ボストン・テリアの性格や特徴は?飼い方のコツや寿命、しつけの仕方について解説【獣医師監修】

ボストン・テリアの性格や特徴は?飼い方のコツや寿命、しつけの仕方について解説【獣医師監修】

ボストン・テリアは、ブルドッグやパグに似た、愛嬌のある見た目で高い人気を集めています。被毛は短いものの換毛期の抜け毛が多く、こまめなブラッシングが必要になるなど、この犬種ならではの飼い方のポイントを知っておくことが大切です。そこで今回は、「ペットの行動コンサルテーション Heart Healing for Pets」代表で獣医師の石井香絵先生に教えていただいた、ボストン・テリアの性格の特徴や、しつけの仕方、飼育する上での注意点などを解説していきます。

監修/石井香絵(旧姓:牧口)先生(獣医師)


ペットの行動コンサルテーション Heart Healing for Pets代表
AVSAB(アメリカ獣医行動学会)会員
神戸ロイヤルグルーミング学院 犬猫行動学講義担当講師
麻布大学 獣医学部獣医学科卒業

 

犬猫の問題行動の治療を専門とし臨床に携わる傍ら、セミナーやテレビ協力、雑誌「NJK」(ホーピスト)や「trim」(エデュワードプレス)、Web媒体にて、犬の行動学についての記事を執筆するなど幅広く活躍。著書に「愛犬をやさしく癒すクリスタルヒーリング」(エー・ディー・サマーズ)。行動治療にホリスティックケア(メディカルハーブ、フラワーレメディ、レイキ、アニマルコミュニケーションなど)を取り入れ動物たちに優しい治療を行っている。

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ボストン・テリアの歴史やルーツは?

ボストン・テリアは1870年代に、アメリカのマサチューセッツ州ボストン市の周辺でブルドッグやブルテリアなど闘犬の血筋から生まれた犬種です。当初は、23kgもの体重がありました。闘犬の血は受けついでいるものの、小型化された現在のボストン・テリアは比較的温和でひとなつこい気質を持っています。

ボストン・テリアの体高・体重は?

ボストン・テリアの体高・体重

ボストン・テリアの平均的な体高と体重を確認しておきましょう。

 

体高

平均的な体高は、オス・メスともに、約2838 cmです。

 

体重

平均的な体重は、オス・メスともに、約7~11 kgです。

ボストン・テリアの平均寿命は?

ボストン・テリアの平均寿命は、小型犬の平均寿命と同じ1315歳といわれています。海外では、18歳まで生きた「バスター」という名前のボストン・テリアがいたそうです。

ボストン・テリアの毛色の種類や特徴は?

短くなめらかな手触りの被毛を持つボストン・テリア。ここからは、ボストン・テリアの毛色の種類や毛質など被毛の特徴をご紹介します。

 

【主な毛色】

ボストン・テリアの毛色はブラックとホワイトの2色と思われがちですが、実はブラックの色合いにより、次のように細かく毛色を分けることができます。

 

ブリンドル&ホワイト

ブリンドル&ホワイト

日本で一番よく見かける毛色です。「ブリンドル」と呼ばれる黒や茶色の毛色が虎の縞模様のようにストライプに入った毛色に、ホワイトが加わった2色で構成されます。

 

ブラック&ホワイト

ブラック&ホワイト

漆黒のようなブラックとホワイトの組み合わせです。ボストン・テリアといえばブラック&ホワイトと思われがちですが、実は、漆黒のようなブラックをもつボストン・テリアはたいへん希少です。

 

ブラックブリンドル&ホワイト

ブラックブリンドル&ホワイト

茶色よりも黒い毛色の比率が多い「ブラックブリンドル」と、ホワイトとの2色で構成されている毛色です。

 

シールブリンドル&ホワイト

シールブリンドル&ホワイト

黒色に見える毛色が日に透かすと赤茶色に見える「シールブリンドル」と呼ばれる毛色とホワイトの組み合わせです。

 

