ミニチュア・ダックスフンドを飼うとどれくらいお金がかかる?獣医師が試算した生涯費用を紹介!

ミニチュア・ダックスフンドを飼うとどれくらいお金がかかる?獣医師が試算した生涯費用を紹介!

「ミニチュアダックスフンドと一緒に暮らしてみたいけれど、一生を添い遂げるのにどれくらいお金がかかるのだろう?」と考えたことはありませんか? chicoどうぶつ診療所所長の林美彩先生にダックスが生涯でどれくらいお金が必要かを試算してもらいました。ダックスの純血種ならではの特徴や、かかりやすい病気についても説明していますので、ぜひチェックしてみてください。

ミニチュア・ダックスフンドってどんな犬?

 

ミニチュア・ダックスフンド(以下ダックス)は胴長・短足な体型がチャームポイント。狩猟犬として発達してきたので順応性が高く、好奇心も旺盛でとても賢いのが特長です。また、小型犬ながらも運動量を必要とする犬種でもあります。

ダックスの平均寿命は12~16歳くらいとされており、椎間板ヘルニアや進行性網膜萎縮になりやすい傾向にあります。また、小型犬全般にかかりやすいクッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)になるリスクも高めです。

今回は、そんなダックスの男の子を、子犬時期にお迎えして14歳まで育てた場合、どれくらいお金がかかるかを試算します。



ダックスのお迎えの際にかかる費用

犬を迎える際の初期費用として、トイレやベッド、ケージをはじめとするグッズに平均25,000~30,000円がかかるといわれています。グッズはどんなものを選ぶかで金額が大幅に変わります。予算と相談しながら決めるとよいでしょう。

意外と知られていない費用としては、自治体への登録料です。わんちゃんを家族に迎えるのであれば、しっかりと押さえておきたいポイントです。その他、ワクチンや健康診断といったものがありますが、医療費の項目でご説明します。

  • グッズ:約30,000円 
  • 登録料:約3,000円

犬の生活で欠かせない食費・日用品費・美容費

犬が日々過ごす中でかかる費用は大きく3つ。食費・日用品費・美容費です。これは、人間とまったく同じですよね。

食費はそのまま、犬のごはんやおやつの費用です。健康に長生きしてもらうためには、犬に合ったペットフードやおやつ選びが欠かせません。どんなフードを選ぶかで金額がかなり変わりますが、一般的にはドライフードよりもウエットフードが高価な傾向にあります。一年間にかかる費用は、全食ドライフードの場合は10,000〜35,000円、全食ウエットフードの場合は70,000〜350,000円、おやつは10,000〜30,000円です。

日用品にはペットシーツをはじめとする消耗品や、散歩に使うときのリード、レインコート、ブラシ、犬用の靴(靴下)、歯磨きグッズ、おもちゃなどが挙げられます。消耗品は年間20,000~50,000円ほどですが、おもちゃなどを購入するとさらに10,000~30,000円くらいプラスでかかることもあります。これはほんの一部ですので、犬種や年齢によっては別のものが必要になることもあるでしょう。

他にも、美容費(シャンプー・トリミング)なども必要です。シャンプーや毛のお手入れを自宅で済ませると少し節約できることもあります。ダックスの場合は毛がスムースなのかロングなのかで、トリミング費用が変わります。爪切りや肛門腺、耳掃除などのお手入れは月に1度のペースを考えておくとよいでしょう。

  • 食費(全食ドライフード):約35,000円(年間)/約490,000円(14年)
  • 食費(全食ウェットフード):約350,000円(年間)/約4,900,000円(14年)
  • おやつ:約3万円(年間)/約420,000円(14年)
  • ペットシーツなどの消耗品:約50,000円(年間)/約700,000円(14年)
  • おもちゃなど:約3万円(年間)/約420,000円(14年)
  • トリミング(シャンプー)、お手入れ費用:約60,000円(年間)/約840,000円(14年)

どの犬にも共通!基本の医療費

ダックスだけでなく、犬種にかかわらず予防注射や避妊手術などが必要です。年1回、必須なのは狂犬病の予防注射です。他にも生後60〜120日の間に受けるワクチン接種や、任意の予防接種も毎年あります。注射や手術を嫌がる子は多いので少し可哀想に思ってしまうかもしれませんが、わんちゃんのことを本当に考えるのなら必ずしてあげてください。

