【獣医師監修】犬の高度医療では何ができる?費用や入院期間は?

【獣医師監修】犬の高度医療では何ができる?費用や入院期間は?

犬の高度医療は日々進化しており、これまで「不治の病」とされた病気にも治療の選択肢が増えています。愛犬が重病になったとき、どんな治療ができるか知っておくと不安の軽減にもつながりますので、高度医療の可能性やかかる費用について学んでおきましょう。

目次

  • ・ 『僧帽弁閉鎖不全症』は手術で95%治る
  • ・ 進行した『肝がん』も手術で完治可能
  • ・ 実用化が進む注目の『再生医療(細胞治療)』

『僧帽弁閉鎖不全症』は手術で95%治る

僧帽弁閉鎖不全症((ぞうぼうべんへいさふぜんしょう))は“僧帽弁”という心臓の弁に異常が生じ、血液が逆流する病気です。この病気にかかると呼吸が苦しくなり、最終的には心不全で死に至ります。

これまでは投薬による緩和治療が一般的で、完治しない病気とされていました。しかし、近年は技術の向上により手術によって完治できるケースが増えています。従来の緩和治療では生存期間は約1年といわれていましたが、手術が成功すれば寿命をまっとうすることもできるようになってきました。

高度な施設と技術をあわせもった専門の病院や大学病院などで手術が行なわれています。

  • 手術費の目安:100~120万円
  • 一般的な入院日数:1~2週間

進行した『肝がん』も手術で完治可能

犬の死亡原因の上位にあげられる「がん」の中でも、肝がんはこれまで手術が困難な「がん」のひとつとされてきました。肝臓にできるがんのうち犬に最も多いのが「肝細胞癌」というがんになります。この「がん」のうち1カ所に限局して発生したものについては、完全に手術によって取り切れれば、完治が望めます。

  • 手術費の目安:60~70万円
  • 一般的な入院日数:1~2週間

実用化が進む注目の『再生医療(細胞治療)』

近年、「再生医療」は、獣医療分野でも病気やケガの治療における新たな可能性として注目されています。再生医療とは、体の外で培養した細胞を患部に投与する「細胞治療」を行うことで、失った組織や臓器を再生させる治療方法です。

獣医療分野における再生医療の研究はまだ始まったばかりで、現在は臨床データを収集・分析し、効果を証明するための取り組みが行われています。近い将来、再生医療が治療の選択肢のひとつとして、体のトラブルに悩む愛犬と飼い主さんの希望になることが期待されています。


※記事内に掲載されている写真と本文は関係ありません。

専門家の コメント:

犬の高度医療では、これまで助からなかった命も救えるようになってきました。もちろん、リスクもゼロではありません。しかし、従来では治せなかった病気に治療の可能性が見えてきたことは大きな希望です。治療費がかなりかかることが多いのも事実です。飼い主として、愛犬にどこまで治療を受けさせるのか、実際の直面したときの状況にもよると思いますが、日ごろから考えておくといいでしょう。


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