マホガニーブリンドル&ホワイト

マホガニーブリンドル&ホワイト

マカボニートと言われる茶褐色に黒い縞模様が入った毛色と、ホワイトの組み合わせの毛色です。

 

【被毛の特徴】

なめらかで艶のあるボストン・テリアの被毛は、短毛のためお手入れは簡単ですが、ダブルコート(上毛と下毛の二層構造)なので抜け毛が意外と目立ちます。抜け毛が多くなる換毛期には、いつも以上にブラッシングをこまめに行いましょう。

 

ボストン・テリアの性格の特徴は?オスとメスで違いはある?

ボストン・テリアはどのような性格の犬種なのでしょうか?主な特徴をご紹介します。

 

明るく活発

ボストン・テリアは、遊び好きで明るく活発な犬種です。家族と遊んだり、十分に運動させたりしてあげると喜ぶでしょう。

 

愛嬌がある

誰に対してもフレンドリーに接し、コミュニケーションを取ることが好きな子が多いです。

 

頑固

テリアの血が入っているため、頑固者の一面も持っています。機嫌を損ねてふてくされたときは、飼い主が怒れば怒るほど逆効果になることもあるので注意が必要です。

 

興奮しやすい

闘犬の血を引いているため興奮しやすく、やんちゃな一面を持っている子も多いです。「待て」や「おすわり」などの号令を覚えさせ、興奮したときの行動を制御できるようにしておくことが大切です。

 

オスとメスで性格に違いはある?

闘犬の血統ならではの興奮しやすい気質はあるものの、攻撃性や吠えはともに低い傾向がみられます。オスはメスと比べると、警戒心や縄張り意識が高いことがあります。

 

ボストン・テリアを飼うのに向いている人は?

ボストン・テリアには、人によって飼育の向き・不向きはあるのでしょうか?

 

ボストン・テリアは初心者向きの犬?

比較的、初心者にも飼いやすい犬種です。抜け毛はあるものの、短毛で毛のお手入れはしやすいため、日頃のお世話にそれほど手間はかかりません。体のサイズはコンパクトですが、意外と活発な性質のため、運動と遊ばせてあげる時間を作ることが大切です。

 

ボストン・テリアを飼うのに向いている人は?

遊びも運動も好きなので、愛犬と屋外に出かけることが好きな人におすすめの犬種です。家族と一緒に過ごす時間も楽しむことができるため、都心でも問題なく暮らせます。甘えん坊な一面も持っているので、しっかりコミュニケーションをとる時間を設けてあげられる家庭に向いているでしょう。

ボストン・テリアの外見や吠え声の特徴は?

ボストン・テリアの外見や吠え声にはどのような特徴があるのでしょうか?

 

外見

引き締まった筋肉質の体形を持ち、幅広く短いマズルを持っています。耳は短く飛び出て、先がとがりピンと立っており、目は間隔が空き少し飛び出ています。顔の輪郭は四角いのが特徴です。

 

吠え声

あまり無駄吠えをしない犬種です。マズルが短いため吠え声は少しこもります。

 

ボストン・テリアがかかりやすい病気は?

ボストン・テリア

愛犬と長く一緒に過ごすため、病気の予防には気を配りたいものです。ボストン・テリアがかかりやすい病気とその予防法や治療法について知っておきましょう。

 

角膜炎

角膜に傷がつき炎症が起こることで痛みが生じ、目をしょぼしょぼさせる、前足で目をこすろうとする行動などが見られます。角膜に生じた傷が悪化すると角膜が溶け、角膜潰瘍になることも。目に痛みなどのトラブルが生じると、目のサイズや色が変わったり、涙や目やにが大量に出たりするなどの症状が現れるため、日頃からよく目を観察して異常がないかを確認するようにしましょう。

 

