チワワの毛色の種類は?それぞれの特徴とお手入れの注意点を解説【獣医師監修】

チワワの毛色の種類は?それぞれの特徴とお手入れの注意点を解説【獣医師監修】

雑学

2022年09月10日 更新 (2022年09月02日 公開)

CaFelierペットクリニック院長。財団公益法人 動物環境・福祉環境evaの評議員、一般財団法人 犬猫生活福祉財団の評議員も務めている。

チワワの毛色の種類は?それぞれの特徴とお手入れの注意点を解説【獣医師監修】

チワワってどんな犬?

チワワはメキシコ原産の犬種で、もともとはスリ対策のためカバンに入れて持ち歩かれていました。スリの手がカバンの中に入ったら、そのスリの手を容赦なく噛んで撃退していたのです。原種はスムースの茶色で筋肉がモリモリとあるため、今のチワワのイメージとは少し違うかもしれません。

 

犬種的に「噛む」行為に関して許容されていたという背景があるため、その噛み癖が現在も残っている傾向があります。また、噛まないまでも、キャンキャンと吠えることで飼い主に危険を知らせていたように、「噛む」「吠える」犬種といえます。

 

チワワは毛色によって性格が変わる?

トイプードルなどのように、毛色によって性格が違うといわれる犬種もいますが、チワワは基本的には毛色による性格の違いはありません。

 

次に、チワワの毛色の種類と特徴をそれぞれ見ていきましょう。

チワワの毛色①ブラックタン

ブラックタン

「タン」というのは眉毛の部分に丸い「まろ」のような柄が入っている毛色を指します。体全体は黒で、茶色いまろ眉がチャーミングポイントでしょう。チワワの代表的な毛色といえるので、とても人気があります。

 

チワワの毛色②クリーム

クリーム

「クリーム」の毛色は単色で優しい雰囲気を与える色味です。模様がない分、鼻や目の色が映えます。

 

 

チワワの毛色③フォーン(チョコフォーン)

フォーン

よく見られる毛色として、白っぽいクリーム色に黒い鼻の「フォーン」があります。鼻がレバー色になると「チョコフォーン」と呼ばれます。

 

チワワの毛色④ブラックホワイト

ブラックホワイト

その名のとおり、白を貴重として黒色が混ざっている毛色です。2色の毛色はパーティカラーと呼ばれます。パーティカラーとしてはブラックホワイト(黒白)、フォーン&白、クリーム&白などが人気です。

チワワの毛色⑤レッド

レッド

「レッド」はやや赤みがかかった、クリームよりも濃い茶色です。トイプードルのレッドとは発色が違いますが、ポメラニアンのレッドに似ています。

チワワの毛色⑥ホワイト

ホワイト

「ホワイト」とはいわゆる白色になります。全身白ですが、耳の先端や体のごく一部にクリームが入ることがあります。

 

チワワの毛色⑦チョコタン

チョコタン

体全体がチョコレート色で、ホワイトかクリームのタンが入っている毛色が「チョコタン」です。タンの部分以外にホワイトの毛色が見られる場合には、チョコタン&ホワイトと呼ばれます。

チワワの毛色⑧ブルータン

ブルータン

「ブルー」はグレーに青みがかった色で、非常に珍しく美しい色です。そこにタンが入ると、ブルータンという毛色になります。

珍しいチワワの毛色はある?

チワワはいろいろな毛色がありますが、なかでも珍しいものを紹介します。

 

イザベラ

イザベラ

「イザベラ」はチョコレートの薄い色で、鼻の色がレバーという組み合わせです。ただ、イザベラは遺伝子的に弱い部分があり、疾患を持っていることも少なくないので、注意が必要です。

 

マールカラー(JKC非公認)

マールカラー

チワワの毛色の中でもJKC(ジャパン・ケネルクラブ)が唯一認めていない毛色が「マールカラー」です。マール因子という独特のまだら模様を出す遺伝子によって発現します。組み合わせによっては疾患を持って生まれたり、胎生期に死亡してしまったりすることも。一時期、そういった障害を持ったチワワが増えたため、JKCは繁殖を禁止しました。

チワワの被毛のお手入れ方法は?

チワワにはロングコート(長毛種)とスムースコート(短毛種)の2つの被毛のタイプがあります。それぞれの被毛のタイプによってお手入れ方法が変わってくるので、確認しておきましょう。ちなみに、基本的に毛色の種類ではお手入れ方法は変わりません。

 

ロングコートのチワワの場合

毛色に関わらず、ロングコートの犬は毎日のブラッシングが必要です。特に換毛期になると、ダブルコートのチワワはアンダーコートが生え変わるため、かなりの毛量が抜けます。ブラッシングを習慣づけると、換毛期は楽になります。

 

スムースコートのチワワの場合

スムースコートの犬は、換毛期にはブラッシングよりもホットタオルで拭いたり、シャンプーをしたりする方がいいでしょう。頑固なところがあるので、爪切りなどは子犬の頃からしつけ、習慣づけをすれば噛み付くこともありません。

 

皮膚疾患を持つチワワの場合

ブルータンと呼ばれるブルーの色を出す遺伝子は色素が薄いのが特徴です。そのため、皮膚疾患を持つ犬もいるので、日焼けや乾燥などに気をつけましょう。また、シャンプー剤も合うか合わないかをしっかり見極めてから、使うようにしましょう。

チワワの繁殖には注意が必要

基本的に薄い毛色の犬どうしの繁殖はしない方がよいですが、35代くらい前までの経路を見て繁殖を行うこともあります。チワワは全ての毛色が認められていますが、ブリンドルなどの珍しい色もあるので、繁殖には注意が必要です。

毛色のバリエーションが豊富なチワワ。好きなカラーの犬を選ぶのもチワワを迎える楽しみの一つですね。どんな色でもお手入れはきちんとしてあげて、犬と楽しく過ごせるといいですね。