当然ですがこの他に病気やケガをしてしまうと、その都度お金がかかります。治療が容易な段階で病気を早期発見するために、定期的な健康診断の受診もオススメです。

  • 狂犬病接種:約3,000円(年1回)/約42,000円(14年間)
  • ワクチン(生後60、90、120日の3回):5,000~9,000円(1回)/15,000〜27,000円(子犬1歳時期)
  • その他の病気予防にかかる費用:約25,000円(年間)/約350,000円(14年間)
  • 去勢手術(雄犬):約25,000円(1回限り)
  • 避妊手術(雌犬):約35,000円(1回限り)
  • 健康診断……約10,000円(年1回、8歳以降のシニア期は年2回)/約210,000円(14年間)

ミニチュア・ダックスフンドの純血種がかかりやすい病気の医療費とは?

ダックスは胴長・短足という体の構造上、腰に負担がかかりがちで椎間板ヘルニアになりやすい犬種です。ダックスがヘルニアになると手術費として300,000~500,000円前後かかり、MRIが必要になった場合は別途約100,000円が必要です。他にも薬代やリハビリなどの費用が上乗せされるので、実際にはもっと高額になるでしょう。

ダックスが2番目にかかりやすい病気として、「進行性網膜萎縮」というものがあります。残念ながらこちらは治療法が確立されていないため緩和ケアとなり、どんなケアをするかによって費用が変わります。

ダックスのみならず小型犬がかかりやすい病気に「クッシング症候群」が挙げられます。こちらは投薬治療の場合、薬(1か月分)、検査(血液検査、ホルモン検査、CT、MRI)、診察費の合計で150,000円前後です。また、クッシング症候群は原因によっても治療費が異なります。副腎腫瘍によるクッシングであれば腫瘍摘出手術で150,000~250,000円、その後の投薬治療で18,000~36,000円。下垂体腫瘍からクッシングが起こっているのであれば、放射線治療で400,000~600,000円(4回照射の場合)が必要になります。

こうした高額な治療をサポートしてくれるのが、ペット保険です。月額3,000~4,000円ほどが相場で、保険会社やサポート内容によっても金額が前後しますので、愛犬に合いそうなものをチョイスしてあげられるといいですね。

  • 椎間板ヘルニア:300,000~500,000円(手術1回)
  • 椎間板ヘルニアのMRI:約100,000円
  • 進行性網膜萎縮:緩和ケアによる
  • クッシング症候群の投薬治療:約150,000円
  • クッシング症候群の腫瘍摘出手術:150,000~250,000円(その後投薬治療で別途18,000~36,000円)
  • クッシング症候群の放射線治療:400,000~600,000円(4回照射の場合)


※自由診療のため、医療費は動物病院により異なります。


ミニチュア・ダックスフンドの養育には生涯いくらかかる?

ここまで例に挙げた費用を合計すると、ダックスの男の子が14歳までに病気なく健康に暮らすために必要な金額は、約3,557,000円(ペットフードを全食ドライフードにした場合)となります。あくまでも目安の金額ではありますが、ダックスと暮らすためにかかる費用は、これくらいと見積もっておくとよいでしょう。ダックス特有の病気にかかると、前述した治療費が加わります。その他の病気にかかっても当然治療費はかかります。

ここまで説明した項目に加えて、しつけ教室に通ったり、洋服を購入したりすると追加で費用がかかります。わんちゃんにどれくらい手をかけるか、どんなものを選び与えるかが、生涯でかかる金額を大きく左右すると覚えておくとよいでしょう。



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※記事内に掲載されている写真と本文は関係ありません。

専門家のコメント

ご紹介したのはあくまでも目安の金額ですが、ダックスだけでなくわんちゃんには個体差があります。もっとお金がかかってしまうこともあるでしょう。「可愛い」というその場の気持ちだけで迎え入れるのではなく、どの子も迎え入れるときの金額以上の費用が将来かかるということをしっかりと考え、大事な命を責任持って大切に育てていただきたいと思います。

監修/林美彩先生(獣医師)

chicoどうぶつ診療所所長。大学卒業後、動物病院やサプリメント会社勤務を経て、体に優しい治療法や家庭でできるケアを広めるため、2018年に往診・カウンセリング専門動物病院「chicoどうぶつ診療所」を開設。著書に「獣医師が考案した長生き犬ごはん」(世界文化社)。

著者プロフィール

わんクォール編集部

わんクォール編集部

カインズ・ペットメディア推進室のWanQol編集チームです。わんちゃんとオーナー...

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