2023年05月03日 更新 (2020年02月28日 公開)
獣医師資格取得後、小動物臨床経験6年。主に犬猫の臨床に携わる。現在は子育てをしながら、愛猫と暮らしている。
高い身体能力をもつボーダー・コリー。賢い犬種の代表格などといわれていますが、はたしてその実態は……? 今回は、ボーダー・コリーの性格や特徴、しつけのコツやかかりやすい病気まで、詳しくご紹介します。
目次
- ボーダー・コリーってどういう犬?性格や毛色の特徴
- ボーダー・コリーをしつけるときのコツ
- ボーダー・コリーがかかりやすい病気
ボーダー・コリーってどういう犬?性格や毛色の特徴
イギリス生まれのボーダー・コリー。19世紀ごろから、牧羊犬として農場で働いてきました。農場では羊の群れを追いかけてまとめつつ、周囲を警戒し、さらに飼い主の言うことも聞く……このような生活をしていたことから、高い身体能力と情報収集能力をもったといわれています。つまり「賢い犬種」というのは本当だったということですね!
ボーダー・コリーは、並外れた体力をもっていることでも知られています。毎日の散歩だけでなく、広い公園やドッグランなどで定期的に発散させてあげましょう。また、作業意欲を満たすためにも、ドッグスポーツやドッグトレーニングなど、頭を使う運動も取り入れてあげると、なおよいですね。
ボーダー・コリーのカラーといえば、黒をベースに口まわり・お腹・足が白い、「ブラック&ホワイト」がポピュラーです。他にも、白地に茶色が入った「レッド&ホワイト」、まだら模様の「ブルーマール」なども存在します。
ボーダー・コリーをしつけるときのコツ
陽気で明るい性格である反面、高い情報収集能力をもつボーダー・コリーにとって、たくさんのものや音であふれている都会は、ストレスを受けやすい環境といえます。
掃除機の音や玄関のチャイムなどは、子犬のうちから意識して慣れさせた方がいいでしょう。掃除機の場合は、あえて音を鳴らしながらオヤツを与えることを繰り返すと、「この音が鳴るといいことがある」と覚えてくれます。
こういったしつけを繰り返し、徐々に安心して過ごせる範囲を広げていくことが大切です。
ボーダー・コリーがかかりやすい病気
ボーダー・コリーがかかりやすい病気の中から、代表的なものを2つご紹介します。
股関節形成不全(こかんせつけいせいふぜん)
「股関節形成不全」は、股関節の成長過程で異常が起き、関節が正常な形にならずに変形したりすることで、痛みや炎症を引き起こす病気です。ほとんどが遺伝的な要因で発症します。生後4ヶ月から1歳齢頃から症状がではじめることが多いです。大好きな運動を嫌がったり不自然な方法で歩いたりする場合は、はやめに動物病院で診察を受けてください。
関連リンク
コリー眼異常
眼球内に異常がおき、視力障害や失明を起こす病気。名前の通り、コリー種に多い遺伝性の病気です。多くの場合、症状は軽度で視力に障害が出ることは少ないですが、重症化する場合は視力の低下や失明に至るため、日頃から様子を観察して、少しでも変だなと思うことがあれば、獣医師に相談しましょう。
※記事内に掲載されている写真と本文は関係ありません。