SNSのアイドル犬、キャバリア×ビションフリーゼのあんちゃん
17万人フォロワーを持つ大人気アカウントの「あんちゃん」は、キャバリア×ビションフリーのMIX犬。やんちゃで甘えん坊な男の子です。

人気の秘密は、その可愛さもさることながら飼い主が注ぐ愛情いっぱいの暮らし。飼い主・宮原幸恵さんの優しい眼差しも魅力的なインスタアカウントなんです。
宮原さんは、ご主人、娘さん(0さい)、あんちゃんとの4人暮らし。あんちゃんとの出会いから、生活のなかで配慮していること、あんちゃんへの想いなどを伺いました。

愛犬との運命の出会い。一目惚れした新しい家族のために引っ越し
宮原さんとあんちゃんの出会いは、3年前。
ご主人と「犬を飼いたいね」と話し合い、暇さえあればネットで保護犬やブリーダーの情報を探していたという宮原さん。
探しはじめてから1年ほど経ったある日、画面からビビっと運命を感じる子がいました。それがあんちゃんでした。
「今まで気になる子はたくさんいたけど、仕事も忙しいし、直接会いに行くまでには至らなかったんです。でも、あんちゃんを見た瞬間『この子だ!』と思ったんです」

実際にご主人と大宮まで会いに行って、一目惚れ。すぐに家族として迎え入れることを決めました。
しかし当時、ペット不可の物件に住んでいた宮原さんご夫妻。あんちゃんとの生活のために急きょ家を探し、1週間後には引っ越し先を決めました。
「あんちゃんファーストで、一番広く過ごせそうな家に決めました。そのときは、ダブル家賃になってしまったのですが、それでもいいと思えるぐらいあんちゃんと暮らせるワクワクの方が大きかったんです」
こうして、宮原さん夫妻とあんちゃんの暮らしがスタートしました。
家族の未来を描いて命名。愛犬「あんちゃん」の由来
あんちゃんの名前は、スヌーピーの兄弟「アンディ」に似ていたことから「アンディ=あんちゃん」にしたのだそう。確かに、ぬいぐるみと並んだお写真を見せてもらうとソックリ!

ですが、もうひとつ宮原さんご夫妻が込めた想いがあるそうです。
「あんちゃんは、ペットとしてではなく、我が家の長男として迎え入れています。もし将来、自分たちに子どもが生まれたときでも、自然と『お兄ちゃん』と呼べるよう『あんちゃん(兄ちゃん)』にしました」
あんちゃんと暮らしはじめた1年半後、宮原さん夫妻のもとに待望の赤ちゃんが誕生。
現在、6ヶ月になる娘さんとは本当の兄妹のように仲良く過ごしています。

子犬期の飼育の大変さに驚愕! 「子犬 元気すぎる」で検索
子どもの頃から動物が大好きで、小学生のころは捨て犬を拾って育てた経験もある宮原さんですが、子犬を育てるのは「想像以上に大変だった」と振り返ります。
「子どもの頃は親が世話をしてくれていたので、犬を飼う大変さまではよく知らずにいたんです。だから、子犬がこんなに元気だということを知らなくて、うちの子だけなのかな?と心配になり、『子犬 元気すぎる』で何度も検索しました(笑)」
あんちゃんのルーツを調べた際に、あんちゃんの両親のキャバリアとビションフリーゼ、どちらの犬種も明るく活発な性格の子が多いと知ったそうです。
「あんちゃんは生粋の陽キャだったんだ、と納得しました(笑)」

宮原さんがあんちゃんを飼いはじめた当時は、今以上に“キャバション”は珍しく、情報も多くありませんでした。心配事は絶えず、何かあればすぐに動物病院に相談をしました。
「睡眠中の体をピクピクと動かす仕草に、痙攣か思って焦ったことも……。獣医師さんにその時の動画を撮って見せたら、『夢の中で走ってますね』って言われてしまいました(笑)」

子犬は総じて元気なものですが、あんちゃんは想像の斜め上を行くやんちゃぶりだったとか。そんなあんちゃんのため、共働きの宮原さんご夫妻は時々ドッグスクールを活用しています。
「あんちゃんは、スクールにいくのが大好きで、いつもスタッフの方からも大はしゃぎしているお写真をいただきます」