チェリーアイ

別名、第三眼瞼突出とも呼ばれ、目頭の内側の第三眼瞼(がんけん)が赤く丸く腫れて、目頭から出てきてしまう病気のことです。赤く腫れあがっている状態が、まるでさくらんぼのように見えることから「チェリーアイ」と呼ばれます。見た目で症状を判断しやすいので、痛みや炎症が悪化する前に、病院で診察をしてもらいましょう。繰り返し再発する場合は、外科的手術により元の位置に埋没させ縫合します。

 

アトピー性皮膚炎

皮膚のバリア機能が低下することで、アレルギーを引き起こす原因であるアレルゲン(ハウスダストやダニ、花粉など)が体内に侵入し、かゆみや炎症、脱毛、色素沈着が見られるようになります。アトピー性皮膚炎と類似した別の疾病もあるため、かゆがっていたり、皮膚が赤くなっていたりするときは早めに病院で診断をしてもらいましょう。アレルギーを引き起こす原因が特定できたら、できるだけアレルゲンに接触させない環境をつくることが大切です。

 

膝蓋骨脱臼

膝関節の筋肉、靭帯の形成異常により、後ろ脚の膝の皿が本来ある位置から外れてしまっている状態です。小型犬に多い病気のひとつで、予防はなかなか難しいですが、脱臼の有無を病院で確認してもらい、できるだけ二足で飛び跳ねて膝に負担がかからない生活をさせてあげましょう。

 

気管虚脱

正常な気管は、洗濯機の排水ホースのような筒状の形状を保っていますが、この気管が遺伝や肥満、年齢から生じる変化などの原因で潰れてしまい、呼吸しづらくなる病気です。悪化すると、ガーガーという咳や呼吸困難になることがあります。早期発見を心がけ、発症してしまった場合は、原因を探し症状が悪化しないようにしましょう。

 

軟口蓋過長症(なんこうがい かちょうしょう)

短頭種に好発しやすい先天性の病気です。軟口蓋という鼻腔と口腔を分ける弁が通常よりも長く厚くなってしまい、その結果、いびきをかき、呼吸するとガーガーと音が鳴ります。気道が狭くなるため、呼吸がしづらくなって運動負荷がかり、暑い日に呼吸困難になることもあります。呼吸が苦しそうなときはこの病気である可能性があるので、早めに病院で診てもらいましょう。

ボストン・テリアの食事で気をつけることは?

病気を予防し、健康な体づくりをするためにも、日々の食事はとても重要です。ボストン・テリアの食事では、どのような点に気をつけるべきなのでしょうか?

 

年齢や体質に合わせて適正量を与える

年齢のステージや体質に合わせた食事を与えることが大切です。食事の量は個々の運動量や代謝、体質によって異なります。フードのパッケージの裏に明記されている必要量はあくまでも目安とし、実際に体に触れてやせすぎていないか、太りすぎていないかを確認してフードの量を調整してあげましょう。

 

1日に23回食事を与える

小型犬なので食事は12回与えましょう。消化管がデリケートな場合は、13回に分けて与えると安心です。

 

安定感があり食べやすい食器を選ぶ

短頭種が楽な姿勢で食べられる食器を選びましょう。安定感があり、食べやすい角度が考慮された食器がおすすめです。

ボストン・テリアの日常のお手入れで気をつけることは?

ボストン・テリアはそれほどお手入れに手がかからない犬種ですが、体の特徴に合ったケアをしてあげることが大切です。

 

鼻の上のシワを清潔に保つ

鼻の上にあるシワに汚れが溜まり、不衛生になりがちです。皮膚トラブルにならないように、毎日、お手入れ用のウェットティッシュや蒸しタオルなどで優しくふいてあげましょう。

 

毎日のブラッシングと月1回シャンプーを行う

短毛ですが抜け毛が多いので毎日ブラッシングをしてあげてください。シャンプーは愛犬の肌質にあったものを使い、月1回程度の頻度でシャンプーをしてあげましょう。シャンプーをする際に、爪切りや肛門腺絞りも同時に行うとよいです。自宅でのお手入れに不安がある場合は、サロンにまかせてもよいでしょう。

ボストン・テリアのしつけの仕方と注意点は?

