがよくなるでしょう。

ブラッシングをする際は先端が尖ったブラシや刺激の強いものは避け、肌あたりのやわらかいものを選んであげてくださいね。

犬にフケが出ないようにするための予防策は?

ブラッシングされる犬フケが出る前から心がけたいのは、こまめなブラッシングと食事です。



こまめなブラッシング

フケが出たときの対処だけでなく、こまめなブラッシングは皮膚を健康な状態に整えてくれるので、フケの予防に役立ちます。



良質な食事

必須脂肪酸であるオメガ3系脂肪酸が含まれる良質な油(亜麻仁油、エゴマ油、サーモンオイル、クリルオイルなど)の摂取は、フケの予防に有効です。日頃からサプリメントで取り入れるのもよいですね。必須脂肪酸は犬の皮膚の健康に重要な栄養素ですが、犬は自分で作り出すことができないため飼い主が管理してあげる必要があります。

他には、日々の食事でタンパク質を多く与えてあげることも重要です。犬の皮膚や毛は全てタンパク質からできているため、消化性の高いタンパク質の含まれた食事を与えてあげるとよいでしょう。


第2稿:2021年2月17日更新
初稿:2020年12月17日公開

※記事内に掲載されている写真と本文は関係ありません。

専門家のコメント:

多かれ少なかれ、全ての犬にフケは出ますが、中型犬や長毛種の子には特に多い傾向があります。ただし、白い粉状でないフケの場合には病気が潜んでいる可能性がありますので要注意。日頃から、こまめなブラッシングやサプリメントなどで予防を心がけてあげてください。

監修/林美彩先生(獣医師)

chicoどうぶつ診療所所長。大学卒業後、動物病院やサプリメント会社勤務を経て、体に優しい治療法や家庭でできるケアを広めるため、2018年に往診・カウンセリング専門動物病院「chicoどうぶつ診療所」を開設。著書に「獣医師が考案した長生き犬ごはん」(世界文化社)。

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著者プロフィール

わんクォール編集部

わんクォール編集部

カインズ・ペットメディア推進室のWanQol編集チームです。わんちゃんとオーナー...

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