どこのドッグランに行っても、あんちゃんは誰よりも全力で走って楽しんでいます。
あんちゃんの世界一大好きな言葉は、『お出かけ行くよ!』『スクールに行くよ!』『パパ帰ってきたよ』の3語。ごはんやおやつよりも“遊ぶこと”にテンションが上がるようです。
家族が増えても“愛犬第一主義”は不変。愛されあんちゃんと赤ちゃん
子どもが産まれても、宮原さんご夫妻があんちゃんを大切に考える生活スタイルは、変わりません。
「妊娠中から夫とあんちゃんも子育ての輪のなかに入れて、家族として生活していこうって決めていました」
あんちゃんが寂しい思いをしないように、赤ちゃんにミルクをあげながら片手で撫でたり、近寄ってきてくれたら必ず「ありがとう」と声かけをして育児中も気にかけてきました。

おかげで、あんちゃんが赤ちゃんに嫉妬をするようなことはありませんでした。

家族の形が変わっても、遊びが大好きなあんちゃんがストレスが溜まらないよう、遊びの時間もしっかり確保しています。
「いつも主人が早起きして、出勤前に長めのお散歩に連れ出してくれます。私が育児で手が離せないときは、ひたすらあんちゃんと遊んでくれて、2人でゼーゼー言っちゃうくらい本気で遊んでるんですよ(笑)」

まだ加減がわからない娘さんが痛いことをしてしまわないよう、あんちゃんと娘さん、ふたりの空間にはいつも細心の注意を払っています。
「もう少し赤ちゃんが大きくなったら力が強くなるでしょう。あんちゃんにモノを投げつけたり毛を引っ張って痛い思いをさせてしまうかもしれません。私たちがもっとも悲しいのは、あんちゃんが娘を嫌いになってしまうことです」

宮原さんご夫妻は、家族みんなが幸せな関係を築くため、夫婦で助け合いながら育児とあんちゃんとの暮らしを両立させています。
「人間と犬、お互いの幸せが倍になる暮らしをしていきたい」
また、あんちゃんと生活するようになって、宮原さんご夫妻の生活もがらりと変わりました。これまでは海外旅行や沖縄に行くのが好きでしたが、今はあんちゃんが楽しめるかどうかで行き先を決めています。
「あんちゃんを預けて旅行に行くよりも、あんちゃんが喜んでくれるドッグランへ行ける方が私たちも楽しいんです」

さらには今のうちから、将来的なことも夫婦で話し合っています。
「娘が成長したらテーマパークへも行きたいって言い出すと思うんです。さすがにあんちゃんは連れて行ってあげられないけれど、あんちゃんに寂しい思いはさせたくない。だから、もしもそんな時が来たら、代わりにあんちゃんには大好きなドッグスクールで楽しんでもらおうか、などと考えています(笑)」
人間と犬の暮らし。どうしても、犬は人間とすべての行動を共にすることは不可能です。そんな時でも、あんちゃんが楽しく過ごせる工夫を忘れません。
「娘が楽しむのなら、その分あんちゃんにも同じくらい楽しいことをさせてあげたいんです」
どちらかに合わせて我慢するのではなく、お互いがいるから幸せが倍になっていくような暮らしをしていきたい、と話します。
犬は可愛いだけじゃない。愛犬を幸せにできるかどうかは飼い主次第
今や、あんちゃんはお出かけ先で声をかけられない日はないというほどの人気ぶりです。
「あんちゃんが注目される機会も増え、『すごいね』と言われることありますが、私たちがすごいのではなく、ただただあんちゃんがすごいだけなんです(笑)」

宮原さんは、フォロワーさんから「仕事で落ち込んだときにあんちゃんを見ると癒されます」「大好きでいつも応援しています」と温かい言葉をかけてもらえることが嬉しいそう。
ただし、犬は可愛いだけではありません。
「たった2年ですが、あんちゃんと暮らしながら、犬を飼う大変さを実感しました。正直、家族の中で1番お金がかかっているのはあんちゃんです」
犬との暮らしの出費は大きいですし、健康管理にも気遣いが必要です。だからこそ、犬を飼う方には覚悟をもって飼ってほしい、と話します。
『犬の生涯が幸せかどうか』は飼い主次第。犬は自分で選択ができません。飼い主に全てがかかっています。

「あんちゃんをいかに幸せにしてあげられるか、豊かな一生を送らせてあげられるか、が私たちの人生のテーマでもあります」