しつけの仕方

ボストン・テリアを飼うときに重要なのがしつけです。適切な時期、適切な方法でしつけをすることで、愛犬の問題行動を防ぎましょう。

 

しつけを始める時期

ボストン・テリアは若干、しつけやトレーニングがしづらい側面を持っています。家庭で統一したルールを決め、しつけは家に迎え入れたその日から行ってあげましょう。

 

子犬期(社会化期)のしつけの仕方

子犬の時期から統一性のあるルールで、褒めることを中心とした陽性強化を中心にしつけをしてあげましょう。子犬期は社会化期でもあるため、積極的にパピークラス、パピーパーティなどに参加し、他の子犬や人と触れ合う楽しさを体験させてあげましょう。

 

性別の違いによるしつけの違いはある?

性別によって、しつけの仕方に違いはありません。その個体の性格や行動を見ながらしつけの仕方を工夫していきます。例えば、集中力が短いまたは飽きっぽい犬には、短くトレーニングをするのが有効です。同じ犬種でも性格は異なりますので、愛犬に合った質のよいしつけをしてあげましょう。

 

ボストン・テリアが起こしやすい問題行動

比較的、問題行動が少なく、吠えに関してもそれほど心配ありません。ただ、興奮しやすく、意外と力があるので、散歩では過度に引っ張らないように、飼い主とコンタクトをとって歩ける練習をしておくといいでしょう。

 

ボストン・テリアをしつけするときの注意点

号令をかけるときは、ゆっくり優しい声で伝えると興奮しづらくなります。また、クレートの中で静かにするなどじっとする練習や、犬用ベッドなど所定の場所や飼い主の足元で静かに伏せる・座る練習を取り入れるとよいでしょう。

ボストン・テリアを散歩させるときに気を付けることは?

ボストン・テリアの散歩の方法や注意点を見ていきましょう。

 

散歩の時間、頻度

ボストン・テリアは活発な犬種ですので、毎日の散歩は欠かせません。112回、130分以上連れて行ってあげましょう。

 

散歩する際の注意点

呼吸器に負荷がかからないように、散歩に行くときはハーネスを装着することをおすすめします。また、ボストン・テリアは短頭種のため、気温や湿度が高い日の散歩では熱中症になりやすいです。特に夏場の散歩は、出かける時間帯を配慮して、暑さ対策をしてあげましょう。

 

散歩後のお手入れ方法

短毛なので、散歩のあとのお手入れは比較的楽な犬種です。足をふいてあげ、被毛についたホコリやごみ、抜け毛をブラッシングで取り除いてあげてください。


ボストン・テリアにおすすめの遊びやトレーニングは?

遊び好きなボストン・テリアには、おもちゃを投げてとってきてもらう、おもちゃをかくして宝探しをする遊びなどがおすすめです。マズルが短くても、くわえやすいおもちゃのサイズや形を選んであげましょう。トレーニングは毎日同じメニューだと飽きてしまうこともあるので、日替わりで異なるトレーニングをしてあげるとよいでしょう。

 

ボストン・テリアを飼うときの注意点は?

最後に、ボストン・テリアを飼うときの注意点を確認しておきましょう。

 

体の異変をこまめにチェックする

ボストン・テリアは犬種の特異性として、皮膚、呼吸器、関節、目に病気が現れることがあります。毎日のお手入れの際に皮膚の状態、目の輝き、触れられて嫌がる箇所がないか確認してあげましょう。

 

ハーネスを着用し、リードによる引っ張り癖がつかないようにする

呼吸器の病気にもなりやすいため、散歩では気道に圧迫がかからないハーネスの利用をおすすめします。また、子犬の時期から散歩のマナーとしてリードを過度に引っ張らずに歩ける練習をしておきましょう。


※記事内に掲載されている写真と本文は関係ありません。

更新:2021年11月19日

初稿:2020年2月28日

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